4章 5 対戦相手抽選と本戦第一試合開始
出来ました。
お待たせしました。
4章 2&3 裏話、実況の本部長の名前を
マーガス・ギガボルト → タイタン・ギガボルトに変更します。
よろしくお願いします。
朝、起きた。
気力も、魔力も万全だ。
体調も良い。
昨日、この国での憂いも無くなった。
今日は、楽しめると良いな。
下に、降りて朝食を取ろう。
朝食を取っていると、ライも降りて来て、朝食を取り始めた。
……いつもより、機嫌が良さそうだ。
昨日、私が王城へ行ってから何か有ったのかな?
「ねぇ、ライ、今日は機嫌が良いね?
昨日、何か有ったの?」
「ングッ……分かるか?」
ニッ、と笑いライが問う。
「……まぁね、結構、判りやすいよ」
「そうか?
まあ、俺も、さ。
悩みが、一つ無くなったからさ……」
「……そう。
ライにとって、良い事なら、良かったんじゃない?」
「ああ……だから、今日は思い切り戦える!
リシェル、今日、当たるなら、覚悟しておけよ?」
「へぇー、私も、同じ事、ライに言うよ。
覚悟しておいてね?」
「「ふふ」」
二人は、朝食を終え、闘技場に向かった。
『さて、皆様、お待たせしました。
私、昨日に続き、実況させて頂きます!
ルー・ルーセントです!
本日も、よろしくお願いします!
只今より、傭兵武闘大会、本戦の対戦相手を決める抽選を始めようと思います。
が、その前に、昨日、各ブロックで、予選バトルロイヤルを勝ち抜いた選手、八名を紹介しょうと思います。
まずは、Aブロックで勝ち抜いた、Bランク!
リシェル・シュザット選手!
傭兵になって、まだ半年と数ヶ月、若干十二歳の美少女!
これ大事!
その美少女が、Sランク、Aランクを倒す姿は圧巻だした!
続けてBブロックでは、巨大なハンマーを振り回す腕力と、身体能力は驚異の一言!
本来ならSランクに成れたはずなのに、討伐部位はおろか、魔石まで壊してしまい、依頼失敗が多く、現在Bランク!
それでも、巨大ハンマーを使い続ける!
ブロッケン・ビーバー選手!
Cブロックは、チームに、この人が居れば超安心!
〈グレイトウォール〉の二つ名を持つ、Sランクの盾の傭兵!
殆どの攻撃を受け止め、受け持つ、冷静なる男!
ゼイン・マーク選手!
Dブロックは、掛かって来た相手はフルボッコ、殴る、蹴るで全て相手を捩じ伏せ勝ち残ったBランカー!
ライ・ハワード選手!
しかし、彼の本来の武器は棍です!
彼の実力は如何に!
Eブロックは、麗しき双剣の踊り子!
七属性を剣舞に見立てた剣技!
世界中を踊り子と、傭兵の兼業にて回り、旅を続けて、Aランク!
ナユタ・カーリー選手!
今回も、美しい双剣技を魅せてくれるのでしょうか?
Fブロック、剣を振り続け、身体を傷つけ、直しては、剣を振る!
その先に、何が有るのか?
孤高の剣士、Aランク!
カム・ホークス選手!
Gブロック、この方を説明する必要は有るのか?
齢七十歳を超えた、現役SSランク!
人族、最強の槍使い!
槍聖、アーク・ジルベスタ選手!
最後にHブロック、その細い身体は全て筋肉!
身長と同じ長さ、身体を隠す程の幅が有る両手剣!
自在に振り回される、その巨大な剣は嵐の如く!
Sランク〈巨剣〉ルイ選手!
……以上が、昨日、各予選を勝ち抜いた八名となります!』
ルーは、足元に置いて有る箱を持ち上げ、観客にアピールする。
『今、私が持っている箱の中には一から八まで番号が書かれた玉が入っています!
この玉を、各選手に一つ引いて頂き、対戦相手を決めていきます!
一と二、三と四、五と六、七と八で、引いた番号で対戦する相手が決まっていきます!
さて、玉を引く順番ですが……Aブロックの勝者、リシェル選手から順番に引いて頂こうと思います!
が、他の選手の中で、自分から引きたいという方は居られますか?』
ルーは、選手を見渡し確認をするが、誰もが意義を唱える者はいなかった。
ルーは、箱を持ち、リシェルの前に近寄り、箱の中を取りやすい様に差し出す。
『居られないみたいなので、予定通り、リシェル選手から一つ、引いて貰いましょう!
リシェル選手、お願いします!』
リシェルは箱に手を入れ、玉を引き抜いた。
『……リシェル選手が引いた番号は、七番、七番です!
次、ブロッケン選手、お願いします!』
同じく、ブロッケンに箱を差し出す。
『ブロッケン選手は、四番、四番です!
さあ、次々、行ってみましょう!』
『ゼイン選手は、三番、三番です!』
『ライ選手は、一番、一番です!』
『ナユタ選手は。六番、六番です!』
『カム選手、五番、五番です!』
『アーク選手、八番、八番です!』
『最後に、Hブロックの勝者、ルイ選手は必然的に二番ですね?
結果、第一試合、ライ・ハワード選手 対 ルイ選手!
第二試合、ゼイン・マーク選手 対 ブロッケン・ビーバー選手!
第三試合、カム・ホークス選手 対 ナユタ・カーリー選手!
第四試合、リシェル・シュザット選手 対 アーク・ジルベスタ選手!
以上が、本日行われる本戦の組み合わせとなります!
どの試合も、興味深く、見所が多く、見逃せないものとなるでしょう!』
ルーは、盛り上がる観客を見て満足そうに首肯く。
『では、早速と言いたいところですが……ここで、一旦、十五分の休憩とさせて頂きます!
その間に、お手洗いや、売店での商品の購入等を済ませて下さいませ!
また、各施設が混雑すると思います!
割り込みや、騒動等を起こさず、キチンと列を並び下さいませ!
各施設は、充分に用意されてます!
焦らず、ゆっくりとご利用下さいませ!
では、私は、この時間を利用し、実況席に戻らせて頂きます!
選手の方達は、そちらに有る観覧席か、控え室にて、出番をお待ち下さいませ!
では、では、皆様、試合開始まで、ご自由にして下さいませ!』
ルーは、実況を止め、実況席に向かった。
『さて、時間が参りました。
私、ルー・ルーセントは、これからは、ここ、実況席にて放送させて頂きます!
また、本日もコメント、並びに、解説には、昨日と同じく、選手の大会用武器を作られました。
木工魔術職人の、アンリ・マーガスさん、よろしくお願いします!』
『よろしくお願いします』
『そして、もう一人、傭兵ギルド本部、本部長タイタン・ギガボルトさんです。
本日も、昨日に続き、本部長と呼ばせて頂きます。
よろしくお願いします』
『よろしく、頼む』
『既に、第一試合で戦う、二人は舞台に立っていますね。
棍を持っている少年がライ・ハワード選手。
巨大な両手剣を背負っている方が、ルイ選手。
ライと、ルイ、名前、似てますね?
……もしかして、兄弟だったりして?』
『まさかー?
でも、ルイ選手はフルネームを公開していませんので、分かりませんね?』
『……何か話をしているな?
ルー嬢ちゃん、昨日の道具、有るかい?』
『昨日の道具?
もしかして、集音くんですか?
……そうですね、使ってみましょう!』
えいっ、とポケットから魔道具を取り出し、舞台に向け投げた。
『……君は』
『あ、入りました』
『サウルの村……いや、今は街か。
サウルの街の、ガイ・ハワードとラーシャ・ハワードの夫婦を、知っているか?』
『知ってる……俺の父ちゃん、母ちゃんだ』
『やっぱりか』
『そういう、にいちゃんは、兄ちゃんか?
ルイ、っていう名の兄ちゃんがいるって、母ちゃんから聞いてる』
『……親父からは?』
『聞いた事、無い』
『……そうか』
『母ちゃんが、もし、兄ちゃんに会う事が有ったら、一度戻って来いって言ってたぞ』
『……そうか』
『あ、審判、来た』
ルーは、集音くんを手元に戻し、困った表情をしている。
『……いやー、これ、聞いて良かったのかなー?
もしかしたら、複雑な家庭の事情が有ったのかもしれませんね?』
『うむ……この試合、終わった時点で謝りに行くとしょう』
『そうですね。
では、気を取り直して……。
審判が、本日、最初の試合を開始しました!』
「第一試合……始め!」
今、審判により、試合が始まった。
「……行くよ、兄ちゃん!」
ライが、棍を持ち直し、構える。
「ああ、来い」
ルイが、背中に背負っていた、巨剣を抜き構える。
間合いを詰めた、ライは、棍で突き、棍の中央を軸に左右上下斜めと振り、攻め続ける。
ルイは、巨剣の剣先を地面の突き立て、盾の様に構え直し、攻撃を防ぐ。
ライの攻撃が、一瞬、止む。
その隙を見逃さず、ルイは右に一回転し、巨剣を横に振り抜く。
ライは、一歩、いや、二歩と下がり、剣を避け、再び、前に飛び掛り、棍を振り降ろす。
しかも、魔力を棍に通し、〈棍技、風刃〉を使い、威力の長さを変えた。
「むぅ」
ルイは、振り降ろされる風刃付きの棍を、自身の巨剣を振った勢いを利用し、剣の重さに引っ張られた様に、横に飛んだ。
「好機!」
棍を振り降ろした、ライの一瞬の硬直。
着地した、ルイが、攻守入れ替わりの如く、巨剣を振り続ける。
正に、嵐の如く!
ライは避け、棍で受け流し、尽裁くが、攻撃に移れない。
止む事の無い攻撃。
五分以上に続く攻撃。
焦れるライ。
焦って動くのを待つルイ。
……先に、動いたのは、ライだった。
「くぅっ、ちくしょう!」
(若いな……)
ルイは、ライが焦れて動いたのを、確認し、攻撃の速度を上げた。
「なっ?」
迫って来る前に、速度を変え、確実に当たる剣が、すり抜けた。
「ここだっ!」
消えたライは背後にいた。
残歩を利用した、上位移動術〈残影二重襲〉。
剣がすり抜けたライの残像は、魔力で作られ、姿形だけではなく、気配もそのまま、また消える事なく攻撃しに掛かって来る。
また、本物のライも、挟み撃ちで攻撃を仕掛ける。
二人のライは同じ動き、棍を右から左に、正に挟み撃つ様に、棍を振り抜いた。
「ちぃっ」
棍が当たる寸前、ルイは巨剣を地面に突き刺し、剣を軸に上に飛び避けた。
棍は巨剣を挟み打ち、巨剣が震えた。
ルイは巨剣を軸に身体を支え、両足を開き、二人のライの顔を蹴った。
足に魔力を纏わせ、威力を上げただけでなく、魔力で形作られた残像のライも、打ち消し、本物のライは吹き飛んだ。
これが、この試合、初めて攻撃が当たった瞬間だった。
「……いたたっ、まさか、あれが避けられるなんて?」
「やるなぁ、ライ、これ程出来ると思わなかったぞ?
親父と、お袋の動き、そっくりだ!
ちゃんと修行したんだな……俺とは大違いだ。
俺は、途中で逃げた。
……親父達から逃げ、街を出て、傭兵になり、金を稼ぐ為、戦い続けた。
何年か経って、親父達の教えが生き、理解し、悔やみ、自分で修行をやり直した。
今、ライがやった攻撃は、俺は知らない、習う前に出て行ったからな……今となっては悔いが残る」
「……じゃあさ、この大会、終わったら帰れば良いじゃん。
父ちゃん達、怒ると思うけど、許してくれるよ?
それに、兄ちゃん、契約してるんじゃない?
何か、とは、ここでは言えないけど」
「……何で分かった?」
「んー、父ちゃん達を見て来たから?
なんとなく、たけど、分かるんだ。
もう直ぐ、兄ちゃんの力、父ちゃん達に必要になる。
だから、帰った方が良いよ」
「許してくれるかな?」
「大丈夫だよ!
……ただ、一発、貰う覚悟した方が良いかも?」
「だな、ありがとう。
この大会が終わったら、帰ってみるよ」
「うん!」
「だが、もう少し、お前と戦せてくれるか?
これは、これで、良い経験になる」
「勿論だ!」
二人は、構える。
棍と、剣が交わる。
攻撃と防御が入り交じる。
時折、攻撃が防御を越え、ダメージを与え、傷付く。
時間が過ぎる。
やがて、立っていたのは……。
ライだった。
「勝者、ライ・ハワード!」
審判が宣言した。
また、ヤっちゃいました。
半分過ぎで、消してしまいました。
これをやると、1日はへこんでしまいます。
読んでいて頂いている方、
待って頂いている方、
スミマセン!
これからもよろしくお願いします。




