3章 6 キングとの戦い、決着!
出来ました。
お待たせしました?
ゴールデンウィーク入りましたね……
私は全部仕事です。
勿論、休みは1日どこかにありますけど、
休日となる日はないと思います。
とても疲れて、書くペースがきついです。
ちょっとグロ、入ります。
よろしくお願いします。
木々に囲まれ、腰元近くまで伸びた草で姿を、また〈幻夢魔法、隠蔽〉で気配を隠していた、私達は、ギルバードさんの念話による号令により、ランが
放った、分身の魔法が付与され分裂した、何百、何千本かの矢が、オークの集落に向かい、オーク達を襲った。
その後に、ギルバードの二つ目の号令が、私達に響き放たれた。
三ヶ所に分かれていた、私達は一斉に、木々の元から飛び出し、オーク達を襲撃する。
隠蔽の魔法で、未だ姿を隠して近づく私達に気が付かず、上空からの矢に警戒していたオークを数体仕留め、突然、倒れたオークに驚くオークを再び仕留め、隠蔽を解除し、上から下から、次々に自分を襲う脅威に対応出来ず、混乱するオーク達を倒した。
私達は散らばっては集りと、臨機応変に対応し行動する。
いち早く平静を取り戻し、反撃するオークも居たが、素早い動きで、また、他のオークを誘導し動きを阻害して倒して行く。
そうこうして、倒したオークの数は、早くも百匹を越える。
死んでいるオークに気をつけ、時には足場にし、オークと戦う、私、リシェルに、オークと戦いながら、探査でオークキングが居る洞窟を調べていた、おとうさん、ザーツは声を掛ける。
「リシェル、洞窟に居るキングが、動き出した。
一旦、ここはガイ達に任せ、俺達はキングの方に向かうぞ!」
「うん、分かった!」
「ガイ、悪いが……」
「おう、聞こえてたぜ!
あっちは頼む、リシェルも気を付けろよ?」
「ありがとう、行ってくる!」
リシェルと、ザーツは近寄って攻撃してくるオークを交わし、傷を与え、倒しなら洞窟に向かう。
サーズ山の一画、オークの集落の片隅、オークキングの寝所になる洞窟は、サーズ山に自然に出来た洞穴をオーク達が拡張して、オークキングや、ジェネラルといった上位のオークに譲り渡し、オークキング達の寝所の側にも、いくつか洞窟を作り、身籠ったオークや、産まれて間もない小さなオーク達の為の寝所となっていた。
「二、三……五体!」
洞窟にたどり着く直前、洞窟前は岩が多く、所々に少しの草が生えているだけで、火炎魔法が使えるのをリシェルは確認し、振り返り、追いかけて来たオークに、〈火炎魔法、紅蓮弾〉を放ち、焼き倒す。
オークの巨体は倒れても、炎は立ち上ぼったままで壁となり、オーク達が寄って来るのを拒む。
リシェルは炎を確認し、洞窟の前で、警戒しているザーツの下に追い付く。
「リシェル、もうすぐオークキング達が出て来る。
覚悟は良いか?」
「うん……」
洞窟の方から小さな地響きが起こり、少しずつ音も大きくなってくる。
「来るぞ」
洞窟の縁に大きな指が掛かる。
大木の様に太く長い足が出て来る。
大きな頭が、胴体が、全てを現したオークキングは見上げる程、大きかった。
高い身長は五メトルを超え、大きく出た腹は柔らかそうだが、厚くて硬い毛皮と、脂肪で覆われていて、剣がと通り難そうだ。
右手には二メトル近くの鉈包丁を持っていた。
ザーツの身長より長い鉈の刃、このキングが持っていると、些か小さく見える。
その後にも、ぞろぞろと、三体のオークジェネラルが現れた。
オークキング程の大きさではないが、それでも三メトルは超え、普通のオークと違い、脂肪より筋肉が多く、引き締まり、上半身に纏う金属の鎧が
、一段と逞しい上に強く見える。
また、キングとジェネラルが揃うと、威圧感が凄く、リシェルは少し怯んでしまった。
「うぅ……」
「リシェル、怖いか?
別に、怖いのは怖いで、構わない。
ただ、それを克服する。
心を強く、負けない気持ち持て。
それが勇気、それが覚悟。
リシェル……頑張れ、まずは深呼吸を」
「……うん」
リシェルは深く息を吐き、ゆっくりと吸う、しっかりと剣を握り、両足を大地に踏みしめた。
それを見て、ザーツは優しく微笑んでいた。
「もう、大丈夫みたいだな?
リシェルは、オークキングを、俺は、ジェネラル達の相手をする。
相手は、この間のオーガより強い。
だが、決して焦るな、相手をよく見て、考えろ、リシェルなら大丈夫だ」
「うん!」
「……行くぞ!」
ザーツは、ジェネラルに向かって走り出す。
キングは、リシェルに向かって鉈包丁を振り上げた。
リシェルは、キングが鉈包丁を振り下ろす直前、影歩で、残像を残し、キングの後ろに移動した。
キングの一撃は残像を切り裂き、大地をも亀裂を入れ、集落一帯を揺らした。
後ろを取った、リシェルは剣に魔力を通し、膝の裏に剣を振った。
が、骨や膝の腱を切る事が出来ず、剣ははね返る。
膝には、皮に残った一筋の切れ込みだけだった。
「固い」
キングは、大地に刺さった鉈包丁を横に抜く勢いを利用し、体を反転させ鉈包丁を振り抜く。
リシェルは、素早くしゃがみ込み、右手に魔力を溜め、立ち上がる勢いで高く跳んだ。
キングと目が会う。
リシェルは、キングの顔に〈紅蓮弾〉を放った。
キングの顔に命中はしたが、炎は直ぐに消え無傷だった。
(洞窟に来る前にオークに放った時は、オークを焼き尽くしても消えなかったのに、消えた上に無傷?どうして……)
「……もう一度」
先程より、大きな炎を打ち放つ。
オークキングは、避けない。
だが、先程と違い、当たった場所には傷は無かったが、体毛は焼けて地肌が見えている。
その体毛も、暫くすれば元通りになっていた。
「もしかして……火属性耐性?
それに、再生も」
オークキングは、リシェルの攻撃が大した事出ないと判断し、ニヤついている。
そんなキングに、リシェルは逆に冷静になり、思考を巡らせる。
まずは、手に持っている剣、リュートに通している魔力を、リュートが耐えられる最大限まで増やす。
歩術も跳歩を控え、踏歩を中心に交歩、振歩で動き、キングの力を利用する。
キングの、どんな動きも見逃さず、集中し対応する。
筋肉の動き、魔力の流れ、視線、息使い、どのような小さい事も見逃さない。
リシェルは、深く深く意識を集中させる。
ードクンッー
リュートが脈を打った。
(えっ、これって……)
ザーツは、ジェネラル達を、リシェルの所に行かせない様に、攻撃を裁き、剣を振るい、ジェネラルに傷を負わせる。
その中、リシェルとキングの戦いにも、意識を向けていた。
(リシェル、それだけでは駄目だ。敵はキングだけではない……周りにも意識を向けるんだ。ん?
何だ、何に驚いているんだ?)
「……仕方がない」
ザーツは、持っている剣に魔力を通し、ジェネラルではなく、洞窟、幼いオークの子供達や、身籠ったオークの居る洞窟に向けて、剣を振り魔力の刃を飛ばす。
洞窟の入り口で、矢をリシェルに向け、狙っていた身籠りのオークは魔力の刃に、真っ二つになり倒れた。
リシェルは、その音に気付き、洞窟の方に目を向ける。
真っ二つにされたオークを見て、リシェルは悟る。
(いけない、……相手は、キングだけではない、ここは戦場だ。周りにも意識を向けなきゃ)
だが、動揺しているリシェルを見逃す、キングではなく、鉈包丁を持っていない左手に、魔力を溜め、リシェルに向け魔力弾を放つ。
「!」
リシェルは、一瞬遅れて気付き、リュートを盾に受け止め、同時に威力を受け流す様に後ろに跳んだ。
が、体重が軽い為、思っていたよりも飛ばされ、転がってしまった。
「……リシェル!」
戦いが始まってから、手助けはしたが、声を掛けなかった、ザーツも、流石に呼び掛けてしまった。
転がる速さも、落ち着いた頃、リシェルは勢いを利用し起き上がり、リシェルは、自分のダメージを確認する。
至るところに、切傷が出来ている以外は、特に大きな怪我は無いみたいだ。
「……大丈夫、おとうさん!
だから、心配しないで、もう気を抜かないから!」
ゆっくりこちらに向かって来る、オークキングに対して、リシェルは剣を構えながら、さっきの事を考える。
すると……
(咄嗟に、剣で受けたけど、やっぱり、あれって……)
『そうだよ、リシェル。
僕が、魔力硬化で、僕とリシェルを硬くして防御したんだ』
剣から頭の中に話し掛けてくる。
(……リュートなの?)
『そうだよ、リシェルが、さっき僕を成長させて、話せる様になったんだ』
(私が?やっぱり、あの時の感じは……もしかして、さっき魔力を思いっきり通したから?)
『それと、リシェルも成長したから』
(私も?いつ?)
『おとうさんに、言われて勇気と覚悟を持てたでしょ?』
(あの時?)
『そう、あの時』
(……じゃあ、次も同じ事をすれば?)
『駄目だと、思うよ?』
(やっぱり?)
『そろそろ、来るね。
僕も、僕が覚えた能力を、自由に使える様になったから、頑張って支援するね。
それで、提案何だけど、まずは、あの武器、壊さない?』
リュートから、イメージが伝わってきた。
(いいね!)
「じゃあ、こっちから行くよ!」
リシェルは、リュートとの、頭の中の会話を終わらせ、キングに向かって走る。
剣と、鉈包丁を打ち合わせる。
体重差があるので、刃を滑らせ流す。
何度も、その場で繰り返す。
リュートも、魔力硬化で、自身を強化し続け、また、腐蝕の能力も最大に使っていた。
やがて、キングの鉈包丁の刃は、砕け折れた。
「ブオ?」
キングは、折れた鉈包丁を見つめ、驚き、隙を作った。
「そこだ!」
リシェルは、リュートに、再び魔力を最大限まで通し、キングの右手首を切った。
今度は、弾かれなく、手首は切り落とした。
「ブオーーーー」
血が吹き出す手首を、左手で押さえ、仰け反る。
「はぁっ!」
リシェルは、仰け反りなり、伸びきった剥き出しの腹に、リュートを振り抜いた。
腹は大きく裂かれた。
リシェルは、後ろに跳び離れる。
キングの腹から、血と内臓が飛び出し、両膝を付く。
「最後、命、貰います」
瞬歩で、キングの後ろに移動し、首をはねた。
キングとの決着が着いた。
それを見届けた、ザーツは、今まで傷つけるだけだった、ジェネラル達を、一瞬で切り倒した。
「じゃあな、いい鍛練になった。
感謝する」
ザーツは、剣に着いた、血を振り払い腰元の鞘に戻し、リシェルの下に向かった。
リシェルは、オークキング達を殺した感触と、遣りきれない気持ちで苦悩している。
「リシェル、お疲れ様。
大丈夫か?」
「おとうさん、うん、大丈夫」
「あの時、一体、何があったんだ?」
「……あの時、剣が 、リュートがいきなり成長して、ビックリしちゃった」
リシェルは、本音を言わない。
ルシファーと融合し、ルシファーの感情が表れ、戦って命の取り合いの無い世界は無いが、この遊戯番として造られた世界の理不尽さに……
「そうか」
ザーツは、リシェルを抱き締める。
「無事で良かった」
「……うん、ありがとう」
やがて、リシェルが落ち着いた頃、ザーツは放し、ガイ達の様子を見る。
「向こうも終わったみたいだな。
じゃあ、リシェル、後始末してガイ達の所に行くか」
「うん、そうだね」
リシェルは、キングとジェネラルの解体を始めた。
「済まない」
ザーツは、リシェル達の戦いに、恐れて出て来なかった、洞窟内のオーク達に向かって謝り、全ての洞窟入り口を塞ぐ様に、いくつもの魔力弾を放った。
解体した魔石は、リシェルのアイテムボックスの鞄に、肉や、素材はザーツの鞄の中に入れた。
実はザーツは、自分のアイテムボックスを改造し〈影魔法、収納〉と直結し、無制限の容量としていた。
ザーツ達はガイの所に行き、魔石は全て回収、素材や肉は出来るだけ(ザーツのボックスに入れると全部入るが、市場が惜しくなるのでガイ達が持てるだけ、それでもザーツは肉に関して残り全部回収した)回収し、ギルバートの所に戻った。
ギルバートの所に戻ると、ギルバートは深く頭を下げ出迎えた。
これから、暫く投稿が遅くなります。
こんな話でも、読んで頂いている方には
申し訳ないですけど、ご理解して頂けたら……
これからもよろしくお願いします。
m(__)m




