1章 6 リシェルが来た ……そして
出来ました。
ジャンルに、ほのぼの、ラブラブ家族、って増やそうか、悩んでいます。
とりあえず、どうぞ
よろしくお願いします。
11月23日、スペース、改行を増やしました。
「……将軍、早かったですね?」
蘇って暫く、ぼー、っとしていたオズマは状況をする為、周りを見渡し、俺の声が聞こえたみたいで、俺を見た瞬間、全て思い出したみたいだ。
「……私は、どれくらい死んでいた?」
「そうですね……大体、十分くらいかと」
「そうか、それは随分、腕を上げたな。
ザーツよ」
「勿論、毎日修行は欠かせていません」
「そうか……しかし、ザーツ、お前何時まで私に敬語を使っている?
お前は、もう私の部下ではないぞ?」
「しかし……んっん、良いのか?」
「構わん、それにしても、上手い事いったのか?」
「ああ、あの通りだ」
俺は親指で、捕縛している天使を指した。
「そうか、しかし、いつの間に、彼のような者に、取り付かれていたんだ?」
「それは、わからないが、あんたを操れれば、魔王の戦力は、がた落ちだからな。
だから、狙われたんだろう?
実際は、操れなくて、力が半減していたしな。
で、なかったら、あんな簡単に、あんたを殺せるか、どうか」
「……おお、そういえば体が軽いぞ」
オズマは、俺が指摘した事を、確認するみたいに体を動かす。
「オズマよ、よく分からないが、蘇ったのか?
とりあえず、良かったぞ」
「おお、陛下。
心配させたみたいで、申し訳ございません」
「いや、良い。
しかし、お前達、仲が良かったんだな?」
「ん?
まぁ、そうだな、おっさんの部下していた時は、随分、世話になったしな」
「そうなのか?」
「……そもそも、ミーザが、俺の所ばっかり来るから、周りの奴らが嫉妬して、俺に突っ掛かって来たんだよ。
それを、このおっさんが見かねて、イルミア王国の間者に指名したんだよ」
「……そう、だったのか。
それは、オズマ、棲まなかった」
「いえ、陛下、魔王たる者、そう簡単に謝らないでください。
他の者に、示しがつきません」
「……そうか、よしっ、決めた!
オズマよ。
戻ったら、私の側近として、私を支えてくれないか?」
「私が、ですか?」
「ああ、おっさん、俺からも頼むよ。
さっきも言ったけど、俺は、まだ戻れないから」
「リシェル、と、言ったな?
……もしかして、この先、お前の結界の向こう、木の後ろで、こっちを伺っている女の子か?」
「えっ?」
オズマが、指差す方向を見る。
……確かに、リシェルだ。
俺に気付かれたのが、わかって、あわてて木の後ろに隠れた。
「ああ……そうだ。
あれがリシェルだ……」
何をやっているんだ?
俺はため息を一つ吐き、リシェルを迎えに行く。
「ガイ、ちょっと、あいつ迎えに行ってくる」
「ああ、わかった。
怒ってやるなよ?」
ガイが笑いながら言ってくる。
「今回は、駄目かな」
そう言って、俺はリシェルの下に向かった。
結界を挟んで、木の後ろに隠れている、リシェルの前に立つ。
「リシェル」
ビクッ
「どうして、ここにリシェルがいるのか、説明出来るかい?」
木の後ろから、少し顔を出し、俺の顔色を見ている。
リシェル、可愛い……じゃ、なく。
「……おとうさん、怒らない?」
「リシェルが、ちゃんと理由を話せるなら、おとうさん、怒らない」
「ほんと?」
「ああ」
「えっと、おかあさん」
「おかあさん?」
「うん」
そう言ってリシェルが、指を指した方向を見ると、ミーザがいた。
「どうして、彼女がおかあさんだと、思ったんだい?」
「ずっとまえ、おとうさんがおしえてくれた」
「俺?」
「うん、おとうさんが、すごくよってた時」
「酔ってた?」
「おかあさんって、どんなひと?って聞いたら、『ふんわりとした赤い髪で、俺達と変わらないぐらいの魔力を持ってて、寂しがり屋の意地っ張りで、魔王やってる』っておしえてくれた」
「……俺、そんな事言った?」
『言った』「いった」
まさかの、ここで、ベルゼブブの返答!
「じゃあ、リシェルはおかあさんを見に来たのか?
魔物は、出なかったか?」
「うん……」
「そうか」
『怒るんじゃなかったのか?』
「うるさい」
最近は、全然、出てこないのに、こういう時だけ!
「リシェル、わかったから、こっちにおいで」
リシェルを結界の中にいれ、抱き上げ、皆の下に戻った。
「なんか私に指差してたみたいだけど、その子が、リシェルか?」
「そうだ、可愛いだろ」
「へ?
……ガイン、ち、ちょっと、こっちに来てくれ」
「何だ?」
ミーザが、変な顔をして驚き、ガイに何か尋ねている。
「あー、リシェルが関わったら、こんな感じだ」
「そうなのか?」
「そうなのだ」
二人して、俺を見る。
「何だよ?」
リシェルを、下ろしながら二人を睨む。
リシェルが、ミーザの側に行く。
「おかあさん、ですか?」
「ふぇ?
な、何を言っている?」
「だって、おとうさんが……」
「ザーツ?
お前っ、何を横向いている。
こっちを向けっ」
ミーザの様子を見て、不安そうな顔をする、リシェル。
「おかあさんじゃ、ない?」
リシェルは涙をうかべる。
「えっ、あ、いや、その、……お母さん、です」
泣きそうになるリシェルに、動揺したミーザは、抱き締めてこう言った。
ガイは、オズマの側に近寄って、笑いながら話ていた。
「オズマさん、面白い事になってますね」
「本当に、こんな二人を見るとは思わなかった」
ガイとオズマはもとより、残った六魔将は完全な空気だった。
この時、突然、帝国の方角から、今までに無い力の存在が現れた。
勇者降臨の瞬間だった。
「この力、ルシファー?」
俺は、勇者の力がルシファーに酷似している事に気がついた。
事態は、ザーツの予測を遥かに上回っていた。
どこで、
こんな事に、
なってしまったんだーーーーー?
キャラクターのセリフと行動をノリと流れで、書いていたら、こうなりました。
m(__)m
読んでいる方は、もっと殺伐した物や、ざまぁとか、バッシバシッなバトルを望んでいると思うんですけど、自分でも思ってたんですけど?
そう思っていた方、すみません。
一応、これで1章終わりとなります。
再び、幕間を書く予定です。
2章から、少し日にちが、かかるかもしれません。
よろしくお願いします。




