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Sabbat・Servant(サバト・サーヴァント)  作者: ゆにろく
6月6日 水曜日
12/61

9話 日野 秋奈(1)

◆日野 秋奈◆


「うわあああああああ!!」


いきなり部屋に現れた少女に私は大声をあげてしまった。


「大丈夫♪ 取って食べたりしないから」


白、いや、青みがかかっているので水色が近い。

そんな日本人離れした髪の色をしたショートヘアーの少女。

外人さ──背中に羽が生えている。


「は、は、羽……!」


「私は悪魔のシェロよ♪ よろしくね」


あ、悪魔?!

私、日野秋奈は16年の人生で一番慌てていた。


「秋ねぇ。 どーかした?」


一階リビングから妹の声が聞こえる。


「え?! あ、何よ、あなたは何しに来たのよ!」


パニック。

震える声ながら必死に抵抗する。

この小さな侵略者に


「だーから、なんもしないっての……

──あっ、ヤベ。

私は協力者を探してるのよ♪」


なんか一瞬、キャラが変わった?

いやいや、そんなことどうでも良い。

私にできるのはこの家を守ることだ。


いや、まずこの娘は敵なの?

悪魔だから悪いって決めつけるのはどうなの?


「まあまあ、話を聞いてよ♪」


「え、あ……」


「あーきーねぇー? どかしたー?」


「……大丈夫ー! Gが出ただけ!!!」


「マジー? 逃がさないでねー」


取り敢えず話を聞くだけ。

そう聞くだけ。


◆シェロ◆


「願いって言われてもなぁ……」


「いやいや! なんでもだよ! なんでも!!」


「えー? そういわれてもなー」


そう抜かしたのは、制服を着て──多分、高校生─少し髪が茶色っぽい少女、日野秋奈だ。

確かに、見たとき『想い』はかなり小さかった。

しかし、契約者の才は高レベル。

儀式が開催されてもう5日。

これ以上は待てない。

契約が終わってる悪魔はもう4体いる。

私ともう1体以外は契約できてるらしい。

はやく契約したい。


「それになんか危なそうだし……」


「いやいや、そんなことないよ♪」


「うーん。 それに学校あるしなぁ」


ダメだ。

こいつ。

ラチが明かない。

この状態で契約して『武装イスティント』を発現させてもたかが知れている。

身体能力が高いところで武器がなければ宝の持ち腐れ。


「悪いけど、他をあたって欲しいかなぁ……」


「……ちっ。 分かったわ♪ ごめんなさい。 気が変わったら言ってね♪」


動機がないなら

──作れば良い。


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