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Viewpoint 有希
「美紗季ちゃん……、帰っちゃったね」
玄関で立っている浩太が寂しそうに言った。
「そうだね」
と言った。
美紗季ちゃんと遊んだことがよほど楽しかったのだろう……。
私は浩太の耳もとに唇を近づけた。
そして、
「そのまま、お家に帰れると思うなよ」
と言ったあと、私は携帯電話を出し、
「……例の件、お願いします」
「かしこまりました」
と電話の向こうでそう聞こえた。
「美紗季ちゃんまた戻ってくるかな?」
「うん、すぐ戻ってくると思うから、待っていようか……」




