渦中の彼方へ―男が別れた後に気付くこと―
-プロローグ-
ふと思った。俺は今まで何を求め、何にさまよっていたのだろうか⁇誰にも邪魔されず、自分の納得の行くように生きたい。
しかし、時に人は人に合わせて生きなければならない。色々な邪念に振り回され、拒絶されることを恐れ、一部の人達を怖れ、生きていかないといけないのか⁇
純粋な自分を末長く保つ為には人に惑わされず、また自らの邪念に惑わされず生きなくてはならない。明るい未来を手にするのならば、何が大事なのかをよく考え、行動せねばならん。
これが俺の課題だ。この世には当たり前とかそういう類いのものですら、納得のいかないものが多々ある。それを自分の中で解決するまでは死ねない。俺の中で消化できないようなことは、時間を
かける必要があるのだ。答えは俺自身が納得のいくものでなければ不満が残る。絶対に認めたくない。本当にしたいこと以外は。気分に惑わされ判断してしまった出来事は
本当にしたいことなのか⁇焦りや不安なしに生きるには染み付いたり焼き付いた常識を打ち壊し、新たな価値観で生きなくてはならない。それは同じ気のあった仲間同士で
切り開いていくものだ。だから、体裁や負の感情で生きてはいけない。それを避けるために人は努力し生きてゆくのだ。
純粋無垢これが1番大事。自分の気持ちに素直になれ。
-恋の始まり-
なんで君といると退屈しないのだろうと僕は言った。すると、彼女は僕の方をみて「私もです」とはっきりと答えた。
ちょうど日が落ちてゆき、暗くなる前のほんのちょっと肌寒い夕暮れ時、彼女と僕はそよ風に揺られ、二人だけの夜へと溶け込むのだった。
-突然の-
好きだったあの日
期待してLINEを飛ばした
彼女が急に部屋にきて
なにもできなくて、テンパったけど
チャンスを逃せずに、一緒に寝た
抱きしめて、やわらかぁかった。
いい匂い、もうしんでも良かった。
けど、もっと先にいった。チューされた、深かった。
-手紙-
来世に現れし君へ
離れるときがきた、どんなに好きでももう戻れない
眠れない日々重ねるたびに記憶が薄れゆく自分が切ない
四六時中考えてるわけじゃないけど、ふとしたときに思い出す。
あのときあのときって後悔はあるけど、きっとそういう運命だったんだね。
きっと僕は幸せでなくていいけど、君は幸せでいてね。
だって、今の自分がどうでもなくなるくらいつまらないんだ人生が
警官は僕にこう言った、時が経てば解決するって
時はたしかに味方した、けれど今の僕は本当にあのとき以上の幸せを感じられるのかな?
僕が嘘つきならたぶんそうなんだろう。でも、君が好きなことは本当だよ、比べるつもりなんてないのだから。
たとえ君の理想と違っても、まじめにいきるなんてあほらしい、つまらない。けれど、僕には到底真似できない君が好きだ。
輪廻が今の生への欲望を克服して無になった。
悲しいけど、今世では失敗したようだから、また逢おう。これで何回目だろうな。もう二度と今世では会えないから、最後におやすみなさい、そしてさようなら。
現在の僕より
-今-
手で撫でると抜けおちたいらないモノ
ホッとした何かがふっきれたんだ
昔から大事にしてたモノ 僕にはないよ
そっとつらい思い重ねる
傲慢とか焦りじゃない 心から好きといった
僕は…
-未来の僕-
せめて彼は何かをしてあげたいと本気で思った。
それが当の本人に気づいているかどうかなんてどうでもよかった。
今まで迷惑をかけた人達にせめてもの償いを彼はしたかったのだ。
いや、ほんとは彼女も淋しがっていると思いたかった。少しでもそう思ってくれる瞬間
があれば、僕は気が楽だった。
こんな夜更けまで起きている必要なんてホントはない。体も壊すだろうし、何のためにもならない。
そんな虚しい時間を途方もなく過ごすのは気が引けた。