第1話~帰郷~
――2047年――
「いい空気だ」
羽田空港に到着。久しぶりの日本。
俺、黒河亮平は6歳の頃に両親を亡くし、アメリカ在住のおばさんに引き取られた。
そして今、12年の時を経て帰ってきたのだ。
帰ってきたのにはわけがある。
ばあちゃんとは、大学卒業後は一人暮らしをすると決めていた。
両親の死後すぐにアメリカに飛ばされた為、墓参りすらした事がないのだ。
18歳で大学を卒業したので、これをきに日本で墓参りをすることを決めていた。
自分が6歳まで住んでいた故郷……岩手県、一関市。
岩手に着いた俺は自分の目を疑った……
「ここは……何処だ」
そこにあったのは、昔よりすたれ、人間の気配はなくなり、あたりには亡骸が散らばった町だった。
「っ……」
見たことのない光景。不快感が全身を覆う。
久しぶりの帰国の楽しみは一変、絶望へと変わった――――――
墓に向かってとにかく走った、絶望に満ちた大量の亡骸の中を……
とにかく速く、速く……速く――――
墓に着くと俺は冷静さを取り戻していた。
両親が眠る一族の墓の前に一人の男が座っていた。
俺と年がさほど離れていないように見える……
廃れた服を着た、しかし目には強い怒りを宿している。
「てめえは誰だ」
男は後ろを振り返ることもなく言った。
「俺は……黒河亮平だ」
一応こたえた。
「お前がそうか……待っていた。俺は桐生拓斗だ」
どうやらこの男は自分を知っているらしい。
それどころか、今の日本について知らないことが多すぎる。
「今の日本はどうかしている」
桐生から今の日本について話を聞いた。
母は桐生の恩人だったらしく、両親の死はこの事件に大きく影響していることもわかった。
桐生は最後に言った。
「一緒に日本を変えてみないか?」
この一言が日本に巻き起こる下剋上の予見であった……
初投稿のこの作品、読んでいただき感謝です。
まだまだ未熟ですがいい作品になるように努力していこうと思います。
今後ともよろしくお願いします。