悪魔の計画
魔法学園に向かう。
魔法学園は各国に最低一つづつある機関である。
国の規模がさらに小さかった時代には複数の国で共同出資していた事もあるが今はどの国にも一つ以上作られるようになった。
学園としての機能がメインではあるが魔術師協会の窓口も併設されており、また学園の卒業生に限らず魔法使いならば誰もが使用できる場となっている。
魔法使いを各国に分散させることは世界の秩序にかかわる。
魔法使いがいれば他国は迂闊に攻め込めず、魔法使いは絶大な力を持ちながら基本的には人との争いをきらっている。
争う理由等はじめからない。
弱いものイジメをして楽しむものというのはどの時代にも存在するが人と魔法使いでは弱い者イジメとさえ呼べないような隔絶した差が存在するのだ。
2歩立場の弱い者をイジメるのが人間だ。
そして誰にも当たれない人が、隠れて人形を殴る、壁を殴る、ものを壊す。
一番弱い魔法使いでも人との間にはそれ以上の開きがある。
魔術師協会はだから世界中の国に魔法学園を置いた。
月の民の王族3人のうちサラとポーラは共に育った街に帰っている。ディエゴは学園のある首都に残った。
内乱を抑えるため魔法使いを分散させるウォルター氏の策。
本当に魔法使いが1人いるだけで戦いは起きしづらくなるのだ。内乱を狙う魔術師協会の上層部と女神正教の策はウォルター氏により決行を困難なものとされてしまった。
だから私は部下を狙う。
戦闘技術は分からないが精神面は脆い、そしてとびきり美しい少女サラ。
魔法使いは心を読めるけれどマナーとして読まない事になっている。
けれど害があるから話は変わる。その程度であれば読むことに規制はない。
そして実力差があれば心を無にしようが記憶を消そうが、操られていようが効果は無い、魔法使いの中でも特に錬金術師は無から作り出す技術があり、魔術師だって錬金術師の技が全く使えないわけじゃない。
害意ではなく害があればわかるのだ。
私は学園を卒業してまだ2年の少女に圧倒的に負けている。
だから彼女に心を読ませた。
彼女は私の思惑をすべてしっている。
私は彼女に本当に厚意をいだいているが、それでも自らの意思で彼女達を利用している。
たくさんの人が死ぬかもしれない計画、私を非難はしたが、それ以上危害を加えなかった。彼女は蒼白の顔で作戦を友人にして最も強く王の血を引く娘に相談にいく。こんな魔術師は珍しい。
魔術師は本当には人の命などなんとも思っていないはずだった。私の胸の奥にちくりと痛みがはしる。
内乱が起きれば 魔術師協会 女神正教 女神教 ウォルターの500人の弟子が暗躍する内乱が始まる。5000万から1億の犠牲者が出るかもしれず、月の民は国を手に入れようとし失敗する。
ウォルター氏は失脚。月の民の王家の血を引く3人は1~3人が死亡する。
現時点での魔術師協会の計画の結果
運命はきまっている。天の法は決まっている
それでも美しく強き3人の若者は運命に立ち向かう。
天の法では運命は決まっている。
だから魔の法を使う。運命に立ち向かう事は魔の所業である。
帝国内乱の裏で行われた人造悪魔計画は私が起こしたのだ。
悪魔を生み出した私は何者なのだろう。




