魔術師協会の役目
ここで魔法使いというものについて説明しておく。
魔法使いは10万の兵に勝るというはあながち間違いではない。
魔法使いは一人前と言われるものは3%程度しかいないが、そうでない修行中やそれどころかかけだしの魔法使いでも10万の兵に勝つのだ。
まず魔法使いには槍も銃もすり抜ける。(魔法使いは岩の塊の中を歩いて通り抜けられる。)
火炎放射器も冷凍弾も毒ガスも効かない。
大昔は魔法には回数に限りがあったとされる。
いわゆる魔力量の問題も、過去の大錬金術師エリーの伝えた知識により、よほどの強敵と戦わないなら魔力は回復するペースの方が早く、一瞬で数百の相手を無力化させる魔法を作りつづける事ができる。
目をつぶって何もしなくても自然と10キロ程度の範囲は全て見渡せる。注意して見ればその範囲も跳ね上がる。食事も呼吸さえも必要でさない。
かけだしの魔法使いでもそうなのだ。
さらに一人前の魔法使いともなれば数にも距離にも制限はなくなる。
また見ただけで人を呪い殺したり石にかえるような存在、または二度と抜けでる事のできない迷宮、人であればそれらを超常のものとしかわからない。魔法使いはそれらが視覚ではない器官で見る事ができ、対処できる。死神がろうそくを吹き消し、糸を断ち切ろうともそれを人でいう物理現象のように捉えられるのだ。
そしてそれがやはりかけだしの魔法使いにできる。
昔はそうではなかった。
時代とともに魔法使いは変化した。
大昔の魔法使いは戦場、少なくとも前線には赴かず。ただ指揮官に助言を与えるだけのものだった。それが今は人とは違う力を使う存在となった。我等はもう人ではない。
人でなく、人より強く、それでいて人の中にいる。
「大抵普通の人と結婚したり一緒にくらしますしね。」
友であり後輩の魔術師はそういった。
魔法使いはやはり元は人であり、人を大切にする。
だから魔法の力は魔法使いにしか向けない。
その性質を逆手にとるものに利用されてきたのが過去の魔法使いの歴史。だから魔術師協会は存在し、人と魔法使いをつなぐ。優しい魔法使いだけでは世界は滅んでいた。
魔術師協会は魔法使いを守りら、人々を守り、世界を守る為に各国の王さえ逆らえない恐怖の存在でなければならない。
私は消えた魔法使い捜索に向かう。誰を犯人にするかを決めねばならない。




