シュレディンガーの同級生
私には幼稚園&小中学まで近所に居て、いつも仲が良い女友達が居た。小学校の帰りにも会話していたし、中学にも仲が良く昼休み等によく会話していた、しかし、その同級生が高校は都会の特殊な高校に通いたいということで、中三の時に東京の中学に転校、そこら辺の塾に通う事になった。その友達の親戚がそこら辺に居るらしいために一時的に大学進学までそこに住むことになったらしい。
しかし、中三付近でやや急にそう言われたために&相手が女の子であるという事もあって、その後も何かやり取りを取ろう!って言わずにそのまま別れてしまった。
今まで女友達だと思っていたが、別れてから異様な喪失感に襲われた、私は彼女が好きだったのだと中学の終わりや高校時代に考えるようになっていた。
私は気を紛らすために、宇宙物理学のある大学に進学しようとし、いつの間にか物理学生になった。宇宙の事を考えれば、彼女への気持ちも薄れるだろうと。
ある日、量子力学の授業があった。
「理論物理学者エルヴィン・シュレディンガーによって提唱された。量子力学では
全ての事象は観測された瞬間に確立する。
確立する寸前までは異なる複数の事象が重なりあった状態で存在する。
が前提となっている。しかしこれを正しいとすれば、「観測する前の1匹の猫が、『生きている』『死んでいる』という複数の状態として、同時に存在している」ことになるのである。
氏はたとえ話として、「ランダムの確率で毒ガスの出る装置とともに猫を箱の中に閉じ込めたとき、次に箱を開けた時まで、猫が死んだ可能性と生きている可能性は重なり合っている」とし、量子力学の奇妙さを指摘した。そこからこの思考実験がシュレディンガーの猫と呼ばれるようになったのである。
確立する寸前までは異なる複数の事象が重なりあった状態で存在する。
が前提となっている。しかしこれを正しいとすれば、「観測する前の1匹の猫が、『生きている』『死んでいる』という複数の状態として、同時に存在している」ことになるのである。
氏はたとえ話として、「ランダムの確率で毒ガスの出る装置とともに猫を箱の中に閉じ込めたとき、次に箱を開けた時まで、猫が死んだ可能性と生きている可能性は重なり合っている」とし、量子力学の奇妙さを指摘した。そこからこの思考実験がシュレディンガーの猫と呼ばれるようになったのである。」
私は大学の物理学で学んだ、要するにこうだ。観測する前は結果はまだ1つに決まっていない。
量子力学では複数の可能性が同時に重なった状態で存在すると考える。
それを例えるために、箱の中の猫は「生きている」と「死んでいる」が同時にありうる状態とされた。
箱を開けて観測した瞬間に、どちらか1つの結果に決まる。
「観測するまでは、結果は1つに決まっていない」という量子力学の不思議さを示す例え話。
いつの日か私はこれを同級生の事に当てはめて考えていたのだ、彼女は今、幸せに暮らしているだろうか?不幸せだろうか?それは私が観測する事によって状態が決まるのだ。
今、彼女は不幸せでも幸福でもある。そうだ、FBやインスタグラムで彼女を探してみよう!私は彼女を検索したが、何も見つからなかった、名前をネット検索しても特に見つからなかった。彼女が自殺してようが死んでようが幸せだろうが何も知れないという状態に何か不安な気持ちに成ってきた。
大学も卒業して、ある程度の年月が経過して、私は思った。
現在の彼女が幸せか?不幸せか?考えるのは私は止めた、知りようがないからだ。
物理学専攻の私がこんな事をするのは最初、躊躇いがあったが、住んでいる所の近くにキリスト教会があった。現世での彼女の幸せを知れないなら、せめて来世の事を祈ろうと考えたのだ、私はその教会に通う事になった。
いつの間にかキリスト教を信じるようになっていたが、また疑問が思い浮かんだ、神は全知全能であり、ある人が生まれた時から地獄行きになるか?天国行きになるか?知っているのではないか?
それなら、彼女が将来的に天国行きになるか?地獄行きになるか?も神は最初から知っていて、私は天にたどり着き、神にそれを聞いた時に「シュレディンガーの同級生」の状態を知れる、それまではその同級生は将来的な天国行きと地獄行きが併存しているでのはないかと。ここで仲が良かった同級生の地獄行きを考える事はおかしいのではないか?って疑問がある人も居るだろう、しかしキリスト教は単に無宗教や不信仰なだけで地獄行きになる側面が教派によって在って、安心しきれなくなっていたのだ。
永遠の地獄行きになる同級生のために祈ろう、永遠の天国での再会って希望を抱こう。
私が死んで、神様から聞いたら同級生の天国行きか?地獄行きを知れる。
そこから仕事をしつつ、彼女の事を密かに考える日々が数十年も続き、私は遂に病に倒れた。
シュレディンガーの同級生の箱はいよいよ開封される。
しかし、神は言った、その同級生の事を「シュレディンガーの同級生」ってあなたが言っていたのは知っていたが、あなたの祈りや救われてほしいって気持ちは届いていて、箱の中の同級生に影響を及ぼしていた。
最初からその同級生が地獄行きか?天国行きか?箱の中で状態が決まっていたわけでもない、観測者が箱の中の猫に影響を及ぼしていたのだ。
私がいつか同級生と天で再会したが、同級生は言った「ありがとうございます、私の現世での生活が幸せだったか?何をしていたか?ほぼ知らないでしょうがあなたの気持ちが私を助けました、すみません、FBやインスタ等やらなかったのは単に私がそういうツールあんまり好きじゃなくて・・・」
私はそのとき、ようやく理解した。シュレディンガーの箱は、観測して初めて開くのではない。
誰かを想う気持ちが、ずっと前から、箱の中に届いているのだ。




