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第6話 この世界のお金事情


「いっただきまーす!」


 今日のランチは・・・お芋!!

昨日も今日も明日もお芋!お芋!お芋!まだまだお芋生活は続きます。早く新しい作物が作れる環境にするためにもみんなと一緒に僕も頑張らなくちゃ!

そう思いながら、父さんと母さんとキール兄ちゃんとでお昼ごはんを食べながら、父さんに聞いてみた。


「ねえ、父さん。新しい作物はあとどれくらい畑が広くなったら始めるつもりなの?」


「んー、わからん!農耕スキルを得てからはとりあえず畑を広くすることしか考えてなかったからな」


 うそでしょっ。あれ?もしかして、もしかすると、僕の父さんは脳筋なの?

うん、ちょっと質問して確かめてみよう。


「そっか。ちなみにお芋ってどれくらいのお金になるの?」


「ん?月に一度、教会へ持って行けば、1つ鉄貨3枚で買い取ってくれるぞ。それでうちは平均して月に1万個持って行ってるぞ。ただな、たくさんのお芋がありすぎると売れなくなるから3,000個までは鉄貨3枚だが、そこからは芋1つで鉄貨1枚になるんだ。だから合計すると金貨16枚ほどだな」


 おっ、脳筋ではなかった。あぶない、あぶない。もう少しで口を滑らせるところだった。

ちなみにこの世界では大金貨:十万円、金貨:一万円、銀貨:千円、銅貨:百円、鉄貨:十円くらいの価値に相当するみたい。

というかこの世界お金にシビアなんだなぁ。というかお芋多すぎると価値が下がるのだったら違う作物にした方が良いと思うんだけど。どうなのかな?


「父さん、金貨16枚では貧乏になっちゃうの?」


「そうだな、ごはんの芋は自給自足で問題ないが、家も借り物だから月に金貨6枚を払うんだ。それに魔道具じょうろは月に金貨2枚を払い、その他は服だったり、食器だったり、農具だったりとお金を貯めて買うものが多かったりするから今はギリギリで生活している感じだな」


 世知辛い。なんと世知辛いのでしょう。僕たちは絶妙なラインで貧乏生活してるのかぁ。

何故かこの話題の時、母さんもキール兄ちゃんもずっと黙ってる。黙ってお芋を食べている。よし、気分が落ち込む話題はやめにしよう。


「そうなんだ!いつもありがとうね!お昼ごはん、ごちそうさまでした!」


「お、クーフはきちんと感謝できて偉いな。じゃあ俺は新規開拓のためにそろそろ行ってくる。クーフはキールと仲良くな。キールも頼んだぞ!」


「はーい!いってらっしゃーい」


「父さん、クーフは俺にまかせといて」


「あなた、体には気をつけてね」


「おう、じゃあな」


そう言って、父さんは新規開拓地へ向かっていった。



「母さん、俺とクーフもそろそろ出掛けてくるよ」


「クーフに無理をさせないようにね」


「わかった。じゃあ行ってくる」


「いってきまーす」



そして、僕はやっとキール兄ちゃんに身体強化魔法を見せ、スキルの仮説を試すことになったのだ。




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