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第1話 調子に乗っていたら、バチ当たり転生!?

初めての投稿作品となります。楽しめるよう書いていきますので、是非読んでいってください。


 これはまだ僕がクーフとして転生する前のお話のこと。




 婚活の手段が数多くあふれるこの時代。日本の都心に住んでいた俺(30歳)はそれらを活用し、プレイボーイと言われるまでに無双していた。

 天国とはこの世にあるのだな。わっはっは。神に感謝でもしておくか。ぷぷぷっ。

と思いながら、いつものようにマッチングアプリで都合の良い相手を探していたある日のこと。

俺はものすごく高いスペックの女とマッチングした。


プロフィール

名前:色瀬シズ

性別:女性

年齢:22歳

身長:163cm

職業:モデル

体型:ナイスバディ

見た目:可愛い系


 俺は「あーこれは写真詐欺案件だな」とつぶやきながらもその女と会う約束をした。


 しかし、会ってみると写真のままの女性であった。

よっしゃー!ラッキー!!

と俺は思わなかった。

 これはデート商法か、ぼったくりの店へ連れていかれるパターンだなと思い、相手に揺さぶりをかけてみた。


「シズちゃん、会ってすぐにこんなことを言うのは失礼を承知で言うが、これはもしかして“デート商法”か“ぼったくりのお店”へ連れていくってやつかい?」


「違いますよ、どういうことですか?」


「ごめんね、あまりにもシズちゃんが可愛すぎて、変なこと考えてしまったよ。

じゃあごはん食べにいこうか。何が好きかな?」


「あたし、ペルシャ料理が好きなんです!ぜひ連れてってください!」


「ペルシャ料理かー。ちょっと知らないから調べてみるね。」


 ペルシャ料理を欲するなんて、何て変わってるんだろうか。

と、その前にデート商法かぼったくり店のことを聞いたときに彼女が「違いますよ」といったとき、うなずく動作が入っていたから、これは質問に対して肯定したことになる。

うん、俺じゃなきゃ見逃してたね、なぜなら俺は心理カウンセラー兼心理学恋愛セミナーを職としており、あらゆる心理学を心得ているからね。嘘をついた時の動作を隠すには相当の訓練が必要だ。これはグレーよりのクロ確定だな。

おっと。先に言っておくが、俺は相談者(患者)に対して、この自称”プレイボーイ能力”は使っていないからな。



 話は戻るが、シズちゃんは少し甘いところはあるが手法はプロのようだ。

なぜなら、現在地の近くにペルシャ料理のお店は1件しかヒットしなかったからだ。これはぼったくり店確定だな。

 しかも普通の反応なら、こちらが失礼すぎる発言をした時点で何かしら嫌悪感のある表情をするはずだが、むしろ逆に“嫌悪なんて抱いていませんよ”と取り繕ったくらいだ。

金のためなら感情も押し殺すのは誰が何と言おうとプロだろう。

まあいい、俺の心理学を駆使して、ぼったくり店の奴らを論破し、成敗してやろうではないか。


「お、ペルシャ料理のお店見つかったよ、行こうか」


「ありがとうございます!行きましょう!」


 そう言った彼女は俺が歩き出す前に店の方向へ体を向けた。

これは本格的にクロ確定だな。



 10分ほど歩くと、ペルシャ料理の看板のお店が見えた。


「お、ここがペルシャ料理のお店みたいだな、すごく素敵なお店だ。さあ、入ろうか」


「は、はい」



「いらっしゃいませ~、お客様、ご予約されていますか?」


「いや、予約はしていないのだが、完全予約制の店なのですか?」


「いえ、予約される方が多いもので、お聞きしたのですよ。お席ですが、奥の個室でもよろしいでしょうか?」


「シズちゃん、個室でもいいかい?」


「はい、いいですよ」


「では、個室にご案内いたします」



 そして俺たちは席に着くとコースメニュー(4,000円/人)を頼んで食事を始めた。

メインのキャバブ・クビデを食べていたところで、俺は意識が無くなった。




 意識を取り戻したとき、俺は両手・両足を縛られており、目の前にはシズちゃんが無表情でこちらを見つめていた。


「あたし、本当はシズではありません。本当の私、誰だかわかる?」


「い、いや、知らないな。」


「ま、そっか。整形したからね。あたしは雨露野ミキだよ。1年前にあなたに都合よく遊ばれたのよ。」



 ん-、覚えてない。正直に言うとさすがにやばいよな。

顔はものすごく怒っているようだしな。


「あー、ミキちゃんか。あのときはごめん。許してほしい。慰謝料ならいくらでも払う。」


「あは、あははは。バッカじゃないの。あたしはタダの殺し屋よ。あなたに遊ばれた女性複数人から依頼されただけ。もちろんこのお店もあたしの関係者にお願いして借りただけよ。」



 くそっ!焦って心理学を使うことを忘れていた。というか殺し屋ならもしかしたら、助かるかも。

「殺し屋だったら、金次第でどうにかならないのか。いくらでも積む。だから助けてくれ、頼む。」


「残念ね、依頼者の中にはどうしても断れない相手が含まれているのよ。さようなら。」


「うわあぁぁあ!」


 そして俺は激痛のなか、意識が途切れる寸前で「神をナメるでないの。」といった声が聞こえたような気がして、人生の幕が閉じた。


 どうやら俺の人生は神に嫌われて終わったようだ。

 そして次に目が覚めた時、知らない風景、知らない人、知らない言葉が飛び交っていた。

こうして俺は異世界へ転生した。



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