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WordraW  作者:
64/77

064.小学校の思い出

Wordle 284 4/6


⬛⬛⬛⬛⬛

⚪⬛⬛⬛⚪

⚪⬛⬛⬛⚪

⚪⚪⚪⚪⚪




 僕と、コウタと、高橋さん。

 鼓膜まで熱っぽく、鈍く揺れる。

 窓ガラスの向こうに覗く冬景色が、どこか現実離れして見えた。

 潤んだようにてらてらと光を湛えて、黒ずんだ木の床が粉っぽく滑る。そんな床に、ストーブを囲むように貼られた緑色のガムテープが、上履きに引っかかって、ほんの端からひっくり返る。

 何本も縦線を引かれて区切られた耳の先は教室の熱気に氷解し。

 吐く息と吸う息とが同調する。

 コウタは、上履きの滲んだ名前を見せつけるように、半ズボンから覗く膝下をストーブに照らす。ガムテープの線を少しオーバーして。

 高橋さんは、足をきっちりと閉じて、その丸っこい指をストーブにかざす。ガムテープの上に乗っかる。

 言葉はなかった。

 限りなくぼやけた僕の体は、この空間にとけていく。




STOVE

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