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少し驚きの事実が発覚しました。

「……ね、ねぇ、あの、これは一体……?」


 私が恐る恐るみんなに聞くと、みんなが一斉にいろいろなことを言い出したので誰が何と言っているのか全く分かりませんでした。


「待ってください、1人ずつ、順番に話していただけないと分かりません!」


 教室の中にいる人、いない人関係なしに喋っていて、自分自身の声さえも分からなくなるのではないかと思うくらいでした。


「じゃあ私が代表するわ」

「……!」


 そういって前に出てきたのは、なんとヴィオラでした。


「久し振り、ユリアちゃん。元気になった?」

「ヴィオラ! ていうか、私よりむしろヴィオラじゃないの? 辛かったでしょう?」

「私は大丈夫よ。1日だけお休みをもらったのだけれど、退屈で半日にしちゃった」


 こうしてヴィオラと話すのもしばらくぶりですね。家にいるときもジークには会えましたが(会いに来てくれましたが)、流石に友人たちはホイホイ来れませんしね。


「他のみんなは?」

「今はちょっといないみたい。先生に用事でも頼まれたのかしら。すぐに帰ってくると思うわ」

「「「ユリアー!!」」」

「噂をすればなんとやら、ですね」


 声がした方を向くと、廊下を全速力で走ってくる3人の人影が見えました。って、ちょっとヤバいかも……。


「ユリア!」

「ごふ……」


 ……予想はしていました。3人のうち誰かが元気すぎるのかも……とか、その他いろいろ。


「ご、ごめんユリア! 少々力の加減がきかなかったみたいだ」

「だい、丈夫だよ~。元気にしてた? ジェシカ」

「もちろんだよユリア」


 ジェシカはやっぱり変わっていないようでした。でも、何だかいつもよりテンションが高いようです。


「もう、あまりユリアを困らせてはいけませんよ」

「ベロニカ!」

「数日ぶりですわね。ゆっくりと休めたんですの?」

「ええもちろん」


 なんか更に人が増えてきました。というか……。


「えっと……ヴィオラ?」

「え、あ、そうそう。これの説明するんだったね」


 ヴィオラによると、私が家で療養することになった翌日から学園内が一気に変わったそうです。何というか、『静かになった』らしいです。


「いつもよりも、活気がないというか……みんなユリアちゃんがいないのが寂しかったんだよ」

「……私は別に何もしていなかったと思うけど……」

「ユリアちゃんにとってはそうかもしれないけど、他のみんなはユリアちゃんにたくさん助けてもらったりしてるから。私、いつも明るいユリアちゃんが大好きだよ」

「……ありがとう」


 私自身は特に何かしたわけではないと思うのですが?


「それで、ユリアがやっと帰ってきたからみんなで喜んでいる、というわけだな」

「ジェシカ……」

「帰ってきてくれて嬉しいよ。ユリアがいないとどうにも雰囲気が暗くてね」

「そんなに?」

「誇張もしていないからね。むしろ控えめなぐらいだよ」


 まあ、人に好かれるというのは嫌な事ではありませんし、ここは普通に受け入れておきましょう。


「黒板のはちょっとどうかと思うのだけれど……」

「あれは……許してあげてくださいな。抑えが効かなかったのですわ、きっと」

「よく分からないな……」


 とにかく、学園に復帰できたのだからそれで良しとしましょう。これに気を取られていたらいつまで経っても終わる気がしません。


「そういえば、学園長が先ほどユリアを探していましたわよ」

「え? 何だろう。私は何も聞いていないのだけど」

「とりあえず学園長の執務室に行ってみたら分かるのではないかしら」

「分かった。行ってみていなかったら探しに行くね」

「行ってらっしゃいまし」


 学園長が私を探していた? お父様から復帰する連絡はしてもらったはずなのですが……?

 とにかく、学園長のところへ行ってみましょうか。






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