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意中之人  作者: ゆチャン
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今はまだ。

昔の人は難しいことを言う。

昔の人の言葉で

『恋ははしかと同じで、誰でも一度はかかる。』

なんて、よく言ったもんだと思う。


高校2年の今の時期

周りはカップルだらけで

友達曰く、今が一番楽しい時期らしい。


はしかと同じ恋を一度もしたことないあたしは

きっと、異端なのかも知れない。




夏休み少し前の7月頭。

テストも終わって

あとは適当に授業を受けてればいいこの時期は

学校事態来る人が少ない。

うちの高校は午前中から選択授業とかがあるから

全員が来る訳じゃないんだけど。



「小野ー」

「んあーい」

「何だその返事はー」

「考え事してたんですー」


小野愛梨、16歳。

愛なんて恋も知らないあたしに付いた名前。

正直迷惑だったりする。

まぁ、親を恨む訳いかないけどさ。


「可愛くないぞ、その顔」

「元々可愛くないから、平気ですー」

「何か今日は妙に突っ掛かってくんなー」

「先生、あれですよ。生徒がいつまでも言いなりになると思っちゃ駄目です」

「あはは、小野黒いぞ。先生心臓痛い痛い」


担任である現代社会担当の渡部先生。

手には何だか沢山の資料を持っている。


「先生、まさかそれ持ってけなんて言うんじゃないでしょうね」

「お、小野今日はいつになく勘がいいなぁ」

「・・・」

「そのうわぁって顔やめろ」

「あたし今から帰って家の手伝いする予定なんですけど」

「あー、そうか。これを持って社会化倉庫に入れておいてくれ」

「先生聞いてます?」

「ほら、今の時期ってカップルばっかじゃん?暇そうなのって独り身のー」

「先生明日あたし午前中だけなんでお昼ご飯おごってくださいねー。それじゃー」

「お、おい小野!!!!」


あたしは先生にそう言うと

先生が持っていた資料やら地図を持ってその場を離れた。

鞄の中にはその日一日分の参考書とノート

それに足して資料やら地図やらでかなり重い。


「先生まで、独り身なんて言うことないのにさ」


社会化倉庫はそこから結構遠い。

階段を降りて、隣の棟に行って、その棟の一番上。

エレベーターはあるけど、お年寄りの先生や大きい機材を運ぶ時しか使っちゃいけない。

これは明日先生にお昼ご飯とデザート付けてもらわなきゃだ。



鍵はいつでも開いてる社会化倉庫

渡部先生が適当だからか知らないけど

結構汚い。

埃まみれだし、片付いてないし。


「よし、これでおk」


その周りだけ整えてあたしは社会化倉庫を出た。

なんてーか


「なんてーか寂しいもんだねぇ」

「・・・」

「こんにちわ、小野愛梨ちゃん」


あたしの脳内の言葉を遮ったように言葉を述べた男は

廊下の柱に背中を預け、あたしの名前を呼んだ。

金色の髪に、170cm以上はあろうと見える男。


「何か?」

「ん?ただ一人で寂しそうだなって」

「・・・寂しくなんかない」

「嘘付いてる」

「は?」

「愛梨ちゃんは今嘘を付いてる」

「・・・付いてなんかないよ」

「ううん、付いてる」

「何でわかるのよ、そんなこと」

「・・・・・・・ずっと見て来たから」

「・・・?」


「ずっと愛梨ちゃんのこと見てきたんだよ」


「・・・あたし、あんたの名前さえ知らないんだけど」

「同じクラスの、深山流だよ」

「深山、流」

「・・・これからは俺が愛梨ちゃんのそばにずっといるよ」





































そうやって、

抱き締められて、

あたしは一瞬頭の中がショートした気がした。

『恋ははしかと同じで、誰でも一度はかかる。』

はしかと恋は同じ?誰でも一度はかかる?

どんなかかり方の恋だっていいのかな。

誰か教えてよ。

好きだって言われた訳じゃないのに

こうもドキドキするもんなの?

恋って一体何なの?

ねぇ、流は恋を知ってるの?



「・・・」

「・・・これから一歩ずつ進んでこ?」


その言葉に何故か頷けたのは、

きっと、流の所為だ。




今は、好きじゃない。

ただドキドキしてるだけなんだ。

どうも毎度ゆチャンです。

他の2つは恋愛とはちょっと違った感じなので

これはあくまでも『恋愛・愛情』をテーマにして

書いていきたいなと考えております。

他の連載も書きます、すいませんorz


メールフォーム作りました。

何かあればどうぞ。

http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P83852656

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