031:オートマタについて
デレピグレオの本題に斑狒々は髭を少し弄ると、ハッキリと断言した。
「勿論知っとる。機械仕掛けの身体を持つ種族じゃの」
「やはりそうか」
一人納得するデレピグレオの横でアスタが首を傾げる。
「……オートマタ?」
「おんしが産まれるより遥か前、この世界には三つの種族が存在したんじゃよ」
「三つ? 二つじゃないのか?」
「ヒョヒョヒョ。特に聞かれたこともなかったからのぉ。ヒューマン、プリミティブ、オートマタ。ヒト種と呼ばれるのはこの三種族じゃ」
アスタに少しばかりの授業を加えた後、斑狒々は視線をデレピグレオへと戻す。
「そいで……おんしが聞きたいのはそれだけじゃないんじゃろう?」
「ああ。アンタがオートマタを知ってるなら話は早い。何故誰もオートマタが存在していた事を知らないんだ?」
ずっと疑問に思っていた。
オートマタは文献上にすらその存在が現れない。斑狒々が言うように、存在が確かであるならば何かしら情報があって然るべきだ。
しかしベルンシュタイン王国の何処を探しても、誰に聞いても、そういった種族の事は誰も知らない。まるで誰かが意図的に隠している様じゃないか。
これがベルンシュタイン王国だけの話であれば別の仮説も生まれそうなものだが、アスタの反応を見る限りでは世界中がそうであっても不思議ではない。
デレピグレオはジッと斑狒々を見据え、反応を窺う。
「およそ五百年前じゃの。丁度、おんしらプリミティブが絶滅したと記される後の話じゃ。
彼ら自身が自分達に関わる書物全てを闇に葬ったと記憶しておる。またその時代の学者や記者達も同様にの」
「……何故奴らはそんな事を?」
「さてのぉ。儂は陰ながら見ておっただけじゃ。彼らと口を交わした事はないから分からぬ。じゃが五百年前におんしらプリミティブを滅ぼしたのはオートマタじゃよ」
「……は?」
斑狒々の思わぬ一言に、デレピグレオは堪らず困惑の声を漏らしてしまう。
「プリミティブを滅ぼしたのがオートマタ?」
「そうじゃ。より正しく言えばオートマタとヒューマンじゃな。じゃがヒューマンは奴らに唆されて協力したに過ぎぬから、ほぼ実行は彼らと言ってもいいじゃろ」
そういえばフランもその様な事を喋っていた気がする。
汗と焦げた異臭脇立つ部屋の中での会話を思い出す。
しかし解せない。
何故オートマタはプリミティブを滅ぼそうと行動したのか。
確かに文明レベルも低く、野蛮人として見られがちではあるが、自分達の領域さえ侵犯しなければ基本的に無害と言っても良い習性を持つ種族だ。
勿論それは泉 宗吾の知るゲームとしての設定上の情報でしかないが、この世界ではある程度その設定が入り混じり活きている。そう見るべきだろう。
だからますます分からない。
わざわざ危険を冒してまでプリミティブを攻撃したのは何故なのか。
「……おんし、怒りせんのか?」
そうジッと黙ったまま考え込むデレピグレオに、斑狒々が不思議そうに顔を覗き込む。
「ん? 何でだ?」
「遥か昔の出来事とは言え、彼らはおんしの同族を殺して回ったのじゃぞ? 彼らに対して怨みの感情は抱かぬのか?」
「ああ、そういうことか。その点に関して言えば特に思う事はないな。俺の部族が害された訳でもない。
俺たちは一色単にプリミティブという種族の絆よりも、共に生活する部族を大事にしている。だから他部族がどうなろうと本当に同情程度の感情しか浮かばんな」
「なるほどのぉ。随分と薄情な種族じゃ」
「そうか? ヒューマンだって同じだろ? 自国が害されなければ他国はどうなってもいい。家族が害されなければ隣人が犠牲になるのは構わない。全員がそうとは言わないが、少なからずそう考えている連中がいるのはどこも変わらないと思うぞ」
「ヒョヒョ。確かにのぉ」
「それよりも動機だ。何で奴らはプリミティブを滅ぼす為に行動したんだ?」
「さてのぉ? 流石の儂もそこまでは分からぬ。その後、行方を眩ました理由も同様にのぉ」
「そうか……」
デレピグレオは残念そうに項垂れる。
疑問が晴れたかと思えばまた新たな不明点の発見だ。素直に喜べないのも無理はない。
元々デレピグレオがここに来たのはプリミティブやオートマタの情報を得る為の事。そういう意味では前進であるが、結局はガリバ族の繁栄の為にデレピグレオの知らない五百年の歴史を埋める為に必要な調査。まだまだ知っておきたい事は山程残っている。
(けど俺たちにとって大事な情報も得られたのは事実だ)
それはオートマタがプリミティブを敵視しているという事実。理由は分からないが、過去にオートマタがプリミティブを滅ぼした。つまりガリバ族の存在が世界中に露見すれば、今後デレピグレオ達を狙ってくる可能性は高くなる。
(やっぱ情報が集まるより早く王都ベルンシュタインで俺たちという存在を認知させたのは失敗だったか? ……まあ過去を今更悔やんでもどうしようもないしな。いや、それよりも――)
大事な事を書き忘れていたとデレピグレオは顔を上げる。
「そうだ。もう一つ聞かせてくれ。アンタはオートマタを知っているんだよな?」
「うむ」
「ならこの世界にいるオートマタの情報が知りたい。奴らは一体どこに隠れているんだ?」
「ふむ……。『隠れている』という表現は適当ではあるが適切ではないのぉ」
「どういう事だ?」
「簡単な話じゃ。儂の知っておるオートマタは二体おるんじゃが、彼らは二体ともヒューマンに紛れて生活しておる」
「…………いや、まてまてまてまて」
あっさりと話す斑狒々を思わず手で制止する。
「それはないだろ。俺の知っているオートマタは人型であっても明らかにヒューマンとは差異があり過ぎる。一見して種族の違いなんざ丸分かりじゃないのか?」
それは無い、とデレピグレオは断言する。
何せオートマタと言えば自動人形という言葉通り、見るからに機械仕掛けの身体――部品で構成されているからだ。
当然の事ながら皮膚も無ければ眼球もありはしない。唯一ヒューマンやプリミティブと共通する外見と言えば髪の毛――つまりは人工的に作られたカツラ程度のものだ。
いくら人型に似せてはいても、ヒューマンとプリミティブを比較するのと違って、オートマタは種族的特徴が外見から種族間の違いなどハッキリと見てわかる。
それでヒューマンに紛れて生活しているのならば、ヒューマンの誰しもオートマタという存在を知って然るべきである。
「ヒョヒョヒョ。確かにのぉ。じゃがおんし、それは五百年前までの話じゃろ?」
「……?」
「分からぬか? あれから既に五百年という時が経過しているという事がどういう意味を齎しているのか」
最後に付け足した斑狒々の一言で、ようやくデレピグレオの脳裏に掠めるものがあった。
「……オートマタが進化している?」
「左様、彼らはこの五百年でかなりの進化に至っておるのじゃよ」
「マジかよ……。進化って具体的にどんなもんなんだ?」
「ふむ。順を追って説明するかいのぉ。五百年前、おんしが知る彼らの姿は第一世代と呼ばれておる」
「第一世代……」
「そして見たくれを完全にヒトに模した第二世代。じゃがこれはあくまでも姿を模しただけで、動きや口調にはまだまだ機械的じゃったのぉ。そしてそこに自由意思を設けたのが第三世代じゃ。ちなみにこの国にもおるぞ」
「この国にも?」
衝撃の事実に、デレピグレオは思わずアスタに視線を向けた。しかしオートマタの存在すら知らなかったアスタだ。当然その様な人物がいる事すら認知しているはずもなく面食らっている。
「そ、そうなのですか?」
「ヒョヒョ。やはり気付いておらんかったか。この森林国の学者であるフランじゃよ」
「フ、フランが……?」
突然の告白にアスタは思わず呆然としてしまう。
だがデレピグレオからすればある意味で納得だった。
「なるほど。通りで……」
掌を開閉しながら静かにそう呟いた。
「だが奴はオートマタという存在をまるで知らないような口ぶりだったぞ?」
「ヒョヒョヒョ。そりゃそうじゃ。あ奴は自分がオートマタであると認識しておらぬからのぉ」
「認識していない? それってどういう……?」
「ヒューマンやプリミティブで言う記憶喪失というやつじゃな。まあ彼ららしく表現するなら情報操作とでも言うべきかの?」
「情報操作?」
「うむ。あ奴と出会ったのはもう百数十年も前の話になる。あ奴が儂を殺すために森に侵入してきた時じゃ」
「フランが“守り神様”を⁉︎ そんな馬鹿な!」
アスタが驚愕に打ち震えるが、斑狒々は否定する事なく続きを口にする。
「本当じゃよ。思えば初めてじゃった。我の結界に侵入してきおった者は。……いや、正確に言えばオートマタには通用しなかったという事かの?」
喋りながら独り疑問を浮かべるが、答えは出ぬまま続けていく。
「当初のあ奴は、あの様な頭の悪い性格はしとらんかった。無口で淡白、正直言って第二世代のオートマタみたいな殺人機械という印象じゃった。
問答無用で儂を攻撃してきおったが、何とか返り討ちにしてやったわ。ヒョヒョヒョ」
「……フランはその後どうなったのですか?」
「ちょいと儂が手を加えて直してやったんじゃ」
「アンタが……?」
「ヒョヒョ。そんな怪訝そうに儂を見るでない。我も長い時を経て様々な智慧を得ておる。……とは言え、あ奴を修復するのに数十年は費やしたがの」
「百歩譲って修復は出来たとしても、プログラムの書き換えなんざどこで覚えてきたんだよ?」
「プログラム……? ああ、儂を殺そうとしている指令やら人格の書き換えの事かいの? そんな事はしとらんぞ?」
「は? ならどうやって――」
「あ奴を直す際、あまり良くなさそうな部品があったから取り除いただけじゃよ。そしたらあ奴が起き上がった時にはあーなっとたという話じゃ」
あっけらかんと話す斑狒々の言葉に、思わず耳を疑いそうになる。
(……だが害意を察知するなんていう意味不明な結界を張れるぐらいだ。そういった何かを観て感じ取るって事も出来るって事か?)
理解は出来ないが何とか納得する事にする。
デレピグレオ自身、オートマタの構造などゲーム時の設定上でしか記憶していないので詳しくない。真偽の確かめようなど出来はしないのだから。
「……そうか。ならあとアンタが知っている他のオートマタについて教えてくれ」
「ふむ……、その前に一つ確認させてもらうとするかの。おんし、彼らの情報を知ってどうするつもりじゃ?」
斑狒々の両目がデレピグレオという人物を見定めるかの如く鋭く煌めく。近くで見ているだけのアスタでさえ、思わず生唾を飲み込んで後退りしてしまう程の重圧だ。
“守り神様”などと生温い。先程までの温厚な雰囲気が嘘の様にかき消えて、冷徹な瞳の裏に明らかな殺意が見え隠れしていた。
しかしデレピグレオはその凍てつく朔風をまるでそよ風の如く受け流す。まるで殺気など感じ取っていない――この程度は恐怖にも値しないとばかりに。
「そうだな……。まだ部族の者に相談してみないと分からないが、少なくとも現段階でオートマタと事を構えようとかはないから安心してくれ。
俺たちとしても過去に同種族が滅ぼされた過去があるから、その理由を知って危険を回避したいだけだ。出来れば実際にそいつらと喋ってな」
というかそんな重大な事、デレピグレオ一人で抱える案件ではない。
ぶっちゃけた話、オートマタ――それもデレピグレオが知っているものより優れた個体――が存在している時点で、奴らと敵対行動を取ろうなどと自殺行為でしかない。
いくらガリバ族が恐らくはこの世界に存在するヒューマンよりも戦闘能力が秀でていても、オートマタの強さはそれに拮抗もしくは凌駕し得るだろう。
フランとの腕相撲でそれは容易に感じ取れた。
もし攻撃をその身に受けてしまえば確実に無視できないダメージが命を蝕むに違いない。それにオートマタの本領はその能力値よりも科学の最先端たる卓越した武器の性能によるところが大きく、これも運営の公式チートと揶揄される原因の一つだ。
しかも個体が進化しているということは、武器も進化していておかしくない。つまりは確実に敵対行動を取るべきではないのだ。
(けどうちの連中は手が早いからなぁ……。ちゃんとフィットマンと一緒に御さないと怖いぞ。特にリザとプティッチが何をしでかすか考えるだけでも恐ろしい)
起きてもいない身内の予想だにしない独断専行を脳裏に浮かべて恐怖を覚える。
「なるほどのぉ。ならば教えてやっても良いじゃろう。じゃがくれぐれもこの森を巻き込むような馬鹿な真似はせんでほしい」
「当然だ。迷惑をかけるつもりはない」
「フン。もしそんな事になれば、今度こそ我がお前を倒してやる」
「だからしないって……」
「うむ。おんしを信じよう。じゃが実際に会うのは難しいと思うぞ?」
「何でだ?」
「儂が知っている残り一体、それはザナドゥ帝国が女帝――マダム・ベラトリクスだからじゃ」
「女帝が⁉︎」
真っ先に声を上げたのはアスタであった。だがデレピグレオも声には出さなかったが内心では酷く驚愕し、加えて狼狽までしていた。
(……え? 帝国って少し前に王国と戦争していたあの帝国だよな? 俺たちガリバ族も参戦したあの帝国……。ついでに俺たちの活躍で帝国の防衛都市まで侵攻し返した。……それってもう――俺たち敵対行動しちゃってるって事?)
斑狒々が口にした「会うのは難しい」というのはおそらく「皇帝に謁見を求める事が」という階級の違いによるものなのだろうが、別のところでデレピグレオは困難を極める形となってしまった様だ。
どうしようも無かった事とはいえ、取り返しのつかない事をしてしまった事実に気付き、デレピグレオは初めて血の気が引いていく感覚を覚える。
「どうしたんじゃ? 顔色が悪い様じゃが……」
「あ、ああ……。気にしないでくれ、うん。ちょっと色々思い出した事があってな……」
「そういえばお前、王国と組んで帝国と戦ったんだよな?」
「ぐっ……」
思い出したかの様なアスタの一言に、デレピグレオは思わず言葉を詰まらせる。
「なんと……。そうか、既に手遅れじゃったか……」
「……なんていうか、すまんな」
「ヒョヒョ。まあ致し方あるまいて。この森も帝国に侵犯されようとしておるからのぉ。おんしが帝国と争いの種を持っておったとしても今更じゃったわ」
「しかし“守り神様”。帝国にオートマタという者らがいる以上、ここの結界も危ういのでは?」
「うむ、一理あるが今のところは問題ないじゃろ」
「何故です?」
「儂の知る限り帝国にいるオートマタは女帝ただ一人。その証拠にステライドを陥されて暫く経つが、未だ結界を破る者がおらんのがその証拠じゃ。
またその女帝も滅多に帝都を出る事はないからのぉ。仮にあの者が単身で乗り込んでくるような事があれば、儂の力をもってしても食い止める事は出来んじゃろうし危険じゃがな」
「“守り神様”でさえもですか⁉︎」
「うむ。フランのような第三世代と呼ばれる者相手ですら正直死闘であった。じゃがかの女帝は第五世代と呼ばれる更に進化を遂げた個体らしいからのぉ。恐らく太刀打ち出来んじゃろうな」
「第四世代を超えて第五世代……ねぇ。勘弁してほしいな。ちなみにその違いって何なんだ?」
「残念じゃが儂が知っておるのは第三世代までじゃ。それ以上の情報は持ち合わせておら――ぬ……⁉︎」
急に斑狒々の表情が強張る。ギュッと眉間に皺が寄っていた。
そして二人から視線を離すと、遥か遠くを眺め始める。
「どうしたんだ?」
「……儂の結界を潜った者がおる。それも数にして十、いや、まだ増えとる。一体何者じゃ?」
「向こうはステライド領の方角か。……は⁉︎ もしかして帝国の連中が?」
「うむ。可能性は高いの。しかも儂の結界を潜り抜けたところを見ると、おそらくはヒューマンではなく彼らじゃな。まさかこんなにもおったとはのぉ……」
「急ぎ、侵入者を迎撃する準備をします!」
「あ、待つのじゃ、幼き王よ!」
だが斑狒々が制止するよりも早く、アスタは血相を変えて飛び出してしまう。
王としての責務があるからだろう。
外見はともかく、責任感は目に見えて立派である。
だが――
「……無謀だな」
思わずデレピグレオが本音を漏らす。
確かにアスタはヒューマンとしては強いのだろう。実際に戦ったから解る。知恵もあり、柔軟な思考力も兼ね備えている。
だがオートマタと比肩するかと問われれば答えは否だ。
一体相手に善戦出来れば良い方だろう。勿論、デレピグレオの知る第一世代での話。
オートマタにはレベルという概念が存在しない為、個々の強さは強化改造を行った回数や、装備されている武器などによるところに依存するのだが、仮に何も行っていない初期状態であってもヒューマンレベル50には匹敵する能力値を誇っている。
そしてデレピグレオの主観で、この世界のヒューマンの平均レベルはおそらく10に満たぬ程度。兵士であれば20はいくかもしれない。だが王国最強のリリリラをもってしても100には届いていないだろう。
もし仮にオートマタの性能がヒューマンのレベル100を超えていれば、それはもう戦いにすらならない。一方的な暴力だ。有り体に言えば、アスタではオートマタに勝てない可能性が限りなく高いという事だ。
「なあアンタ。そいつらの事見えてるんだよな? そいつらってやっぱ第二世代とか第三世代なのか?」
「見た目では区別がつかんな。少なくとも第一世代ではないのぉ」
「という事は間違いなく性能も俺が知るより上……。さて、どうするかな……」
この国で知りたい情報はもう集まった。
薄情な言い方をすればこれ以上この国に留まる理由もない。とっとと帰還の腕環を使用して集落に戻るべきだ。
そう頭では理解しているのだが――何故かそうしようとは思わなかった。
「……ああ、そうか。そうだよな。この国にはまだバルボロ達もいるし、アンタらにも借りがあるからな」
そう呟きながら、デレピグレオも体の向きをゆっくりと調整する。
「おんし……儂らに協力してくれるのか?」
「ま、そうだな。俺に出来る限りは協力して事に当たろう。どうせ奴らとは前に事を構えている訳だしな」
「ヒョヒョ。それは実に頼もしい。まさか五百年もの時を超えて再びプリミティブの闘争を観ることが出来るとはのぉ」
「おいおい、まさか森林国の“守り神様”とも呼ばれるお方がジッと観戦してるだけなんて事はないよな?」
「ヒョヒョヒョ。そいつは耳が痛い。じゃが残念ながら儂は戦いたくとも戦えぬ。結界の維持のためにもの」
「……なるほど。結界が解除されれば帝国のヒューマン共も雪崩れ込んでくるって訳か。そりゃいよいよ収拾つかなくなるな」
「そういう事じゃ。すまんがおんしらの奮闘をここで期待させてもらうぞ」
「やれやれ。まあ、仕方ない。やれるだけやってみるとしよう」




