012:帝国四神“白虎”
「来やがったか!」
予定通り、仕掛けてきたのは帝国軍であった。
歩兵を前面に押し出して勢い良く雪崩れ込まんと雄叫びが上がる。
「長槍隊構え! 弓兵隊は予定通り三射一体となり、奴らに死の雨を降らせ続けろ!」
リリリラは覇気を込めた声で各隊に号令を下す。
帝国兵と王国兵とでは、残念ながら地力が違う。
数で優っているとは言え、多少の訓練しか積んでいない王国民兵と彼らとでは経験の差に隔たりがあり過ぎる為、真っ向から激突しても勝算は皆無だろう。
ならば少しでもその数の有利を活かす為にも、より早い段階で敵の数を削る必要がある。
その為に取った策が『待ち』という、リリリラが個人的は取りたくなかった戦法であった。
しかしもう一つの作戦を遂行する上で必要な事ではあるし、彼女も守りに入った方が勝率が高いと踏んだので納得はしたが。
それでも自分自身が先駆けとして敵陣に突進したい欲望を抑えるというのは、かなりのジレンマであった。
だが効果の程は確かに有る。
交代で放ち続けれた矢の驟雨に、帝国兵は次々と倒れていく。いくら練度が高いとは言え、密集地帯に休みなく降って来る矢の全てを撃ち落とすなど流石に不可能だ。
それでも一、二本程度は防いでみせるのだから、やはりそこは流石というべきだろう。
しかし、それだけだ。
凌いだ数秒を最後に矢が体を穿つ。
激突を前にして帝国兵の数を削る事には成功した。
だが全てを無力化出来る訳もない。
帝国が起こした雪崩は衰えを見せる事なく、むしろより勢い優ったかのように咆哮する。
「よし、長槍隊出番だ! 突っ込んで来る間抜け共を串刺しにしてやれ!
第二隊は隙間から抜けて来る阿呆共に頭上から打ち砕け!
歩兵も準備をしておけ!」
リリリラの戦術は見事に嵌った。
雪崩の如く押し寄せる帝国軍は、長槍隊の一突きにその勢いを僅かに衰えさせる。
抜けて来る第二波も真上から落ちて来る長槍の重量に叩きつけられ、完全にその勢いを消失させた。
これぞ長槍のあるべき戦術。
槍といえば突くか払うかの二つが主流だ。しかし、あまり戦闘において見かける場面は少ないが本来は『叩く』というシンプルな攻撃手段が槍には備わっている。
攻撃のパターンが少なく限られている槍だが、実は扱いが難しい。
それこそ素人が案山子を貫こうとしても外してしまう事がある位だ。槍の強みでもある重さ、これが邪魔をして。
だが叩くという攻撃方法は、槍を使い慣れていない民兵にとっては特に有効な手段と言えるだろう。
棒で叩くだけなら殆ど技術は必要ない。むしろ、その重量こそが武器になる。
長槍となれば尚更だ。
兜で頭を守ろうが関係ない。
落ちてきた重みに耐えきれず、帝国の兵士達の頭は砕け、首が折れ、一撃で絶命する。
この帝国が突進力を手放した瞬間をリリリラは見逃さない。
「よし、今だ! 歩兵かかれ!」
リリリラの号令に合わせて、いよいよ出番だと兵士らが吠える。
加速度が消失した今の帝国兵相手ならば、経験で劣る王国兵でも善戦出来るだろう。
ここでどれたけ帝国軍を削りきる事が出来るか。
始まって数分しか経っていないはずのこの瞬間こそが最大の勝負所であった。
だからこそリリリラも前に出る。
〈炎魔法III・炎属性付加〉
リリリラの握る鉾槍が真紅の炎を宿す。
「いくぞ!」
リリリラの咆哮に呼応して黒馬が蹄を鳴らす。
万の大群に突っ込もうというのに、その嘶きに怖れなど微塵も感じさせない。
正に“王国の刃”に相応しき黒馬であった。
その愛馬の勇気に応えんと、リリリラは武器を振るう。
轟――と、焔に呑まれて敵が吹き飛ぶ。
轟――と、強靭な蹄に敵が踏み潰される。
その二体の猛進を食い止める事が出来る者などいやしない。その雄雄しき雄姿に王国兵の士気も昂ぶる。
完全に流れは王国に向きつつあった。
しかし戦場全てに燃え移ろうとした士気に水が差される。
「ふふ。そこまでよ、お転婆ちゃん」
どこからともなく介入してきた愉しげな声。
その者は悠然とリリリラの前に姿を現した。
開戦前から殺気を送り続けていた存在を前に、リリリラ達の足が止まる。
「……やっぱテメエが大将首か」
「あら、随分と猛々しい言葉遣いなのね。いえ、だからこそ“王国の刃”なんて言われているのかしら?」
「ぁあん? そういう気色悪い口調のテメエは何様だよ?」
「私? 私は帝国四神が一柱、“白虎”エルダー・ストラップ。初対面相手に『気色悪い』は少し失礼じゃない?」
「五月蝿え、おかま野郎」
「んーま! 女の子とは思えない言葉遣いね。折角女の子に生まれたんだから、もっとお淑やかな言葉遣いに直したら? その方が可愛いわよ」
「いらねえお世話だ。……だが前線に大将首が出てくれるのは有り難え。とっととこの戦を終わらせてやるよ」
ギラリと瞳に殺気を宿し唇を舐める。
「ふふ。怖い怖い♡」
「その余裕、いつまで保ってられるか見ものだーーなッ!」
紅の揺らめきがエルダー目掛けて走り出す。
先と何ら変わりない。
帝国兵を蹴散らした豪炎の一撃。
流石に帝国四神とも謳われる相手では、雑魚同様に吹き飛ばすに至る事はないだろう。
だがリリリラの〈炎魔法III・炎属性付加〉は、接触した相手を焔に包む付加攻撃能力を備えている。
直接受け止めようものならばダメージを免れる事は決してない。
つまり直接戦闘では避ける事でしかリリリラの攻撃を防ぐ手段はないのだ。だが馬上では防御は出来ても回避は困難な技術。それにバランスを崩す危険性も高い。
上手く避けれたとしても二撃目を躱す事が出来るかと言われれば、リリリラですら自信がない。
つまりこの一撃は防御されようとも回避されようとも、どちらをとってもリリリラが優位に立つように出来ている。
しかし、そんな期待はあっさりと覆されてしまう。
音は無かった。
肉を両断する悲鳴も、炎が唸りをあげることも。
ただそこにあったのは歴然たる事実。
リリリラの攻撃が、エルダーの手甲から出現した三本の爪に阻まれたという事実だけだ。
それもただの爪ではない。
風によって白く形成された純然たる凶器であった。
おそらくは魔法によるものだろう。
そのせいか本来接触ダメージを与えるはずの炎も追撃を拒まれているかのように抑制されている。
「何だと⁉︎」
予想外の結果に、リリリラは思わず声を上げてしまう。
「ふふ。可愛い反応ね♡
これが私の愛用魔法〈風魔法IV・風の爪〉よ」
その発言に、リリリラは更に全身の毛が逆立つような感覚に見舞われた。
ヒューマンが行使可能な魔法の位階はI魔法〜V魔法までの五段階で、数字が大きいほど魔法の規模としては大きくなる。
その中でもIV魔法と言えば上から二番目に位置する魔法だ。
それ程の魔法を使える人間は、リリリラやウォルターを含めても王国内には存在しない。
初めて己より高位の魔法を行使する存在を前に、嬉しさと嫉妬と畏怖が溶けて混ざり合ったかのような形容し難い感覚に、一瞬心を囚われてしまう。
だがその一瞬の気の油断も命取りだ。
無造作にエルダーの片手が横に振るわれる。
背筋に氷柱を押し当てられたような感覚がリリリラを襲う。
彼女は咄嗟に身を屈めると、その殺意の線から離れた。
そして数秒後、その判断に誤りはなかったとリリリラは確信する。
後方でバシャバシャと水溜りに何かが落ちてくるかのような音。嫌な予感がリリリラを襲う。
だが現実は無残だ。振り返るとそこには、上半身と下半身が泣き別れした王国兵の死体がいくつも転がっていた。
「ふふ。凄いでしょ?」
「……テメエ……何しやがった?」
「あら、見えなかったの?」
クスクスと嘲るようにリリリラを見下す。
それだけでリリリラの激昂を買うには十分だった。ギリッと歯を鳴らし、目の前の敵を潰す事だけに全神経が注がれる。
「殺す殺す殺す殺ス殺ス殺ス!」
〈万能魔法・全能力向上〉
〈万能魔法・魔法力強化〉
〈炎魔法II・炎の槍〉
城内での一件では結局放たれる事のなかった魔法。
その宙に出現した紅蓮の槍が、エルダー目掛けて放たれる。
「ふーん? 魔法強化の魔法なんて珍しいわね。けどーー」
迫り来る炎槍に臆する事も怯む事もなく、エルダーは先程同様に腕を薙ぎ払っただけでそれを切り裂いてみせた。
「私には通用しないわ」
「なら直接ぶった斬るまでだ!」
リリリラは距離を詰めて武器を振るう。
どうやったかは知らないが、エルダーの爪は見た目通りの間合いではない。
ならば互いに攻撃の届く範囲で戦った方が、気の緩みなく戦闘できるというもの。それにやはり魔法を頼りにした中・遠距離戦よりも、超近距離戦の方がリリリラの性に合っている。
「ふふ。確かにそれが一番勝率が高い方法かもしれないわね。けど私に通用するかしら?」
エルダーの余裕に唾を吐きかけてやりたい気分だ。
だが認めざるを得ない。
確かにそう豪語するだけの実力をエルダーは兼ね備えていた。
打っても打っても風の爪に払われる。
確かに強い。
恐らくウォルターよりも強いだろう。十回やり合えば七回は敗北するだろう。悔しいが打ち合っている内に薄々とリリリラは感じ始めた。
しかしこちらの武器が切り裂かれないところを見ると、どうにか武器の強度だけは劣っていないらしい。これは幸いであった。もし武器が破壊されれば勝負は一瞬で決していただろう。
それに攻撃が通用しないとも思わない。
実際、打ち合っている内に何度か攻撃は掠っていた。
以前、城で手合わせした相手とは違う。
実力の上回る相手とは言え、間違いなく手が届く相手だ。
そして何より、リリリラの最大の武器は魔法でもスキルでもない。その人並み外れた戦いの嗅覚こそが彼女の強さの秘訣なのである。
相対するエルダーも、徐々にその異変を察知し始めていた。
「オラオラオラオラ!」
怒号と同時に飛び交う攻撃。
速度も威力も確かに一級品だが、超一級とも自称するエルダーの技術の前では通用しない。
だが時折、おかしな事が起こる。
完全に見切ったかと思った攻撃が肌を掠めたり、決着をつけるつもりで打ち払おうとした攻撃があまりに軽すぎて逆に隙を作ってしまったりと、何度も決着の瞬間を先延ばしにされてしまう。
「……成る程。貴女みたいな子を戦いの天才と言うのかしら。まだまだ技術は荒削りもいいとこだけど、危険を察知する嗅覚だけは私以上かもしれないわね」
「あぁん? 何余裕ぶっこいでやがる!」
「失礼。確かに少し余裕があるのは事実だけれど、これ以上楽しんでると貴女を成長させかねないし、そろそろ終わりにしてあげる」
〈風魔法III・突風〉
パンッ、と顔面を殴られたかのような衝撃がリリリラを襲う。気付けばリリリラの体は宙に飛ばされてしまっていた。
自由の利かない空中で、どうにか体勢を整えようと躍起になるがエルダーがそれを許さない。
〈風魔法III・突風〉
今度は真上から風に叩きつけられる。
リリリラの体はなす術なく、怒号飛び交う地上へと激突する。
「がっ……!」
肺にあった空気が全て吐き出されてしまったかのようだ。
呼吸もままならず、背中にはしった激痛に顔を歪ませる。
その場にいた兵士達は両軍関係なく一瞬戦う事も忘れて静まり返ってしまう。
だがそれも束の間。
そこへ悠然と介入するエルダーの登場に、帝国兵が雄叫びを上げる。
大将同士の決着がついたのだ。
喝采は帝国兵の士気を最高潮まで引き上げると同時に、王国兵の士気を絶望のどん底へと突き落とす。
そして、それはすぐさま周囲の兵達に拡がった。
「苦しい思いさせちゃってごめんなさいね。
殺すだけなら簡単なんだけれど、貴女みたいに強い子は帝国としても惜しいのよ。
悪いけど捕らえさせてもらうわ」
どこから取り出したのか、いつのまにかエルダーの片手にはジャラリと鎖の繋がった枷が握られていた。
そしてゆっくりと地に倒れるリリリラへと近づいていく。
「ス、ストラップ殿! 大変です!」
だがそこに声を荒げて割って入った男が一人。
エルダーの副官だ。
「あら、どうしたの? もう決着がつくところよ」
まるで態度を崩さないエルダーの言葉に、副官の男が地に倒れたリリリラに一瞬目を向ける。だがその声に含まれた焦りの色は消えなかった。
「それどころではありません! 今すぐに全軍ハッタンへと帰還せねば不味いです!」
「ちょっと落ち着いて。一体何が起こったっていうの?」
まるで要領を得ない副官の言葉に、エルダーが呆れたように彼を宥める。
だが次に副官が発した言葉に、エルダーも目の色が一瞬で変質してしまう。
「防衛都市ハッタンに向けて、王国軍三万がすぐ目前まで迫ってきています!」
「う、嘘⁉︎ そんな筈――」
エルダーは慌てて後方を振り向く。
砂煙のせいで視界が狭い。すぐに風魔法で砂煙を視界から捌けさせるが、双眸が捉えた情報は信じ難いものであった。
副官の言葉通り、エルダーが護るべき拠点の目と鼻の先に大軍勢の姿があったのだ。
「そ、そんな……! 一体どうやって⁉︎
もしかして金樹海を迂回して来たって言うの⁉︎」
考え得る可能性を口にして、エルダーはすぐにそれを自らの内で否定した。
もしそれならば帝国の北土を通過することになる。もしそうなれば同じく帝国四神である“朱雀”が黙って見過ごす筈がない。
そう、あり得ないのだ。
万が一にも同胞を倒して到達したと仮定しても、あまりに兵の数が多過ぎる。三万という数を残す事など不可能なはず。
(ならば何らかの手段で目を盗んで……? ううん、そんな事出来るわけ……)
「報告によると、金樹海の中から突然出現したとの事です!」
あまりに予想外の回答にエルダーは絶句してしまう。
金樹海の名はその周辺に位置する国であれば知らぬ者などいない程有名な場所だ。
曰く、入ったら二度と生きて出る事の叶わない魔の森。
曰く、莫大な財宝の眠る宝の在り処。
曰く、この世の常識を遥かに凌駕する力をもった化け物の巣窟。
曰く、曰く、曰く――。
そういった文献は帝国内でもいくつも書店に並べられている。
だがどれも眉唾物で、一つとして全ての内容が噛み合う事はない。その為、どれが真実でどれが嘘なのかは誰も知らない。
しかしただ一つ、明確に周知されている事実が一つ。
それは『足を踏み入れたら最期、二度と金樹海の外は拝めない』という事実だけだ。
実際に帝国でも何回も実験が行われた事がある。
こういった伝説など所詮は事実が歪曲して伝わってきたに過ぎないだけだと嘲笑し、何名も調査隊を派遣した。
しかし結果は文献の通りであった。
ただの偶然だろうと、森に入って一分後に出てくる予定をしていた調査隊も二度と顔を見せる事はなく、森の闇に消えてしまう。
ならば目の届く範囲で待機すれば――と金樹海に足を突っ込ませるが、金樹海の外で見守っていた者らの目に映ったのは瞬きの間に視界の中で忽然と消失する調査隊の姿であった。
以来、帝国では――いや、帝国に限らず周辺国家も同様にだが――金樹海に足を踏み入れることは死と同義であると民衆に広く知れ渡るようになった。
エルダーもその話は昔から強く言い聞かされてきたし、帝国に残っている資料より、それが真実であると納得させられていた。
しかし現在、自分の知る常識が覆された事実にエルダーは驚きを隠し得ない。
戦争の真っ只中というのに、周囲に蔓延る敵の存在すら忘れて一瞬呆けてしまう。
(一体どうやって……。いえ、今考えるべきはそれよりも――)
エルダーは思考を振り払い、副官と全軍に命令する。
「帝国兵は全軍、ハッタンに帰還する!
殿は貴方に任せるわ!」
「了解しました!」
「二万は私について来なさい! 残りは彼の指示に従ってゆっくりと後退!
“王国の刃”が倒れた今、彼らに私たちを追撃するだけの力は残されていないわ! 圧倒的な数の差だけど、全員生きてハッタンまで帰還なさい!」
エルダーの号令に帝国全兵士が呼応し叫ぶ。
士気は十分。
しかし状況は限りなく最悪だ。
エルダーが四神の一人として数えられてから初めての経験かもしれない。
この乱戦だ。
二万とは口にしたが、おそらく実際について来れるのはその半分程度だろう。
だが問題ない。
いかに敵の数が多くハッタンに残した戦力が少ないとはいえ、王国軍三万の中にはもう一枚の切り札たる“王国の天秤”はいないと考えるのが妥当だ。
でなければ王を守護する者が不在という事になる。
もしエルダーが防衛都市を気にせず王都に攻め入ったとすれば、それだけで王国は最期の瞬間を迎えることになる。
流石にそんな危険は負わないだろう。
だからこそ、エルダーが今すぐ取るべき行動はハッタンを陥落させない為に走ることなのだ。
エルダーを先頭に、万にも届く帝国兵が唸りをあげてハッタンへと駆ける。
視線を飛ばすと分かる。
もう戦闘は始まっていた。
だが急げばまだ間に合うはずだ。
いつになく真剣な表情で、ハッタンの無事を祈る。
だが急ぎ駆け付けようとするエルダーの視界に、遠くぽつんと一つ置かれた人影が映る。
遠くからでもわかる。
異質な影。
それはあまりに巨大で、馬に跨ったエルダーと同等ーーもしくはそれ以上はあるかもしれないと思わせた。
その原因の一つは、その人物が有する肩幅の広さによるものだろう。成人男性三人分はありそうな異常に発達した上半身。そのせいで、遠くからでも巨大な壁が立ち塞がったような感覚に見舞われた。
しかしこの状況、エルダーがそれに構ってやる必要はない。
エルダーは手綱を握り、それから少し距離を置くように進路を変える。
これだけ距離があれば手出しは出来ないだろう。
そもそも敵か味方か、何者かすら分かっていない状況下であるが、触れぬことこそ賢明な判断に違いない。
だがそんなエルダーの見通しは甘かった。
巨大を思わせるもう一つの要因。
圧倒的な煌めき。その光り輝く身の丈程もありそうな巨大な斧が、男の手によって大地へと振り落とされた。




