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やっぱ初めから青春イベントなんかないみたい。

顔を上げると、目の前には県立南高校があった。

親の転勤で春休みの内に引っ越して、高校入学に間に合うようにしたのだ。割と田舎の方から都会に来て、多少の不安とちっぽけな期待を胸に秘めて…

だが…、現実は本当に残酷だった。


「あの…えっと、はじめまして。港 海でふ…これからよろしくお願いします。」


終わった。俺の高校生活終わった…自己紹介ってこんなに難しかったっけ?なに言えばいいのかわかんないじゃん。コミュ障な俺をどうか許して!俺!

周りを見てみると、さっきの自己紹介での成功者達が群れて楽しそうにお喋りしていた。うわぁぁぁああ…帰りたい…


「えっと、港 海君だよね?」


「ん?そ、そうですけど…」


誰だこいつ…明らかにクラストップカーストにいるであろうって感じの子だ。何の用だ…?


「あの…私、塚田 奏です。これからよろしくね!」


「あ、はい。よろしくお願いします。」


oh…優しい。天使。


「これ。私のメアド。」


「ありがと、登録しとくねー」


「うん!じゃあ、またね!」


ほわぁぁぁぁ…女子と話してしまった!連絡先もゲットしたぜ。俺高校生活勝ち組なんじゃね?(笑)

…うん。勝ち組みなわけ。だって他の奴にも連絡先あげてるし。塚田さん…お情けありがと…







高校生活の記念すべき初日も、終わりを迎えようとしている。生徒たちは部活の体験やら見学に行っている。まあ、俺もその中の1人だ。一応中学の時はサッカーをやっていたという驚くべき経歴。だってサッカーとかリア充の代名詞じゃん。しかし、俺はすでに入る部活が決まっているのである。特別棟の2階の奥の教室の前に着いた俺は重い扉を開けるべく、とりあえずノックする。コンコン…静かな廊下に無駄に高めの音が響く。


「失礼します。1年B組の港 海です。入部希望できたのですが…」


「………」


重い扉を開けたその先には、椅子に座って本を読んでる少女が1人いるだけだった。うん、まあ…文芸部だもんね。しかしこの子…知らんやつがドア開けて仮にも話しかけてるのに無視ってゆーか気づいてないみたい…え、やだ。俺は存在を否定されてるの??うわ〜ん。僕いらない子だ〜。


〈話しかける〉〈とりあえず椅子に座る〉

〈部屋から出る〉〈発狂してみる〉


いったいどれが正解なのかしら。俺は試しに空いてる椅子に座ってみた。


「……」


「…………」


はいぃ選択肢ミスったー。もしかしたら俺は存在していないんじゃないか?そんなこと考えちゃうよ…。座るのがダメなら話しかけるしかないな。


「あの…入部希望で来たんですが…」


彼女の本をめくる手が止まり、静かにこっちを見る。


「…………私は文芸部じゃないわ」


「え?でも……」


「私も入部希望なの…」


「そ、そーなのか…俺、港 海。これからよろしく。」


「……柏井 美奈」


そう言って彼女はまた本を読み始めた。静かな子だな…でも、この空間は割と嫌いじゃない気がする。なんの邪魔も入らないこの空間で、ただ本を読むだけ。こーゆーの嫌いじゃない。ガラガラ…重たい扉が開かれ、扉の方に視線をやる。すると1人の女性教師が入って来た。


「あ!港君!文芸部に入ってくれるんですか!?」


「あ、はい。入部するつもりです。」


「ありがとう。改めまして、文芸部顧問の丸山 つかさです。よろしくお願いします。」


「柏井さんも入ってくれるの?ありがとう!」


なんか柏井さんの方は入るの前提みたいになってるけど、彼女自身何も言わずにこくりと頷いてるからまあ、いいんだろう。


「えっとね、去年までいた子たちが卒業しちゃって、今年入部希望者がいなければこの部活は廃部だったの。だから入ってくれて嬉しいわ。」


「なんか…大変っすね。」


「そーなのよ。いろいろ大変なこと多くて…そんなことより、とりあえず2人の入部届け貰ってくわね。」


ガラガラ…という音とともに丸山先生は部室から去って行った。やることのない俺はとりあえず本を開くことにした。

くっそー、ここでちょっと女の子とお喋りして慣れたかったなぁ〜。彼女の方を見てみると…うん。やっぱ俺のことなんか気にせず本に夢中!ほんと、俺はここに存在してないんじゃないかって思うよね!

しかし、彼女は俺の事を認知しているらしく話しかけてきた。


「あの…その本。面白い…です…か?」


うおおおおおおぉぉぉ!!!女の子に初めて上目遣いで話しかけられた。女の子以外ならあんのかよって話だよね。もちろんあるさー。んなことはどーでもいいとして、この本が面白いかって質問だよな。ラノベだしなー…いかにも文学少女って感じの子にはあんまウケなそうだなー…。なんて言おう…


「えっとー…この本個人差がすごくあるジャンルなんだよ〜(笑)俺は面白いと思って読んでるけど他の人が読んだら、つまんねえーってなるかも…」



「そう…なんですね…」



「う、うん。」



これは引かれちゃった感じですかね。これが青春ってやつか。なるほどふむ。知り合った女子に好きな本オススメして、軽く引かれるのが青春なのかしら…青春のバァーカ!こんなこと言うの、あんたにだけなんだからね!くらい言わせてみろよ。青春…つら。



「今日のところはこの辺で帰りましょうか。」



「おー、そだな。」



なぜか彼女が主導権を握っている…まあ、悪い気はしないけどね。お互い「それじゃ。」と短い挨拶感無い挨拶を交わして、帰って行く。柏井 美奈か…何考えてるか全くわからん。実は気を許した相手にだけデレデレとか…ナイナイ。帰ろ。

こうして、俺の記念すべき高校デビューが終わった。




























初めての投稿です。ありきたりでつまんないかもですが、お許しください…

誤字脱字ありましたら、申し訳ないです。

これから少しずつですが、続きをあげていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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