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しるし2(詩集)

Press

作者: さゆみ

夏がおしてくる

もうこれ以上…ってぐらい

蝉が開け放す茶色

金色の曇った糸

張り巡らせて

エクストリームな

夏が


夏が

UVの罪を重ねて

Parasolの惰眠を束ねて

頭痛が懺悔する


行き場を失くした人は

夏に吸収されて

現今が刹那に過去になる

もう終わるの?

夏の目の中にいる

蝉の声さえ聞こえない

涼しくなるといいね


ああ、蝉たちは

あのブラウンもミリーも

7年たって土の中から飛び出して

巡り会えて木に吸い寄せられて

命を謳歌したのだろうか?

取り零すこともなく?

あの蝉たちは

夏にさらわれて

いなくなる


夏が逃げていく

追手は見えず

ビハインドした頭痛が

閃くことを期待しても

泣き叫ぶ勇気も見えず

咲いているだけの手を

潤みながら

何も


何も

得られない

プラスの錠剤を噛み砕く

蝉が消えてしまう

夏の陽が引いてしまう

ただ

頭痛だけがやまない

なら

押しつぶして

なら

踏み潰して


取り零された

粉々の蝉のように





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