8 魔法 2
更新遅くなって申し訳ないです‥‥‥。
リアルで忙しく、なかなか書く時間がありませんでした。
レイルが眉根を寄せながらそれを見ていると、ラルカが不思議そうにレイルの顔を覗き込んだ。
「どうしたの、レイル?」
レイルは光を指さし、ラルカの方を見る。
「あそこに浮いてる光が何か知ってる?」
「え? 炎のこと?」
「違う。ほら、炎の近くにふわふわしてるあの光」
「え? どこどこ?」
「だからほらっ、コレだよ!」
レイルは光に触れるくらいまで手を近づけ、何度も指をさす。
「さっきから何を言ってるの? 何にも見えないよ!」
するとそれまで様子を見ていたらしい男子二名もそれぞれ、
「うん、何もないよね」
「ん~‥‥‥光なんて全く見えないけど?」
と言い始める。
それに対して目を丸くするレイル。
そうこうしているうちに、騒いでいる四人に気づき、リミルが近寄ってくる。
「何しているの?」
ラルカはレイルを指さし、困ったように説明を始める。
「なんか、レイルが‥‥‥レイルさんが、炎の近くに光? みたいなのが浮いてるって‥‥‥。でも、そんなのどこにもないのに‥‥‥」
黙って話を聞いていたリミルは、驚愕したようにレイルを二度見した。
レイルは訳が分からないという表情をしながら、光をもう一度見つめる。
リミルがレイルの瞳を凝視すると、ゆらゆらと揺れる炎が、リミルの瞳孔に映っていた。
そして‥‥‥‥もう一つ、炎の横に小さな光が浮かんでいる。
視点を動かして自らの目で確認しようとしても、リミルの目には炎しか映らない。
なのに‥‥‥レイルの瞳には、確かに映っているのだ。
「‥‥‥‥‥‥待って。貴方はいったい‥‥‥何を見ているの? 何が見えているの?」
その聞き方にレイルはいぶかしく思いながらも、素直に答える。
「小さな、淡い光。炎の横に浮かんでる」
「そうなのね。じゃあ、その光は何色?」
優しく尋ねたリミルに、何故そんなことをと思いつつレイルは光に目を戻した。
「‥‥赤? まるで、火みたいな色をしてる」
レイルの答えを聞いたリミルは、真っ青になってさらにレイルに尋ねる。
「貴方、精霊が見えるの‥‥‥?」
その瞬間、周囲がざわっとする。
それもそう、精霊とはとうにおとぎ話化したもの。
こんな場所にいるはずがない。そもそもの問題、精霊など見えるはずがないのだ。
そして、みんながレイルを息を飲んで見つめる中、レイルは呑気に一言。
「精霊? なんですか、それって?」
( ( ( ( ( はああぁぁ~!? ) ) ) ) )
クラス全員 ( レイル以外の ) +リミルの気持ちが、一つに綺麗にまとまった瞬間であった。
△▼△
あの後、レイルはクラスメイトたちに熱心に精霊について説明をされることとなってしまった。
そして、クラスメイトたちがレイルに説明をしている間、リミルは大慌てで学園長に状況を説明しに行ったのである。
クラスメイト達からの熱心に教えてもらったおかげで、今ではレイルも精霊の価値をわかっていたが、そんなものいないんじゃないかなぁと思っているのはここだけの話だ。
とにかく、クラスメイトたちの説明がちょうど終わった頃、真っ青になったリミルと学園長が廊下を走ってやってきた。
レイルは目を丸くする。
だって‥‥‥‥。
「先生たち、廊下は走っちゃいけない決まりではありませんでしたか!?」
まさか、先生たちは規則を破っても許されると言うのだろうか。
だとしたら、なんて理不尽なんだろう!
レイルがぷんすかしながら言うと、学園長はそれをスルーしながら、レイルの肩をガッチリ掴んだ。
「あのー‥‥‥学園長? 痛いですー」
「あぁ、すまんな」
と言いつつも、学園長は手の力を緩めようとしない。
というか強くなっている気がするのだが、それは気のせいだろうか。
レイルは血眼になった目をしている学園長を見て、 ( これは気のせいじゃないだろうなぁ‥‥‥‥ ) なんてのんびり思っていた。
少ししてようやく落ち着いてきたのか、学園長はレイルの肩からゆっくり手を離した。
「すまんな‥‥‥興奮しすぎて、我を忘れていた」
申し訳なさそうに頭をかいた学園長だったが、次の瞬間には真剣な顔でレイルを見つめる。
「え、ぁ、あの‥‥‥どうしたんですか?」
レイルは少し焦っていた。それというのも、自分が言った言葉がこれほどまでの事態を引き起こすことになるとは、一欠けらも思っていなかったからであった。
固唾をのんで学園長を見ていると、とうとう学園長は口を開いた。
「‥‥‥‥君にはな、どうも‥‥精霊が見えるようなんだ」




