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神具の印  作者: 零
第1章 一級霊跋師「我来斂徒」
11/18

第11話 修行(七羽編)

ここからは光迅視点となります!

斂徒の視点に戻るのはもう少しさきになるので、ご了承ください!

「じゃあ始めようか」

「「はい!!」」


今日は修行初日。

俺と歌奈は七羽さんに修行を受けることになっている。

憧れの七羽さんに修行をつけてもらえるなんて!

だけどこれからの修行は神具の印の仲間と対等になるための修行、つまり上級までの道を駆け上がらなければいけない。

険しい道をハイスピードで登るんだ!


「僕が初日になった理由は、基礎知識、神力のコントロール、などの基本を整えるためだ。霊跋師になるため一度学んだこともあるかもしれないが、簡単に説明するから聞いてくれ」

「わかりました」

「それで最初は何を?」

「うーん、まず神力の基本を話そうと思う。あー、あとは僕らに敬語はやめてね。神具の印は年齢とか位とか関係無しだから」

「わかった」

「私は癖なんですけど…」

「あぁ、それなら問題ないよ。光迅はよろしく」

「あぁよろしく」


霊跋師の大先輩をタメ口って言うのは難しいけど、ここの暗黙のルールっぽいから従おう。

斂徒と話してからわかったことがある。

初めて会ったときは、無愛想で少し好きになれなかった。でも、たくさん話していると、とても家族のことを大切にしていて思いやりが過ぎるような人だとも思った。多分外と内の区別がしっかりついているんだろうな、だから神具の印も家族みたいなものなのだろう。


「うん、わかってくれたようで何より。じゃあまずは神力のことから」


俺の表情から考えていることを読み取ってくれたのだろうか?

七羽はすごく納得した様子でうなづいてから話し始めた。


「この世界には様々な『力』が溢れている。霊力、魔力、鬼血などなど、ありとあらゆる『力』は大昔の様々な現象に起因していた。今では人の手で扱うことのできる力だ。その中で神力とは、人々が生きている上で溢れ出る命の余剰エネルギーであり誰もが使うことができる稀な『力』だ。

さて、その神力だが誰もが使えると言っても人によって差はある。神力の量や質、型など様々だ。

例えば属性。これは人の神力の質に深く関係している。炎や水の性質をも持つことのできる神力だが、その素質がなければその性質を持つことすらできない。

そして変転や創造系の技能は神力の型によって向き不向きが変化する。

よって上級霊跋師の使う才能や努力からなるものだ。

しかし、神力にも質や型が関係ないものがある。なんだかわかるか?」


なんだろう?習ったときは、神力とはもともとの素質で左右されるとしか聞いていない。

属性変転や創造系以外の技能なんて聞いたことがない。


「わかんないな」

「私も答えられません」

「正解は"光纏"だ」

「こうてん?」

「なんですか?それ」

「光纏とは神力を身体に纏う技だ。ただ纏うのではなく、身体能力の向上や身を守る鎧とすることができる。光纏を強みとする者は多くないが、上級のほぼ全ての霊跋師が使っている基本の技だ。

そして光纏は神力のコントロールを計測するのに最も適している。よって今日、二人には光纏を修得してもらう」

「光纏はどうやったらできるのですか?」

「霊を見るとき神力を瞳に込めるだろう?それを全身でやる感覚といえばいいかな、まぁものは試しというしやってみよう」


そうして俺たちは"光纏"の特訓を始めた。

体内の中にある神力というのは以外と分かりやすいもので、流れというものを認知できた。

七羽はその光景をジッと観察していた。

(すごいな…。光迅の体内の神力の掌握速度が以上に早い。)


30分もすると俺は"光纏"を完成させていた。

まだ歌奈は終わっていないようだったので、俺は光纏をもっと強くすることにした。


「みんなーご飯できたわよー」


その後1時間くらいたち、クレナさんが昼ご飯をもってきてくれた。


「わざわざすみません」

「全然。これが私の仕事だから」


斂徒の従魔のみなさんは修行のサポートをしてもらうことになっていた。

クレナさんが食事、ハクさんがその日の先生の助手、ノワさんがデータ収集、アクリさんは斂徒のサポートらしい。

俺はクレナさんにおにぎりを二つ受け取って、縁側に座った。


「いまさらだけど、学校休んでもよかったのか?」

「そこは便宜を計ってるから大丈夫だよ。今頃斂徒とアクリさんが学校に行ってるはず」

「なんか迷惑かけたかな」

「あはは、どうせ斂徒は苦にも感じてないだろうから。心のなかで感謝してるくらいでいいんじゃないかな」

「それでいいのか?」

「斂徒はそういう性格だから仕方ない」


本当に斂徒って慕われていると思う。

七羽は斂徒の話をするとき楽しそうだし、クレナさんと歌奈は二人で話しているようだが、聞こえてきた内容から察するに斂徒の話だ。

強く優しい彼なら当然だと思う反面、何故あんなにも自己評価が低いのか気になる。


「そういえば、光迅は光纏の修得早かったね」

「そうなのかな?でも、身体の中の神力がすごくハッキリと認識できたような気がするな」

「へぇ、なるほどね」

「あぁでも、外の神力って感じにくいんだよな」

「うん?そうなの?」

「なんか、集めようとしても霧散していくような感覚でさ。"光弾"とかが作れないんだよ」

「それは多分体質だよ」

「体質?」

「うん。というかさっき話した神力の型だね。おそらく光迅の神力は一点に集まりにくいんだと思う。普通より重いのかもね。密度が大きいと集まりにくいから」

「それ弱い?」

「いや、そんなことはない。密度が大きいということは、小さい攻撃でも威力は出るし、集める方法があれば重い一撃になりうる。短所であり長所でもあるってことだよ」


なるほど短所であり長所か…

自分の欠点だと思っていたものは武器にもなるのか。

そういえば…


「桃さんから聞いたんだけど、七羽も斂徒に強くしてもらったんだろ?」

「あぁそうだよ。別に天才じゃないからね」

「それは間違いな気もするけど…。全員に欠点があるって聞いたんだ。よければ七羽の欠点を教えてくれないか?」

「私も気になりますっ!」


すると横から歌奈が話に飛びついてきた。

七羽は不快そうな表情は一切せず「いいよ」と言って話し始めた。


「僕の欠点はね、創造や変転が一切できないことだよ」

「できない?」

「そう。得意、不得意の問題じゃなくてできないんだ。生まれ持ったの才能『七色の支配者(ゴッドペインター)』。それは『色』という変わった能力の適正が全色であることを意味する。歴史上で例が少なく稀なものだったけど、そのせいで僕は創造ができない。そして色で神力の性質を変化させるから、変転もできない。結構欠陥が多い能力なんだよ?」

「だったら七羽さんはどうやってそれを武器にしたんですか?」

「簡単にいうと斂徒のおかげだよ。斂徒が僕の戦闘を見ていてね。ある時神具を渡されたんだ。「これを使って見るといい。色の種類や自由度が上がる」ってね。その後もいろいろああだこうだ言われて、気づいたら多属性を自在に操るような感じになっちゃったわけだよ」

「斂徒ってすごいんだな、」

「すごいよ。僕の親友で憧れだ。新人最強と言われる生垣右眞にも劣らないだろう」

「そうだったら絶対すごいですね!」

「だな!」


俺たちは話終え、4時間ほど神力のコントロールなどの特訓をした後、一日目の修行を完了した。

【データ】

輝橋 光迅

・体内神力のコントロール速度が早い

・上記に比べて体外神力のコントロール速度は人並みよりも遅い。本人の神力の性質によるものだと推測される。


泡舞 歌奈

・神力のコントロールに関しては常人並み。

・神力の量が多く、3時間無休で光纏のための神力を放出可能。

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