【登場人物】【設定・用語一覧】【時系列年表】
≪登場人物紹介≫
アーカーシャ・デュナン
…星間連合帝国の民間軍事組織シャドー・ウルフズに所属する青年で通称アーク。神栄教では異端とされる神通力持ちでBEを着用することが出来る。が、それ以外は特段優れたものがないと自覚しており、日々怠惰と色欲に溺れた日々を過ごしている。重犯罪歴があり、さらにスコルヴィー星人とフマーオス星人のハーフという混血児のため、許可なしに惑星に降りる事が出来ない。
エルディン=ネメシス・ミュリエル
…アークの幼馴染で同じくシャドー・ウルフズに所属する青年。誰もが見惚れる美しく端正な顔立ちをしているが、内心では毒を吐く腹黒い一面を持つ。爆薬の調合に優れており、成層圏でも見事な花火を打ち上げる腕を持っている。ラヴァナロス星人だが重犯罪歴があり、アーク同様に許可なく惑星に降りることが出来ない。
メアリー・ブランド・ガンフォール
…アーク、エルディンと幼馴染で四肢が義手義足の少女。レズビアンであり巨乳の女性に目がない。屈指のハッキング能力を持つ情報戦のスペシャリストで普段は背後から前線をサポートする。格闘術にも優れており、義手義足を用いれば幼馴染の男二人を圧倒出来る。レオンドラ星人とアイゴティヤ星人の混血児であり、アーク、エルディン同様に銃犯罪歴の過去を持つ。
リオ・フェスタ
…帝国軍士官学校を主席で卒業した才女。しかし髪をピンク色にするなど奇抜な行動をしている。クリオス星の内紛時に繰り出された戦場で重大な命令違反を犯したことで周囲からの信用を失っているが、明朗快活にして何事も全力投球の精神を保っている。とある自分自身の目的のために戦皇団入りを希望していた。
ミヤビ・ホワイト
…シャドー・ウルフズに所属するグラマーな美人技術者。主にBEや兵器のメンテナンスを行い知的な雰囲気と豊満な身体を持つが、その身は子供っぽさが抜けていない。カンムに惚れており、ジャネットを恋敵と勘違いしている。
サヨ・ゴールベリ
…後の三英傑と呼ばれるローズマリー共和国からの留学生であり、星間連合帝国宰相エリーゼ・ラフォーレの一人娘。恩師であり後見人の共和国元老院議長ミリアリア・ストーンの意志を継ぎ平和至上主義の信念を持っている。
エリーゼ・ラフォーレ
…星間連合帝国宰相。元ローズマリー共和国の元老院議員にしてEEA長官という肩書を持つ。帝国に帰化して以来、自身の目的のためにダンジョウに仕え支えている。“鉄の処女”という通り名を持ち、その冷徹さと合理性により彼女に恐怖心を抱く者は少なくない。
ダンジョウ=クロウ・ガウネリン
星間連合帝国皇帝。帝国乗っ取りを目論んだ前宰相ハーレイ=ケンノルガ・ルネモルンから帝国を救った英雄と崇められている。B.I.S検査を基にした奇跡先導法を生み出した人物であり、最近の趣味は自身に適していると判断された農業。
ソフィア=マリリン・イルバラン・ガウネリン
…帝国皇后にしてイルバラン財閥総裁、そしてデザイナーとしての一面も持つ多才な女性。先の大戦以来ダンジョウを支援していた過去がある。
ヴィジョウ=キッポ・ガウネリン
…後の三英傑。帝国皇帝の息子にして第二皇位継承者。真面目で努力を惜しまない少年であり、父、母、姉の家族を誰より尊敬し、かつて父に仕えた八賢者に憧れている。
ガルガロン・ウィロー
…士官学校を次席で卒業した秀才。リオの同期生であり、彼女とはB.I.S検査によって割り出された婚姻関係にあった。彼女の不祥事により関係は解消されているが、未だ未練を持っている。
カンム=ユリウス・シーベル
…民間軍事組織シャドー・ウルフズの創設者であり代表。八賢者の一人であり、帝国創設期より受け継がれる古武術・虎殺流の継承者。戦略と戦術の全てを持ち合わせており、八賢者でシャインに続き最も隙がない人物として知られている。
ジャネット・アクチアブリ
…帝国軍大将兼皇帝直轄部隊戦皇団団長。優れた知性と冷静な判断力を兼ね備えており、海陽系随一の戦艦の操縦技術を持っている。先の大戦で皇帝を勝利に導いた八賢者の一人。誰に対してもフランクな態度だが、つねに敬語は絶やさない。
コウサ=タレーケンシ・ルネモルン
…海陽系最大宗教である神栄教教皇。かつて帝国の国家転覆を目論んだハーレイ=ケンノルガ・ルネモルンの実子でありながら、ダンジョウに協力した過去を持つ。常に先を読む策略家であり、帝国、公国、共和国全てを見透かすように暗躍する。
アンディ・ラフレイン
…神栄教の聖騎士団である神聖ザイアン隊隊長。コウサの親友である亡きネメシス・ラフレインの息子であり、コウサの妻であるメルティ・ルネモルンの弟。コウサと神栄教に心酔しており、彼と神栄教のためであれば黒く染まる決意を秘めている。
メルティ・ルネモルン
…神栄教枢機卿。亡きネメシス・ラフレインの娘でありコウサの妻。常に冷静且つ冷徹であり、何事も合理性のもと動く柔軟性を持っている。養子である二人の子供に対しても血縁など関係なく厳しくも優しく接する。
リョクレイ・ルネモルン
…コウサとメルティの養子でシャオロンとは一卵性の双子。中性的な顔立ちをしている。神栄教教皇と枢機卿の子でありながら教えに対しては疑心的で、反抗期も相まって家族とは距離を置こうとする節がある。通信回線における他星の人間との交流が数少ない楽しみ。
シャオロン・ルネモルン
…コウサとメルティの養子でシャオロンとは一卵性の双子。リョクレイと違い神栄教の教えに従い生きている。父同様に剃髪しており、叔父であるアンディを尊敬してザイアン隊への入隊を熱望しているが、とある事情により入隊が叶わないでいる。
トーマス・ティリオン
…帝国に反旗を翻すフマーオス公国の丞相。星王であるランジョウの片腕であり最大の理解者。元帝国皇后直轄護衛騎士団副団長という肩書を持ち、帝国に反旗を翻しながらも、前皇后の息子でありランジョウの弟であるダンジョウに対しても忠誠心を持っている。
タクミ・マウント
…星間連合帝国最大の軍需産業ライオット・インダストリー社の社長。痩せ型が多いカルキノス星人に似つかわしくない肥満体型をしている。智者にして根っからの商人だが、幼馴染であり親友の帝国皇帝とは繋ががりを深く持っている。
ランジョウ=サブロ・ガウネリン
…帝国不認可の独立国家フマーオス公国の星王にしてダンジョウの双子の兄。賢兄と呼ばれた秀才であり、元は帝国皇帝の座に居たが弟にその座を奪われた。賢兄に似つかわしい多才さを持っており、ダンジョウが生んだ軌跡先導法を否定し、帝国に反旗を翻している。
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【用語一覧】
〇海陽系惑星
恒星海陽を中心とした12惑星による惑星群
○B.S.I値(検査)
生後に受けさせられる検査で対象人物の運動能力、精神力、知能力を数値化して対象人物の能力総合評価を導き出す。
○星間連合帝国
3000年以上の歴史を持ち、それ以前の時代は神話として語られている。
◇帝国に属する領星
◆ラヴァナロス星
皇帝が住まう帝星。帝都シエルを中心に強大な軍事力と最新技術、そして惑星を囲う6本の輪という天然の要塞を持つ要塞惑星。
・ラヴァナロス人特性:深紅の瞳
◆クリオス星
監獄惑星のスコルヴィー星を挟んでロースマリー共和国と隣接するため防衛惑星として扱われている。
・クリオス人特性:銀髪、色黒
◆カルキノス星
星間内最大の軍需企業ライオットインダストリー社がある惑星。
・カルキノス人特性:青い肌、金色の瞳、長身
◆レオンドラ星
農業などが盛んな自然豊かな惑星。
・レオンドラ人特性:顔立ちは普通だが犬歯が長く剛毛で、猫耳や尻尾を持つ半獣人
◆スコルヴィー星
重力が他惑星よりも強く無数のデブリと毒性の強いガスに囲まれている為、普通の戦艦や宇宙船では降りる事は出来ない。その特性を活かし帝国内の重犯罪者を収監する監獄惑星として使われている。スコルヴィー人はかつて奴隷とされていた。
・スコルヴィー人特性:赤い肌、毛髪がなく非常に大柄
◆アイゴティヤ星
山や岩に覆われた惑星。海陽系のエネルギー源である特殊な鉱石ヤシマタイトが採掘されている。
・アイゴティヤ人特性:こめかみに角
◆ヴェーエス星
雪に覆われており科学技術に特化した惑星。惑星の大陸全てに研究所が存在する。
・ヴェーエス人特性:白い肌、銀髪
■セルヤマ星
準惑星であり生命は存在していなかった。300年ほど前から移住が始まっており現在独立自治惑星として名乗りを上げている。
○神栄教民主共和国
帝国から完全自治権を得ている宗教国家。法王コウサ=タレーケンシ・ルネモルンを中心に統治されている。
◆ジュラヴァナ星
帝国管轄でありながら法王によって統治される治外法権惑星。現在はジュラヴァナ人と殉教者が居住している。
・ジュラヴァナ人特性:白目がない大きな瞳
◆チャンモイ星
無人でほとんどを海で覆われた惑星。双子島と呼ばれる∞形の小さな島が一つだけ浮かんでいる。女神メーア降臨の星と呼ばれる聖星でもある。
○フマーオス公国
皇帝の座を簒奪(帝国内では禅譲と認識されている)されたランジョウ=サブロ・ガウネリンが独立した経緯があるが、帝国内ではその存在を認めておらず、あくまでも帝国領星と言われている。
◆フマーオス星
資源に溢れた星であり自然にあふれている。国民はB.S.Iの値が他の星の人々に比べて低いく、やや差別的な扱いを受けている。
・フマーオス人特性:蒼い瞳、美形
○ローズマリー共和国
帝国の建国から500年後に建国した共和制の国家。
政治には戦を好む男性を排除し選挙によって選ばれた女性が主導する女系国家である。
また性行為を不純なものとして捉えられており試験管ベビーが一般的。その為、細胞の培養など遺伝子技術に特化している。一方で母体出産の人物は差別気味に扱われることもある。軍は女傑軍と呼ばれスパイ活動などを行うEEA(共和国諜報機関)が存在する。
◆パルテシャーナ星
首都ならぬ首星。
パルテシャーナ人(ローズマリー人)特性:翠の瞳、細身
◆トソヤマ星
無人惑星。女性の割合が多いローズマリー共和国において、出生率向上を目指す為医療研究に焦点が置かれた惑星であり、共和国民の八割がこの星で生まれている。
〇神栄教
海陽系に伝わる神話を基にした宗教。唯一神メーアと三大守護聖人が世界を構築したという神話に基づく。
〈神話〉
女神メーアは海陽からチャンモイに降り立ちジュラヴァナで育った。
その後海陽の爆発が予見されるが、メーアが三大守護聖人であるシエル、ザイアン、パネロを引き連れ、海陽の光を取り戻したとされている。その後、メーアの弟子の1人オドレー=マルティナ・ガウネリンは彼女の平和の意思を継ぎ星間連合帝国を築き上げたとされている。
〇神痛力・異端者
一種の特殊能力。かつて女神メーアを亡ぼした力の一つと考えられており、利用できるものは異端者として迫害される。外見上は異端者か分からないが、B.I.Sでその力の有無は確認でき、帝国内では異端者には異端手帳を配布され管理されている。異端者はその身を隠し、日々を一般人と共に暮らしている。その発生率はごく稀であり使用できる力も占い程度のもので大したものではない。
〇ヤシマタイト
アイゴティヤ星で採掘される無色透明の希少な鉱石。特定の周波を当てると物質の粒子結合を解除するヤシマ線を発する。ヤシマ線の中には膨大なエネルギーもある為、軍事利用や資源エネルギーとして活用されている。
〇CS(Combat Suit)
陸海空宇宙での戦闘用スーツ。両脚部と背部にスラスターがあり、家柄によっては家紋をあしらうなどしている。
○BE(Body Extension)
特定の脳波を持つ人物が装着することで組み込んだヤシマタイトが粒子分解性能を発動し、そのエネルギーから起動する全高3m程の人型起動兵器。装着者は背部から四肢を入れるとボイス機能で起動し動きをフィードバックできる。装着者の身体能力を3倍近く上昇させる。
〇帝国法第982条 軌跡先導法
第一項 帝国民は生後二日以内にB.S.I検査を義務付け、その数値を基に職業、居住惑星、婚姻が全て割り振られるものとする。
第二項 帝国民は第一号で振り分けられた職業、居住惑星、婚姻を順守する。
第一号 但し、帝国軍への入隊を希望する場合のみこれを免除するものとする。
第三項 帝国内保安の為、第一項の検査の際に著しい欠陥が見られた者、重犯罪歴の持つ者、惑星間の混血人(混血人は神通力持ちに生まれることが多いため)、神通力を持つ者は、先導逸脱者として惑星に降りる際に許可証を必要とする。
第一号 但し、振り分け職業、帝国軍人はこれに当てはまらないものとする。
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≪時系列年表≫
※☆はこの物語の年代
帝国暦元年:星間連合帝国建国
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帝国暦3340年:政務冷戦
帝国暦3356年:皇帝崩御
帝国暦3357年:復古宣言
帝国暦3358年:皇宰戦争
帝国暦3359年:ナスカブディア協定締結
帝国暦3360年:皇宰戦争終戦
帝国暦3361年:神栄教民主共和国建国
帝国暦3362年:簒奪禅譲論
帝国暦3363年:天二日
帝国暦3364年:バルトルク研究所爆発事故
帝国暦3365年:帝公分離
帝国暦3368年:ナスカブディア協定終結
帝国暦3372年:帝教分離
帝国暦3376年:羊海炎上戦
帝国暦3377年:煉獄隊壊滅事件
☆帝国暦3379年:教公同盟
帝国暦3380年:デセンブル研究所反人道実験事件
帝国暦3384年:閏年の悲劇
帝国暦3385年:第一次帝教公戦争
帝国暦3386年:皇女騒乱
帝国暦3387年:第二次帝教公戦争
帝国暦3388年:変革反乱運動
帝国暦3389年:アルカイド監獄襲撃事件
帝国暦3389年:皐会談
連邦協定締結
帝国暦3390年:ラヴァナロス最終戦争
海陽連邦暦元年(帝国暦:3390年):海陽連邦設立