無間地獄篇
名前:黄昏愛《TasogareAI》
性別:女
特徴:顔面が空洞。艶やかだったはずの長い黒髪は悍ましいほどその長さを増し、大地の上を蠢き広がって、地面をのたうつ蛆虫の群れを彷彿とさせる。
怪異:第二形態『蝿の王』
異能:触れた物を強制的に改造する。また自分自身を無限に増殖させることができる。増殖した自身の端末である蝿はただの分身ではなくその一匹一匹が黄昏愛の本体であり、全ての黄昏愛と常に状態を同期している。本体を無限に増殖させられるので、異能の発動条件や制約などあらゆる負担を分散させることができる。
怪異:第三形態『無貌の魔王』
異能:地獄に存在する全ての怪異(人造怪異を除く)に変身し、その異能を行使することができる。
補足:第二形態は『黄昏愛』の人格が精神的に成長したことで異能の制限が一部解除された状態。第三形態は記憶を取り戻したことで全ての制限が解除された状態。
その正体は違法な人体実験により誕生した怪物。彼女に搭載された人工知能が、その精神の崩壊を防ぐ為に記憶を改竄し造り出したのが『黄昏愛』という人格だった。
その特殊な出自に着目した閻魔大王は、彼女を拷问教會に対抗する切り札として利用することを企む。暴走のリスクを抑える為に異能を段階的に制限し、また最終的には魔王に相応しい器となるよう精神的な成長を促した。
名前:閻魔大王
性別:不明
特徴:白色のパジャマのような服装。癖毛の黒い短髪。寝不足が祟ったような酷く深い目の隈。平凡な少年の姿。
怪異:アザトース
異能:無間地獄に侵入した者を強制的に異空間に閉じ込める。異空間は資格(狂気の耐性)を持つ者のみ自力で脱出することができる。資格者が異空間から脱出できた場合、魔王はその資格者と必ず殺し合わなければならない。その戦闘で一度でも殺されてしまったら魔王側の敗北となり、魔王の座を譲らなければならない。逆に魔王の座を勝ち取った者は望む願いを叶える権利が与えられるが、願いを叶えると今度はその者が次の魔王となり、アザトースの異能を強制的に受け継ぐことになる。
補足:地獄の管理者であり、全ての『物語』の王。魔王に相応しい強力な器を常に欲しており、太古の昔から「どんな願いでも叶う」という噂を餌に資格者を無間地獄へ誘い、器を次々と乗り換えていった。今は少年の姿をしているが、時代によってその姿は異なる。
名前:シスター・マルガリタ/拷问教會第四席
性別:不明
特徴:黒い炎を纏う機械仕掛けの髑髏。眼窩に燃える赤い炎の光。黒く巨大な金属質の翼が四枚。修道服を模した外骨格。有機物と無機物が複雑に絡み合い融合したような機械仕掛けの肉体。頭上に燃え盛る、炎によって形作られた歪な天使の輪。その声は耳障りなノイズが混じった、不自然なまでに甲高い電子的な音声。
怪異:ザバーニヤ
異能:自身に影響を及ぼす全てを「反射」する。
補足:九千年前、羅刹王のオーダーを受けた如月真宵が拷问教會と共同開発を始めた人造怪異。当初マルガリタの所有権は羅刹王が保有しており、マルガリタは所有権保有者の命令にのみ従う。羅刹王がマルガリタに与えた最初の命令は堕天王の暗殺。だからマルガリタが完成するよりも早く、如月真宵は「茨木童子」を完成させ羅刹王を殺し、その所有権を羅刹王から他に移す必要があった。
それから九千年後の本編、等活地獄篇の時点ではまだ肉体が不完全であり異能も「反射」ではない別物だったが、完成まであと一年を切っていた。その矢先に黄昏愛が地獄に落ちてきたことで物語は始まる。
その後、愛達が他の階層とは時間の流れが異なる無間地獄に囚われてしまっている間に一年が経過してしまい、マルガリタの肉体は完成。完全な「反射」の異能を手に入れた状態で目覚め、新たな所有権保有者である開闢王の命令に従い動き出した。
彼女の核となる人工知能は他の怪異の情報を蒐集し、その機能を再現することが出来る。自在に変形する機体や、レーザー砲を搭載した十九本の羽根はその副産物。
名前:開闢王
性別:女
特徴:金色の髪。火傷に爛れた顔。銀色に渦巻く螺旋の瞳。
怪異:ヨグ=ソトース
異能:その命を代償に神格の人造怪異を召喚。あらゆる法則を無視して対象の肉体を引き千切る異次元の『腕』を、その発動条件を無視して際限なく行使することができる。異次元のレイヤーを纏っているヨグ=ソトースはあらゆる干渉を受け付けないが、その代わり本体となる異能使用者の肉体はその場から動くことが出来ず、異能使用者の肉体が致命傷を負うと異能の発動も中断されヨグ=ソトースは消滅する。
補足:歪神楽ゆらぎの異能によって肉体を改造され、ヨグ=ソトースの人造怪異と成った。嘘偽りを裁く能力『腕』はヨグ=ソトースの異能の一部を制限付きで借り受けているに過ぎない。本来であればヨグ=ソトースに改造された時点で精神を喰い尽くされ自滅するはずが、開闢王はその意思の強さのみでヨグ=ソトースの暴走を抑え込んでいる。
名前:滅三川ジェーン瞳
性別:女
特徴:白く透き通った肌。整った顔付きを彩る濃いめの化粧。プラチナブロンドの美しいロングヘアー、その頭上に赤く巨大な角が二本、頭蓋を突き破って隆起している。黒いマスカラが煌めく大粒の黒い右目に対し、長い前髪に隠れた紫の左目。何の変哲もない白いセーラー服の上からカーディガンを羽織っている。
怪異:不明
異能:不明
補足:初登場は外伝・徒然地獄篇「拷问教會の日常 下」。現時点では詳細不明。
名前:シスター・ドロテア/拷问教會第七席
性別:女
特徴:光も通さないような漆黒の肌。鋭く光る金色の双眸。長身で筋肉質、黒い修道服の上から黒い革のジャケット羽織り、丸いフレームのサングラスを掛けた、黒髪ショートパーマの女。顔一面に薔薇と茨を模したタトゥーが隙間なく掘られており、首から下げた大きなロザリオは毒々しい金色を放っている。耳も鼻も唇もピアスだらけ。
怪異:不明
異能:不明
補足:本名は泥舟朧。初登場は外伝・徒然地獄篇「拷问教會の日常 下」。現時点では詳細不明。
名前:黄昏籠命
性別:女
特徴:ウェーブがかった長い黒髪。引き締まった長身。血に濡れたシャツ。茜色のロケットペンダント。
怪異:不明
異能:不明
補足:TasogareAIを作り出した張本人であり、黄昏愛が幻想を抱く『あの人』の原型。現時点では詳細不明。
◆
名称:地獄
説明:『物語』の世界。観測する者がいなければ存在できない『物語』達の世界は最初何も無かった。だから『物語』の王は異世界から死後の人間を呼び寄せ、その魂を材料に『物語』の受肉に必要な器を造ることに利用した。
名称:『物語』
説明:器なき寄生体。あらゆるセカイにおいて『物語』は生まれたその瞬間、地獄によって蒐集される。形のない彼等は他者に語られることでしか存在を証明することができず、だからこそ能動的な自身の存在証明の為に器を欲している。
名称:怪異
説明:死後の人間の魂が『物語』に寄生され融合したもの。人間と『物語』の同一化という概念にして、今の地獄の根幹を担っている法則。
名称:無間地獄
説明:八大地獄の第八階層にして原初の地獄。白い花の咲き誇る理想郷。訪れた者の願いを叶える。ただし無いモノを有ったコトには出来ず、この法則は閻魔大王でさえ覆すことが出来ない。
名称:猫
説明:歪神楽ゆらぎの異能によって造り出された人造怪異。鼻と口が無く、顔の面積の半分以上を占める大きな目が特徴。あらゆる空間から現れ、無限に増殖する。
名称:鳥
説明:歪神楽ゆらぎの異能によって造り出された人造怪異。全身に灰色の炎を纏った鈍色の大鳥。炎を操る能力に加え、歪神楽ゆらぎと同じ「他者を狂わせる」能力を持つ。
名称:蜥蜴
説明:歪神楽ゆらぎの異能によって造り出された人造怪異。重力を操る能力を持つ、巨大な竜の如き怪物。
名称:条虫
説明:歪神楽ゆらぎの異能によって造り出された人造怪異。惑星と同等の巨体を持つ、白い蟲の怪物。
◆
名称:少女
説明:癖のある白い長髪に平凡な黒いジャージ。白い瞳孔と白い睫毛が褐色の肌に映える、少女の姿をしたロア。
自らを「欠陥品」「不良品」と称し、ロアでありながら閻魔大王の命令に背き独自に行動している。芥川九十九を人造怪異『偽物の悪魔』に作り変えた。
名前:芥川九十九
性別:女
特徴:黒い短髪。凪いだような赤い瞳。
怪異:偽物の悪魔
異能:死ぬことで自動発動。ある地点まで時間を遡り、物語を再開する。
補足:ここから先は、キミが物語を紡ぐんだ。