Chapter2 虚空の声
オリキャラがいきなり出てしまいました
「さて、脱獄しますか?」
「・・・・なんで脱獄?」
桜の指は、傷跡すら残って無い。
なぜ、脱獄なのか・・・
「これを見て」
水仙が桜に出したのはプリント。
さほど大きくない。
内容を桜は読んだ。
「えーっと・・・『裏社会会合』???」
「・・・表に出れない人。例えば人を殺したとかね。そういう人達を集めるみたい」
「なんで会合?」
「・・・・歩きながら話すわ」
どうやら拒否権は無いらしい。
二人は高い(普通の塀の十倍)を軽々と乗り越えた。
場所・・・会合(例の所)
「えっと・・・なんでジャングル?」
「・・・ただの会合だと思ってる?」
「スイちゃんが楽しんでるから違うよね?」
「そう・・・サバイバルよ」
「犯罪者同士で?」
「・・・ええ」
裏社会会合の詳しい内容『これは只の会合では無い。これはサバイバルなのだ。このサバイバルでは戦い合うのだ。もちろん生死を掛けて。勝った者=生き残った者は表社会で生きられ、一生遊んで暮らせるだけの賞金をあげます。ただし、生死に関しては当人は責任を一切受けませんので悪しからず』
「スイちゃんは何を考えてるの?」
「試してみたいことがあってね」
「また・・・“血”?」
「流石ね・・・」
水仙は目を細め微笑んでいる。
まるで楽しみを体中で感じる子供のように・・・
「んと・・・」
「何も考えなくて良いわよ」
「だって・・・僕は戦えないし」
「私は・・・戦えなんて言ってないわ」
「でも!!」
「それに・・・あっという間だしね」
「・・・・うん」
まだ何か言いたかったようだけど水仙も黙ったから止めた。
そして、中に入ると水仙の表情が曇った。
いや、桜もだ・・・
「ああ?ガキが何しに来たんだよ」
「さっさと帰んな」
テレビや指名手配で見たことがある顔が沢山あった。
その中で入口の近くにいた柄の悪い(当たり前だが)二人組が因縁(?)をつけてきた。
「さっさと帰れ・・・」
「なんでアンタみたいなブ男に言われなきゃいけないのよ」
「んだとテメー!!」
水仙に殴りかかってきたが水仙はスッと避け男の脇腹をキックをした。
余談だが水仙の靴は鉄よりも硬い。しかも、それなのに羽根よりも軽いらしい。
そんなブーツで蹴られた日には・・・
死んじゃうんじゃない?
まぁ、手加減してたみたいだし。
「っ・・・」
「てめっ!!」
「!?」
弱そうに見えた桜を狙う、もう一人の奴。
水仙と桜の距離はかなりある。
男は桜に殴りかかった。
だけど・・・
「大事な弟に手を出さないでよね」
「な・・に!?」
「スイちゃん・・・」
水仙は男の手を自分の腕をクロスして防いだ。
男は、ひ弱そうな女の子に防がれたのが驚いてた。
桜は心配そうに水仙を見つめる。
「おいたをする悪い子はお仕置が必要ね」
「!?」
あの鉄のブーツで男のこめかみを、思いっ切り蹴った。
ジャンプ蹴りで宙に浮かんだ身体を捻らせ、もう一足で蹴った。つまりは、まわし蹴り。
蹴り終わったあと、宙で回り着地した。
他の奴等は水仙の強さに怯え始めた。
「軽い脳震トウね・・・・・一生治らないけど」
「どこが軽いの?」
「さあ?」
「はあ・・・」
双子は、倒れてる二人組を無視して、人が集まって無いイスに座った。
すると、スーツを着た男がやって来た。
手には、お盆と飲み物が乗っかってたからボーイのようだ。
「スイちゃん・・・」
「お飲みになりますか?」
「一応私達は未成年ですからジュースはありませんか?」
「今、お持ちしますが・・・リクエストはありますか?」
「・・・オレンジ。サクラ君は?」
「僕も・・・」
「違うのにしなさいよ」
「え?」
「交互に飲めば二倍楽しめるでしょ?」
「うん・・・・じゃあ・・・ん〜、リンゴあるかな?」
「では、オレンジとリンゴですね?」
「もちろん果汁100%よ?じゃないと・・・分かるわよね?」
「・・・・では、お持ちします」
ボーイは奥に向かったのを見て桜は水仙に聞いた。
「あまり変化なかったね」
「少し脈拍が上がったけど・・・ポーカーフェイスが上手ね」
「タダ者じゃない?」
「そこらにいる奴等よりはね」
ボーイの違和感に気付いた様子だったが、気にして無い二人だった。
「今、気付いたんだけどね?」
「なに?」
桜が、ふと気付いたことがあったらしい。
水仙は何という風に気付いて無いみたいだ。
「作者がさっきまでジャングルって書いてたじゃん?」
「あぁ、そうね」
「なのにさぁ、今ここはどこ?」
「・・・・・あのバカ作者」
すみません。
書き忘れてました。
今は大きなビルの待合室です。
そのビルの中にジャングルがあります。
なぜ、それなのにジャングルがあるのかって分かったかというと・・・
スケルトン・・・
全面ガラス張りで壁というコンクリートは無かったのです。
だから、中まで丸見えということ・・・
「つまりさぁ、普通バレるよね?こんな事してたら」
「それは発案者の罠よ」
「え?」
「多分ね、私達が最後で来るはずが無いと思ってたの」
「???」
「こんな大きなビルだもの。壁を作るお金だってあるわよ」
「犯罪者達が来た時には・・・」
「ガラス張りでは無かった」
「・・・」
「発案者は随分と歪んでるのね」
「こんな事考えるもん」
「それだけでは無いわ」
「え・・・」
「・・殺し合ってる所を普通の一般人達に見せつけるのよ」
「そっか!?」
「ジャングルもガラス張り・・・こちらからは見えないようにしてるしね」
「特殊な鏡みたいに?」
「えぇ・・・しかも、生きてる奴等がいれば警察に御用と・・・」
「っ・・・僕達は?」
「上に行くわよ」
「換気扇探さないとね?」
彼女達は、何を考えているのだろうか。
そこに、さっきのボーイがやって来た。
「申し訳ありませんが、お客様達は及びではないようです」
「上に行く階段はどこ?」
「あちらにありますが・・・・?」
「行くわよ!」
「う、うん」
訳が分からない顔をしてるボーイを置いて、さっさと階段を上って行った。
あ、ついでに持って来たジュースを奪って・・・
「ん〜。ここかな?」
「みたいだね。ここの換気扇からジャングル内が見える」
「さて、ショータイム」
水仙はナイフで・・・
では無く指を、歯で切った。
血を口に含み、噴出した。
霧吹きみたいにジャングル内に行き渡った。
「さて、発案者の元へ行きますか」
「そうだね。ここは時間の問題だし」
双子は、換気扇から離れた。ついでにいうと天井に隠れてたみたいだけど。
そして、一番豪華なドアを見付けた。
「こんにちわ」
「君達が例の子だね」
「・・・そうだよ」
「あら?テレビ中継してるの?残酷なテレビ局もあったものね」
「くくっ。確かにな。今から殺し合いが始まるんだからな」
「それは無いわね」
「なんだと!!」
社長らしき男は、見るからに立派なイスに座っており、水仙の言葉に顔を真っ赤にして机を叩いた。
「今ごろ・・・感染してるわね」
「か、感染だと!?」
「ちょっと細工させて貰ったわ」
「・・・何を?」
「スイちゃんの血は傷口・・・または、目や鼻から入り込み身体中の細胞を破壊する」
「つまり、生きて帰れる人はいない」
「・・・ふっ。面白い」
「一つ聞いて良いかしら?」
「なんだ?」
「あのボーイは何者?」
「知らねー。アイツも犯罪者だったらしいが、良く働くからな、置いてやっただけだ」
「素性は知らないと?」
「ああ。それにしても、ガキに見えねーな」
「悪かったわね」
見た目は子供だが、口調、オーラ全てが大人以上なのだ。
「そうだ。私達を身売りしても無駄よ?」
「なっ!!」
「この会社に細工してるよ」
「貴方は私達のような子供を外国や幼女趣味の奴等に売り渡したり、こういう死合(試合だけど生死をかけるので)をお金を賭けたりしてるのでしょ?」
「なぜ知ってる!!」
「それは答える必要無いしね」
「おい!!」
男は誰かを呼んだらしい。現れたのはボーイ。
「こいつらを傷付けずに捕まえろ」
「分かりました」
「逃げなくて宜しいのですか?怪盗さん」
「何をおっしゃってるのか分かりませんが・・・」
「数年前に行方を眩ました怪盗がいたって」
「それは、貴方でしょう?」
「おいっどういう事だ!!」
「感染する前に逃げた方が良いのでは?」
「・・・まさか」
「そう。この会社内にも感染血を流しました」
「クスッ。貴女達は素晴らしい方ですね。私が片付けようとしてた仕事をこなすなんて・・・いとも簡単に」
「貴様!!」
「あとは、ここのお宝を頂戴しようとね」
「私は興味無いからどうぞご勝手に」
「僕も興味無いし」
「では、お先に失礼しますね・・・・おっと、お子様達にこれは無いでしょう」
ボーイ・・・否、怪盗は社長に近付き懐から拳銃を奪った。
社長は、「くそっ・・・計画が・・・」と、言っていた。
怪盗は拳銃を持ったまま空を飛び出して消えた。
「貴方に騙された方達は地獄に居ますからね」
「随分と可愛がってもらえるね」
双子はドアから出た。
そのドアの内側から、声にならない叫び声がした。そして、数秒もすれば気配が無くなった。息絶えたようだ。
この事は、ニュースで話題となった。
有名な社長が、犯罪者達を使って賭をしていた。
賭の相手も見つかり、逮捕されたという事だ。
そこも、また有名な社長だったらしい。
拳銃を密輸してたこともバレたらしい。これは多分、怪盗が警察に突き出したのでしょう。
学園キャラがいなかったぁ!!ヤバいヤバい




