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真霊写心  作者: PN
7/7

今私の目の前には青く、大きなクーラーボックスが置いてある。

殺害された藤崎サオリの家から盗んで来たものだ。

中にはユウキの両腕、タツヒコの両足、サオリの胴体が入っている。

しっかり冷凍保存されていたようで、まだ新鮮だ。

ユウキとタツヒコは心霊現象を信じるタチなので、サオリが持って来た写真を見てから不安そうに日々を送っていた。

でも私は初めからサオリのいたずらだと気付いていた。

ハチ公の足の間に置いたはずのペットボトルがなかったからだ。

私は少し驚いたことがある。

サオリがこんなことをするような人間だとは思っていなかったので驚いたのではなく、サオリがユウキを殺したことに驚いた。

もちろん、その時はまだタツヒコが犯人の可能性もあったが、タツヒコが殺されてから私は確信した。

それから、私はサオリに電話をかけ、サオリを殺しに行った。


サオリは欲しいものは必ず手に入れる主義だと私は聞いていた。

ユウキの腕やタツヒコの足、そして私の顔が欲しかった為の犯行かどうかは、もう分からない。

私の犯行動機はカニバリズムだ。

いわゆる人肉食である。

それは以前から興味があった。

何故だかは自分でも分からないが、1度人間の肉を食べてみたかった。

サオリのおかげでもうすぐ願いが叶う。

私は感謝の気持ちを込めて、サオリが初めて話しかけに来た時に、私が読んでいた愛読書

「ライ麦畑でつかまえて」をそっとサオリの遺体の脇に置いた。

サオリに最後に電話をかけた日、私は殺すつもりだった為

「あなたに貸すつもりだった」と予め書いておいた。

そして、真心を込めて眼球を入れ替えた。

ユウキとタツヒコにも感謝をしないといけないと思い、今ようやくその手紙を書き終えた。

調理が終わり、今私の目の前の皿には3人の肉がある。

私は静かにフォークを持った。

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