第66話 うわぁモフモフだぁ
『はぁ異世界ですか』
『異世界なんです』
なぜか自分が説明している、ササキとマイヤーは魔力を使いすぎたのだろうあのあとすぐに気絶してしまった。
『でタナカさんあれが私の兄と』
『彼いわくそうなんじゃないんですかね』
そうとしか言いようがない。
『それで……ゴホッゴホッ』
『大丈夫』
『大丈夫です、と言うかご自分の体の方が』
『殴られただけだから大丈夫、ほとんど動けないけど』
『そうですか』
そういうと辺りを見渡す。
『それでここ本当に異世界なんですか、車とか普通にありますし』
『ここはそのなんと言うか、秘密基地みたいな感じだから使いやすいように見知ったものが多いだけで、上にはエルフとか獣人とかいるよ』
『それでこそ異世界ですね、あの話したりは』
『できるかと、行きます』
『はいぜひ』
ササキとマイヤーは置いておきエレベーターに乗る。
『それで名前とかは』
『私はユキよ、と言うか一番最初に聞いとくことじゃない』
『質問攻めにさせられてましたからね』
そんな話をしていると到着したようだ。
「タナカエレナに聞いたんだけどなんで地下、誰」
『…彼女はなんて』
「いや色々あってさ、それと飲み物とかない」
「まあいいわ、飲み物ね。用意するけど彼女が誰か」
「わかってる」
そんな話をイリアとしてから、寝ていた部屋に案内する。
「タナカさん横になってないと」
『わぁ本当に異世界だ』
「わかってるし、もう実感したよ。それと抱きついたりしないでくださいよ』
『わかってる』
そんな話をしながらベッドに横になる。
「そう言えばリズ臭いは」
「辛いですが、我慢できます」
「タナカ飲み物持ってきたわ」
「ついでに食い物もあるぜ」
「………タナカその人誰」
エレナも来ておりパーティーが全員揃う。
「彼女はそのマイヤーの妹さん」
「へぇ」
「そうなんですか」
『あのタナカさん何話してるんですか』
『通訳いれるよ』
通訳をする事にする。
『それでタナカさん彼女らは』
『自分のパーティーメンバー、右からリズ、アルフ、メリベル、エレナ、イリア』
『よろしくお願いします』
「まぁなんか食べようよアルフが食べ物持ってきたんだし」
「だな」
「タナカさんは寝込んでいたのに食べられるんですか」
「さっき戦闘に巻き込まれてお腹空いてるから食べられるはず」
そんなことを言いながら食べ始める。少し食べた後ユキはリズに話しかけようとしていたので通訳をする、食べながらなので少し時間がかかるが。
『それであなた獣人なのよね』
「ええそうですが」
『あの耳とか見せてもらっても』
「いいですよ」
リズが帽子を取る。
『うわぁモフモフだぁ』
ユキがリズの耳に手を伸ばす
「何するんですか」
『す、すいません』
少しずつ騒がしくなってくる、アルフにいたっては酒を飲んでいるようだ。
『私もお酒、ゴホッゴホッ、ゴホッうっ』
『おい、おい』
ユキの様子を見ると、手には血が。
「アルフ彼女をベッドに寝かせるの手伝ってくれ」
「おうよ」
「リズとメリベルは体とか拭けるもの」
「わかりました」
「………わかった」
「イリアとエレナは薬を」
「わかったわ」
エレナは頷く。それを確認すると痛みをこらえてアルフとユキを運んだ。




