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第65話 …何ここ

「はぁ」

 ハンビー改に背中を預けながらため息をつく。

「こんなことなら寝てればよかったよ」

 向こうでは延々と金属音が鳴り響く、そして時々銃声やら怒声やらも。なので少しでも痛みを和らげようと体を伸ばしほぐす。動かすと痛むが動かさないと後がきつそうだし、伸ばすと気が楽になったような気がする。

「ふぅ」

 金属同士がぶつかった音がすると、金属音が止み怒鳴り声が聞こえてきたので耳をすます。

『ふざけるな、妹を救うためにこれまで』

『だったら他の方法に』

『他の方法など』

『探せよこれまでみたいに』

『探したさ、だがこれしか見つからない』

『ならお』

『ササキが召喚すればいいんじゃない』

『ふざけ、ん』

 やっと静かになる。

『タナカ今なんて』

『いやだから、お前が召喚すればいいじゃんめんどくさい』

『『………』』

『ササキが召喚して対価を求めればいいんじゃない、そんな成功するかしないか微妙な方法よりいいだろうし』

『………』

『……まお、いやササキさ、ササキ様対価として女でもお金でも地位でも土地でも何でもご用意いたしますので是非ともお願いします』

 マイヤーが見事な土下座を披露する。

『おいタナカお前』

『1番それが楽だろう、それにあのまま戦い続けて、大規模攻撃魔術とか広範囲の攻撃されたら自分はもう死ぬしかないんだが』

 それが本音である、今もハンビー改を支えに顔だけ出して会話している状態なのだ逃げられるわけがない。

『それは』

『自分はまだ死にたくないの』

『…わかったよ、なら孫たちの罪を消してくれ』

『了解したすぐに手配した上で大々的に誤解であったと知らせよう、それだけでいいのか』

『後は上の建物直してくれ、それだけでいい』

『わかった私が用意できる最高の品を提供しよう』

『で俺のチートはゲーム中の物を召喚できるなんだが』

『あれ、そうだっけ』

 すっかり忘れていた、それなら召喚は。

『だろうと思ったよ、俺が魔方陣を用意する』

 そう言うとマイヤーが地面に陣を書き始める。

『この魔方陣はササキが使っていた魔方陣を解析して、この世界にある転送陣やらなどを複合した、妹を呼び出すためのみに作った魔方陣だ』

『そんな都合よく』

『今回試そうとしていたからな』

 そんな品を書いていく。書き終わりそれを眺める。これによって殺されかけたと思うとなんとも言えなくなる。

『チート持ち3人分の魔力なら』

『いや魔力ないんだが』

『えっ』

 驚かれる。

『更に言えばチートもない』

『なのに戦ってるのか、ああ何かの目的が』

『それも特には』

『ならなんで戦える』

『何でって、何でだろう』

 考えるが、何となく戦ってきたとしか言いようがない。

『まあいい』

『よしじゃあやるか』

 2人が力を込め始める、魔力を送り込んでいるんだろうが分からないが、微かに光り始める。

『うぉーー』

 光がだんだんと強くなる。

『召喚』

 パッと光り、消える。そして魔方陣の中央に1人の少女が。

『ゴホッゴホッ…何ここ』

『成功』

『やっ、やっと、やっと会え』

『あのあなたは誰でしょうか』

『お前の兄』

『兄はもう死にましたし、それにあなたに全くにてません』

 状況を説明するまで時間がかかりそうだった。

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