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第54話 そろそろ我が家に着くぞ

 弾を込める作業が終わりに近づいた頃どちらの話も終わったのか、移動が始まる。

「家に来るんだよな、なら乗ってくか」

「乗ってくって言ったって馬車があるんだが」

「ならアイテムボックスとかは、タナカは持ってないんだな」

「持ってないよそんな便利なもの」

「なら仕舞っといてやるから乗ってきな」

 そう言うとササキは馬車に触れ、光に変えた。

「馬車が」

「大丈夫大丈夫、こんな感じですぐ出せるし」

 そう言うとまた光が現れ、馬車が出てきた。

「………凄い」

「すげぇな」

「凄いですね」

「おおっ久々の反応ありがとう」

 そんなわけで馬車の問題も解決し、ハンヴィー改に乗り込む。乗り込む場所は運転席にササキ、助手席にイリアの祖母、後部席にリズ、イリア、メリベルが座り、その膝の上にエレナ、で自分とアルフが荷台だ。

「よしじゃあ行くか」

「ええ、イリアちゃん帰ったらお婆ちゃんの手料理ご馳走するわね」

「え、ええ」

「………エレナも大丈夫」

 エレナは頷く。

「あのタナカさん大丈夫ですか」

「なんとか」

「タナカもうちょい詰められないか」

「こっちもギリギリなんだが」

「よし出発進行」


 移動は荷台で狭いと言うことを除けば快適だ。それに中もアルフ達は外の景色に夢中になる。馬車と比較しても余裕で速いからだろう。そんな時ササキに日本語で話し掛けられる。

『でお前らは俺を倒したあと元の街に戻ったんだよな、それがどうしてこんな所で逃亡生活してんだ』

『いやあの後イリア達が故郷に帰りたいって言ったから、馬車を使って来たんだが、とある国境沿いの町で賞金かけられてで逃亡生活になった』

『でいくら位の賞金なんだ』

『たしか5人まとめて5000G程だったはず』

『俺の20分の1か』

『なら私の2分の1ですね』

『えっ』

『いやぁ言ってなかったか、彼女も話せるよ変な暗号使うより機密性高いし簡単だし』

『な、なるほど』

『まあそれは置いといて、本当に犯罪はおかしてないよな』

『ないない、貴族殺してどうしろって言うんだよ』

『なんだ貴族殺しに偽装か、俺の時は王族殺しだったし』

『私はその共犯ね』

『まあ俺の場合は魔王になる前の大量虐殺込みだからかなり高くなってるかな』

『そう言えば実際は何が起こったんだ、元勇者は』

『いや、なんやかんやで前の魔王を倒した後各国には敵が必要でかつ、魔王を単独で倒した勇者は恐れられてて、更に姫との結婚断ったから面目丸潰れたとある国が、俺を魔王に仕立ててその全てを回避しようとして成功させただけだよ。と言うかそういうタナカもそういったことに巻き込まれたんじゃ』

『自分の場合国に依頼されていった訳じゃないしなぁ』

『だからこの混乱っぷりか、俺の時は分かりきってたから騎士団撤退させずにいたみたいだから倒されることも想定してたみたいだが、今回はいつのまにか倒れたもんだしな撤退させないと不味いか』

『魔王が何時現れるか分かりませんもんね』

『俺の時はすぐだったけどな』

『けどそれで仕事がなくて困るんだが』

『魔王になるか無職になるかの二択は嫌すぎるな』

『そう言えば姫ってどんな感じだったの』

『気になるのか』

『そりゃあね、それに自分の場合だと基本会えないし』

『それもそうだな、まあ初めは優しかったけど、段々と勇者って言う力と権力にしか目がいかなくなってたな。そんときはもう彼女がいたからあんまり気にしなかったけど』

『なるほどなぁ』

『そう言えば孫達とはどこで』

 イリア達との出会いを説明する。

『なるほど教団か、今度調査して滅ぼすか』

『そうですね、あなた』

 少し寒気がした。

『そう言えば前の魔王ってどんなのだったんだ』

『まあなんと言うか、………俺と似たような状態なやつだったよ』

『ですけど、理性は失っていたから殺すしかなかったわよ』

『そうだな、俺もああなりそうだったと思うと、はぁやめやめこんな話』

『ならついでに聞くけど、もう1人勇者っぽいのが突っ込んでったけどどうしたの』

『適当に処理してそこら辺に放置した、だってさ殺すと復讐がどうとかでめんどくさくてたどり着いた奴は似たような処理してたな』

『そうなのか』

『まあ話はそれぐらいにしてそろそろ我が家に着くぞ』

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