第49話 タナカとアルフってどうやって知り合ったの
荷物もまとめ終わったし、エレナもスライムに対する恐怖が落ち着き、用意はすんだ。やっと出発できる。
「でメリベルここからその国境付近ってどれくらい」
「………この洞窟がどこに出るかわからないけど多分2日位」
「なら水とか食料とか下ろして追加って無理か、下手したら手配書回ってるかもしれないし」
「町にもよれないし、正規の買い物もできないし、国境越えるのも無理矢理だし、なおかつ戻れないし。あれそう言えば犯罪者になったから自宅とか調べられないか」
「自宅なんか調べて意味あんのかよ」
「いや、自宅に犯罪の証拠とか計画とかあるかもしれないから元の世界ではやってて」
「こっちの世界ではやってないわね、けど言われてみればした方がいいかも」
「家の中で犯罪が起これば別ですけど、それ以外ではやってなかったはずですよタナカさん」
「それにだなやられたとしても自宅がスラムにあるから、あいつらがうまくやるだろ」
「うまくって」
「偽装したり、にたような建物案内したり、けど探されても問題なくないか、そんなことしてないんだから」
「だよな」
エレナがアルフを犯罪者を見るように見ている。スラムに詳しく力があるのは犯罪者くらいと言う思いとか辺りだろう。
「エレナ、アルフは1人で冒険者してた時どんなに報酬がいい仕事があってもスラムなんかにでたジャイアントラットを狩ってて信頼されてるみたいなんだ」
「まあな、本当の事言うと死にたくなかっただけなんだけどな」
「そう言えば、ねぇタナカとアルフってどうやって知り合ったの」
「少し長いから進みなが話すよ」
馬車に乗り込み、スライムたちに見送られ遺跡を後にする。その中で自分とアルフ、リズなどにどうして出会ったかを説明する。
「俺はタナカとギルドの受付の行列で会ったな」
「うんそうだな、あの時は来たばっかりだったからお金を稼げそうな手段を得るために並んでた」
「で1人でいたから新人かなって思ってパーティーに誘ったんだよな」
「で1人で冒険したらすぐに死ぬって聞いたから、その話にのって冒険に行ったんだよ」
「と言っても町の下水だったけどな」
「でそこでジャイアントラットに襲われてるリズを助けて仲間になって、その後スラムでイリアとあって、最後にメリベルに遺跡で会ったって感じかな」
「はじめのタナカは新人過ぎて驚いたぜ、ってモンスター倒すとき吐きそうなって誰でもか」
「それはそうだろ、慣れちゃいけないものだし、でもアルフと出会ったばっかりの時は借金に追われてたよな」
「あの時はやばかったな」
「今よりはいいような、今は犯罪者だし」
「タナカさん落ち着いてください」
「………それで」
「借金つくってお金はらって借金してを繰り返したら自分とリズがスラムの子供に捕まって」
「私も出会ったのよね」
「うんでその後は遺跡いってメリベル助けて、色々あって今になってるんだよな」
やはり犯罪者と言うのは重くのし掛かる。と言うかそんな扱いはできる限り避けたかった。そしてそんな話をしているうちに先に強い明かりが見える。やっと外についたようだ。




