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第39話 心当たりとかある

 火の番をして、リズと変わり、眠りについて、目を覚ます。

「タナカさんおはようございます」

「おはようリズ」

 起きていたのはリズと行商人さんだ。起きたついでに他の人たちを起こす。そして起きたらリズの作った食事を食べ片付けを始める。

「いえ皆さんもう少し私はここにいようと思いますので焚き火などを消さなくて大丈夫ですよ」

「はぁ、わかりました」

「では皆さんご無事でいてくださいね」

「分かっていますよ」

「タナカそろそろ行くぞ」

「ああ分かってるよ」

 そうして行商人さんと別れ出発した。


 例の遺跡に向かい歩き出す。暇なので話しながらだが、話題は目下の問題についてだ。

「でさ、みんな心当たりとかある」

「あるわけないわね」

「私もありません」

「………ない」

「ないな」

「だよな、そういや強盗殺人ってどれくらいの罪なんだ」

「相手によるわね貴族相手にしたら死罪じゃすまされないし、逆に貴族が平民にしたら被害の度合いによるけどかなり軽くなるわね」

「じゃあ今回の場合は」

「生死問わずで褒賞金かけてるから貴族でも襲ってるんじゃない」

「ひどいやつだなこいつらは」

「後犯罪者になった際に起こることって」

「指輪が機能失うわね、だから身分が証明出来なくなるし、国境を越えるのが今みたいに大変になるわ」

「他にもギルドの新規登録ができないし、門でも警戒されるから町から出られなくなるとかだったはずだ」

「………捕まったら重い罪なら牢屋行きだし、軽くても奴隷ギルドで奴隷になるしかない」

「そう言った奴隷は国などが買って仕事が大変なところに回すらしいですよタナカさん」

「なら山賊とかは」

「そういった犯罪者に協力するギルドもあるらしいぜ」

「そうなのか」

「下手したらそう言ったギルドにてを貸してもらわなくちゃな」

「だな、笑い話には聞けなくなってるけど」

 話を聞くと貰った手配書が重く感じる。そこでふと思う。

「エレナは悪いことしてないよな」

 頷く、当たり前だ彼女が悪いことをしたなら手配書に彼女も乗るはず。

「タナカ、エレナも疑ってるの」

「疑ってないよ、一応だって一応」

「ならいいけど」

「ふぅ」

 誰が本当に罪をおかしたわけではなさそうだ。

「しっかし本当に誰もいないな」

「………遺跡にいくような冒険者は減ったから」

 遺跡とは太古の文明によって作られた施設であり、様々なものが眠っている。だがそれを守るモンスターがおり、そのモンスターを倒すことはおろか逃げることすらできない。魔王軍との戦争中は、冒険者や仕事の数が多く、資金をためその遺跡に行く命知らずも多かったらしいが 、今では冒険者の数も仕事の量も減った為に遺跡に行くような命知らずも、遺跡にいくための資金を集める手段も減ったと言うことだろう。

「そう言えばエレナは怖くないの」

 頷き、イリアと自分を指差す。

「自分達がいるから」

 また頷く。そこでアルフが声をかけて来る。

「そうだタナカ急ぎたいから、交代に馬車にのって休むぞ」

「分かった」

「じゃあお前からな、遅れぎみだし早く休め」

 アルフに馬車に乗り込まされる。馬車の上はメリベルが買った布で休みやすい。その為か歩いていた為なのか、まぶたが重くなり目を閉じた。

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