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第29話 道連れ、だ

 盾を構えたメリベルの後ろに隠れる。それと同時に男達が部屋に殺到し、その内のひとりの男が声をかけてくる。

「お前らこの屋敷に手を出してただですむと思ってんのか」

「思ってない」

 鞄からS4を取りだし、ストックを伸ばし肩に押しあて構える。

「だけどやめるわけにはいかない」

 セレクターを連射にしてばらまく。男は勘がいいのか影に隠れる。

「くそ、おい、伝令を」

「………タナカどうする」

「このままここで耐える、すぐに来るなら耐えられると、思う」

 盾から少し銃口を出しては撃ち、また隠れるを繰り返す。商人達は魔術を使うやらをせずに無理矢理切りかかってくる、その為に何とかなっているし、メリベルがトランシーバーを使い連絡をとれる余裕がある。

「………連絡がついた」

「そうか、で何時来るんだ」

「………すぐに来るって」

 その言葉と共に下から爆発音が響く。

「……なにが」

「早すぎんだろ」

 その音が響き渡ると、商人達は扉を閉める。

「音の方に行ったのか」

「………ひとまず、この人達外に出してあげない」

「だな、けどメリベル頼む、自分は戻ってこないか警戒しておく」

「………わかった」

 銃を持ち、壁に体を押し付け、マガジンを取り替え、何時扉が開いても撃てるようにする。その間にメリベルが檻を開けようとする。

「………タナカ銃貸して」

「えっいや鍵とかないの」

「………持ってなかった」

「ならどうやって開けようとしてたんだよ」

「………そこまではさすがに」

「分かるわけないか」

 鞄に手をいれてソードオフショットガンを取り出す。

「使い方は」

「………タナカの見てたから分かる」

 そういうと銃をもって檻のそばによる。

「………離れてて」

 檻の中にいる人に離れてもらい、鍵の部分を撃つ。するとその部分が壊れた為か力を込めると開けられるようになったようだ。

「………開けられる、タナカ弾も貸して」

「全部渡しておくよ」

「………ありがとう」

「それはそうとよく開けられるよね」

「………他の冒険者がやってるって聞いたことがあって」

「なるほど」

「………これを鍵開けように持ってる人がいるみたい」

「それで作られたのかそれ」


 メリベルの頑張りにより全員が解放される。

「さてどうするか」

「………合流しない」

「いや今忙しそうだし」

 まだ銃声やら爆発音、悲鳴やらが聞こえてくる。それに近付いてくる足音が。

「みんな離れて」

「………タナカは後ろに」

「ああ」

 メリベルの影に隠れると同時にドアが蹴破られS2を持った男が飛び込んでくる。

「死ね、証拠隠滅だ」

 そう叫ぶと同時に撃たれまくる。隠れる場所が少なく、撃たれたのかうめき声や悲鳴が上がる。

「っ、くそ」

 メリベルの盾から飛び出し、マガジン1本分を撃ち込む。だが胴体にだけ当たったのかまだ銃を落とすようすがなく、その上こちらにS2を向けている。

「道連れ、だ」

 数発お腹に当たる。衝撃がひどく、吐き気が起こる。それをこらえ反撃しようとしたら、その男が横から頭を撃ち抜かれた。

「クリア、おい、大丈夫か」

「………タナカ大丈夫」

「…大丈夫……防弾チョッキに当たっただけで………体には衝撃だけ……ううぅ」

「早く支援部隊を呼んでくるだ、早くしろ」

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