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第23話 タナカさんに始めて買っていただいたものなので

「食事は今作ってるので少し待ってください」

「ああ、ってもう朝になりかけ」

「ええ、昨日の夜はアルフさんが呼びにいかれた後いらっしゃらなかったので寝ているものかと思い」

「呼びに来なかったのか、まあ仕方ないか」

 大分時間がたっていたらしい、それなら腹が減るのは当然である。

「後タナカさんから昨日渡されたものがなんだか分かりましたよ」

「なんだったあれ」

「あれはこれから行く町で作られた新しい武器のフラグとか言うものらしいです」

「そうか」

「中に爆発系の魔法陣と金属片が入ってて、爆発することで金属片を飛ばして相手を傷つけるそうです」

「使い方は」

「上の金属に魔力を流し込んで、投げると言う使い方をするらしいですよ」

「なら自分は使えないのか」

「そうなりますね」

 魔力を使っているなどの違いはあるが、見た目も中身も手榴弾とほぼ同じであった。

「ならリズが持っててくれ」

「分かりました、ついでに値段ですが1つ500G程だそうです」

「たかっ」

「新商品だから大量生産が行われていないようですよ」

「それでか、それにしてもフラグか」

「よく買われるのはアルフさんみたいな剣士の方が買っていかれるらしく」

「へぇー」

「手軽に高威力な武器で、かつある程度の範囲を攻撃できるので買われる方が多いとか」

「魔術師は」

「使わなくてもそれ以上の攻撃ができるので買う必要がないらしく」

「なるほどな」

 新しい武器についてはわかったが、投げ込まれたら投げ返すか逃げるしか対策は思い付かない。

「そう言えばタナカさんいつもの鞄は」

「小屋吹き飛ばされたときに壊れてたみたい」

 いつも肩から弾薬やらマガジンやらを放り込んでいるリズお手製の鞄があったのだが、小屋が吹き飛ばされた時だとは思うが壊れてしまっていた。

「また新しいのお作りしましょうか」

「お願いしていい」

「ただ材料がないので町についてからになりますが」

「いやいつでもいいよ、余裕ある時なら」

 そう言ってリズは調理を再開する。

「なあリズ」

「何ですかタナカさん」

「その帽子新しいの買ってあげようか」

 リズの頭には頭にあるケモミミを隠すために帽子を買っているのだが、始めてあって買ってあげたきりになってしまっている。なのでいつも食事を作ってくれたりしてくれるお礼として言ってみる。

「いえ、この帽子まだまだ使えますし、それにこれは」

「それにこれは」

「タナカさんに始めて買っていただいたものなので」

 リズが顔を赤らめる、それを見るとこっちも気恥ずかしくなる。

「あっ、そろそろ食事ができるのでアルフさん達起こしてきてください」

「あっ、ああわかった起こしてくる」

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