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第21話 疲れた、もういや

 撃ち出した5.56mm弾が指揮を執っていると思われる男に当たる。追撃として何発か撃ち込み他のやつらを狙う。

「こんな時でもチートとかあれば誰も傷つけずに戦えるだろうと思うけど」

 太ももや武器だけなんかは遠すぎて狙えないために、当たりやすい胴体を単発で狙う。

「逃げ出してくれよ、早く」

 弾をできる限り消費しないように正確に狙う。もう位置がばれたのか杖を構えている。

「味方は誰もいないけどリロード、そろそろ逃げた方がいいか」

 魔術なんて打ち込まれたら助かりそうもない。だが状況が動く。アルフが動きだし、魔術師に殴りかかる。

「援護射撃」

 誰も聞いてないだろうがそう叫び、射撃を再開する。少しずつ捕まっている人たちが戦い始め乱戦になる、そうなってしまえば射撃はできない、味方に当たってしまう可能性があるからだ。

「疲れた、もういや」

 安全装置をかけS2を下ろす。身を投げ出す。

「もう休みたい」

 エレナが近寄ってくる。

「もう大丈夫なはず魔術が飛んでくる余裕なんてないから吹き飛ぶことは」

 言葉が止まる。

「リズ」

 銃を持ち、行商人達と会った家へと走る。


 下は乱戦ではあるのだが、村中央の広場でのみ行われており、誰にも気付かれることなく走り抜ける。そして家にたどり着きドアを蹴破り飛び込む。

「リズは」

 中には剣を持っている男が3人とそれと敵対している行商人とリズが。安全装置を外し頭を狙う。そしてためらわず撃つ。

「タナカさん」

「まず1人」

 次を狙おうとするのだが、敵の方が速い。

「私も戦えますよ」

 こちらに向かってこようとする敵を行商人が背中から斬り、自分はリズ達の方を向いている敵を撃つ。

「助かりました」

「いえいえ私の方も助かりましたよ」

「それはそうとリズは」

「大丈夫ですよってタナカさんの方が顔が青ざめてますが大丈夫ですか」

「そうかならよかった」

「そんなに慌てなくてもそれほど危険な状態ではなかったので、ポーションひとつでどうにかなりましたよ」

 ポーションの存在を忘れていた。回復薬なのだが、自分にとってはただの味付き水でしかないためにその存在をすっかりと忘れていた。外の戦闘も終わったのか静かになる。誰かが小屋に向かって駆け込む。イリアだ。

「タナカ、大丈夫なの」

「ああ、大丈夫」

「顔青ざめてるじゃない」

 自分では分からないがかなりひどい顔になっているようだ。

「………みんな無事」

「タナカにリズ無事か」

 全員来る。

「アルフ達こそ」

「無事が無事なんだがってタナカ顔色が」

「ひとまず顔色は気にしないでくれ、大丈夫だから」

「………何人か東の方につれてかれたから追いかけないと」

「けどその様子じゃ」

「いや大丈夫追いかけよう」

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