2話 飯だ飯だ
本日2話目です
「あのタナカさん大丈夫ですか」
「は、はい」
あの後戦い、逃げ続け、逃げついた先が出口であった。そしてその足で今冒険者ギルドにたどり着いた。
「それで本日のご用件は」
「鑑定を」
「そうですか」
「後」
「なんですか」
「食事を」
結局何も食べずに朝から夜まで動き続けた事になったために死にそうである。
「食事はないです」
「ですよねミーヤさん」
「それはそうと、かなり長い間ギルドに顔を見せていなかったのはどうしてですか」
「ちょっと大規模な冒険に」
受付をしてくれているのはミーヤさんと言うギルド職員であり、異世界に来たばかりの時に初めてまともな会話をした相手である。ついでに言えばギルドはただの仲介業であり、依頼を紹介し成功時報酬を渡すだけの所である、ランク制度やダンジョンの管理はしていない。
「そうだったんですか」
「そのせいで大赤字ですよ」
さまざまな事情があり、魔王城まで乗り込み魔王と戦ったのに得られるものはなく、失ったものばかりであった。
「それでも何か得られたんじゃないんですか」
「それがなんにも」
一応得られたものはあるのだが、笑い話にしかなりそうにないので言わない。
「そうですか、後これが依頼の報酬です」
手渡されたのは150枚の金貨。つまりお金である。単位はGで、読み方はゴールド、1Gで約100円ほどである。なお宿が1泊10G程で食事は1食5G程。つまり150Gでは7日程しか生活できない。
「ありがとうございます」
そうしてギルドを後にした。
「は、腹減ったみんなは」
アルフ達を探す。
「タナカこっちだ」
すぐに見つける。近寄るとほのかに酒の臭いが。
「タナカさんお疲れ様です」
「他の2人は」
「もう飲んでますよ」
「早くないか」
「まあまあタナカお前も飲め」
「みんな飲んでるのか」
「はい飲んでますね」
「まあいいか、よっしゃ食べますか。でどんな店で飲んでるんだ」
「それが久々に戻ってきたからボロいけど安い店があってな、そこで飲んでる」
「そうなのか」
「今日はじゃんじゃん食べに飲むぞ」
「ほどほどにしてくれよ」
「わーかってるよ」
「それならいいんだけど、でリズも飲んでるのか」
「ええまあ少しだけですが」
「そうなのか、まあいいか飯だ飯だ」