第11話 なら任せるか
全員が集合する。メンバーは捕らえられていた女性が5人、しゃべれない女の子、マイケル、それに自分達の計12名だ。始めに捕らえられていた女性のまとめ役みたいになっている人が話す。
「あの助けていただきありがとうございます」
「いえたまたま通りかかっただけなので」
「それでも助かりました」
「それはそうとこの子は」
「はい私たちと一緒にとらえられて子です」
捕らえられていた人達の知り合いのようである。
「ですけど私たちが馬車にのせられた時にはもう乗っていてどこの誰かまでは」
「……そうなんですか」
女の子の名前すらわかりそうになかった。
「それでこれからどうするんだ」
「できれば近くの町まで送って欲しいのですが」
「自分達は特に構いませんが」
マイケルの方を見る。
「すいません彼らは私の村の護衛として雇っているんです、余りつくのが遅れるとなると」
ここにつくまで1日かかってるここで戻れば3日遅れることになる。女性達が相談している。そして決まったのか提案を行う。
「でしたらその村までついでに私たちも護衛していただけませんか、その上で町まで護衛してください」
「仲間と相談してみます」
少し離れたところでアルフ達と相談する。
「でどうするんだ」
「受けてもいいと思ってるんだが」
「タナカさんがそう言うなら私は特になにも言うことは」
「………報酬は」
「それはあれじゃないかしら、必要経費だけもらえば」
「それでいいか」
他の4人がうなずく、それを見ると女性達に返事をする。
「やります、それで報酬なのですが」
「ありがとうございます、ですが報酬は」
「後払いで、依頼達成までで使ったものの費用払ってもらえれば」
「はいそれでお願いします」
「それと条件としてマイケルさんの村の警備もあるのでそちらを優先します、その間の食費は必要経費として後で請求しますでいいですかね」
「わかりました」
「すいません全部賄いたいんですが、お金がないんで」
「それでどうやって移動しますか」
それを考えるのを忘れていた。マイケルさんの馬車には荷物も多数積んでいて自分達5人と女の子が乗るだけで手一杯であった。
「馬車操れる人は」
誰も手をあげない、一応マイケルさんが手をあげているがその他でもう1人必要なのだ。
「タナカさん達は」
「馬車使える人は誰もいないな、それに乗れたら自分達の馬車を使うし」
「ですよね」
しかしもう1人の手が上がっている、女の子だ。
「馬車操れるの」
うなずく。
「なら任せるか、でイリアと一緒がいいんだよな」
うなずく。
「ならマイケルさんの馬車を先頭にして行くか」
みんな馬車に乗り込む。
「あっタナカはこっちね」
「へっ」




