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Aパート?

CMあけまーす。

5,4,3,……Q!


八雲紫

「CM明けたわね」

比那名居天子

「別にCM中だったから空気がどうってわけじゃないですけどね」

八雲紫

「で?」

比那名居天子

「で?」

八雲紫

「何を話せばいいのかしら?」

比那名居天子

「えーと、台本によると……」

八雲紫

「早くしてくださらない?」

比那名居天子

「なら貴女も協力してくれればいいじゃないですか」

八雲紫

「嫌ですわ」

比那名居天子

「……」

八雲紫

「……」

比那名居天子

「あーありました」

八雲紫

「なんて書いてありますの?」

比那名居天子

「えーと、『最近あったこと』?」

八雲紫

「ないわ」

比那名居天子

「そんなごむたいな」

八雲紫

「仕方ないでしょう、この番組のために冬眠から目を覚まして来たのですから」

比那名居天子

「ずっと寝てればよかったのに」

八雲紫

「私もわざわざ早起きしたことを後悔していますわ」

比那名居天子

「私もわざわざ天界から降りてきたことを後悔しています」

八雲紫

「じゃあ貴女の『最近あったこと』」

比那名居天子

「……私の後にちゃんと話してくださいね?」

八雲紫

「時間があればね」

比那名居天子

「天界だってそんな珍しいことなんてないのに……」

八雲紫

「さあさあ」

比那名居天子

「私が話してる間にネタを用意しておいてくださいよ?」

八雲紫

「はいはい」

比那名居天子

「話をしよう。あれは今から一万……」

八雲紫

「……」

比那名居天子

「……何か?」

八雲紫

「特に面白くもないのになんでやるのかしら、と」

比那名居天子

「ただの時間稼ぎですよ」

八雲紫

「あらそう」

比那名居天子

「この前依玖と天界を散歩していたら、林檎の木があったんです」

比那名居天子

「珍しいなと思って林檎を取ろうとしたら、依玖が止めるんです。『これは試練です。取ってはいけません』と」

比那名居天子

「そういえば西の方ではそんな話もあったなあと思いながら林檎を取ったら」

八雲紫

「取ったら?」

比那名居天子

「すごくおいしかったんですよー蜜がたっぷりで」

八雲紫

「で?」

比那名居天子

「おしまい」

八雲紫

「オチもなにもないのね」

比那名居天子

「ここですべらない話なんてしたら貴女の立場がなくなるんじゃないかと思って」

八雲紫

「都合のいい言い訳ね。お気遣い傷み入るわ」

比那名居天子

「貴女の話を聞かせて」

八雲紫

「そうね、外の世界の話なんだけど、メリーという少女がいたのよ」

比那名居天子

「はい」

八雲紫

「その娘にはとある能力があってね」

比那名居天子

「というと?」

八雲紫

「『境界の境目が見える程度の能力』」

比那名居天子

「それまたどこかで聞いたような」

八雲紫

「彼女はその能力ゆえにこの幻想郷への入口を開いてしまうの」

比那名居天子

「穏やかじゃないですね」

八雲紫

「そして妖怪に追われながら迷いの竹林を逃げ惑い……」

比那名居天子

「かわいそうに」

八雲紫

「といったところで目が覚めたわ」

比那名居天子

「夢落ちですか」

八雲紫

「落ちなしよりはましというものよ」

比那名居天子

「……」

八雲紫

「ここでCMですわ、ちょうどいいところですし」

いよいよ続くかわからなくなってきた……

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