第21話 考えがまとまらないのだが
章の名前と第14話タイトルを少し、第19話固有名詞一つを改正しました。
不可能じゃね?
リタさんの特異魔法に対してそう思った。
発動の瞬間すら感じられなかったのだ。
同じような魔法を使える人や魔物がいたとしても、相手か使えるかなんてわかるはずがなく、近づかれた時点でアウト。
もし魔物であれば、全ての魔物を近づかせないように遠距離から倒せばいいが、人全員を避けるなんて本当の引きこもりにでもならない限り無理。
時間を止める魔法を適当に使ってはみたが、全く反応無し適正無し。
なので他のを片付けようと思ったのだが、デコ女発光化計画は第一試験できない。
自分に掛けて戻らなかったら嫌だし、動物実験なんてやりたくない。
そもそもこの世界に動物とかペットとかっているのか?
魔物を使うってのもアリなんだが、わざわざ迷宮まで出向いてするのなら別の魔法を考えたほうがいいと思う。
肌を変色・・・紫外線で焼いて色黒とか?
紫外線は簡単に出せた。
光の波長をちょいちょいっと弄れば即完全、やりすぎると危険なんだけどね。
自分で試してうまく一部焼けた。
だが発光や金色化も捨てられない!
安直に金箔とか貼付け・・・うんっ、金なら何処かで手に入るだろう。
それも候補に入れよう。
そして最後のシコ男みたいな相手対策。
魔法無効化なんてよくありそうな設定だが、簡単そうで難しい。
魔法自体を消し去るのならばお手上げだが、ダメージを受けないだけとかなら何とかなると思ったのだけど。
属性魔法はいろいろと考えたが・・・ぶっちゃけどれも力技で破られそう。
物質系の魔法が若干障害として使える程度。
相手の能力限界を越えた威力とかの魔法でってのはテンプレではあるが、失敗しそう。
誰か転移魔法が使える人がいれば、超高威力の魔法を使って即おさらばできるけど、下手したら威力が高すぎて巻き添え食らうし、お金も掛かる。
メテオ系は一応土属性で、今のところ一番威力がありそうだが、威力制御や目標設定が難しいんだよねえ。
あれは自由落下で威力を高めていて、空気抵抗とか摩擦によるエネルギー消費とかを含めた威力計算なんて専門外。
一発一発威力を測定すればいいのだが、面倒臭い。
メラ何とかではない、メラだ、だったか?
魔法の質を向上・・・魔力消費を増やしたらその分魔法が大きくなった。
イメージが『威力=大きさ』になってしまって難しい。
例えば、山火事程の炎とライター程度の炎、どっちが高威力かなんて聞かれたら前者だと思ってしまう。
まあ、要研究だ。
ならば原理魔法ならばどうだろうか。
まずはお馴染みって程ではないけど潤滑油。
前回は近くで使ったせいで飛び越えられたのだが、魔法が効かないとわかった時点で使うのは有りかな。
わざわざ飛び越えたって事は引っ掛かる可能性が大きいし。
でも材料の消費が激しいので、最初から使いたくはない。
液体窒素。
コストはほぼ魔力のみ。
大気中の酸素と窒素は殆ど材料を消費しないことが確認できた。
なので安価で一番いいかもしれない。
煙幕としても使用可だ。
ただし、下手をすると殺してしまう、凍傷もしくは凍結粉砕、窒息死で。
そして時と場所による。
狭い空間だったら自分も被害に合う可能性があるからだ。
既に手を汚した事のある俺にしてみれば躊躇いなど不要なのだが、やはりできれば穏便に済ませたい。
屑だって感じたら、でいいかな。
普通に撤退又は戦闘不能にさせるにはどうしたら・・・。
危ない物質・液体はどうだ!
催涙性物質や強烈な溶液。
・・・突っ切られそう。
臭い物。
俺が嫌だ。
でも臭いチオール(硫黄)系物質は戦意を削ぐには最適かも。
だが硫黄は材料が少ない。
シアン化水素。
お互い死ぬ。
材料消費かなり小。
アミン系化合物。
アンモニアは臭すぎるから嫌。
ピペリジンは男のアレの臭いなので、普通の男ならば効果大のはず。
数日間体中からアレの臭いがする羽目になるんだから・・・。
服に掛かっただけで最悪だった覚えがある。
カマや変態には逆効果かもしれないし、臭いまま近づかれたくない。
お姉様方(経験者)は、冷たーい目をしそう。
少女達(未)は、教えたら赤面しながら怒ってきそう。
想像してみる・・・へへへ・・・、・・・変態!?
少女がアレの臭いを私生活や学校で振り撒いたら、虐められて引きこもって最悪自殺しそう。
うんっ、これからのデコ女の行い次第では・・・むしろ真っ先に、かな。
うーん、調度いいもの他にないかなあ。
単純に閉じ込めたりとかは?
破壊されそ・・・おお!
バインド系とかウォール系の魔法だと弱くて破られるけど、もっと強固に大量に使用すれば。
例えば土石流で土を大量に被せて、その時点で固定。
似たようなのを忍者漫画の瓢箪持ってる砂使いが使ってなかったっけ?
でもそれだけだとダメだな。
何度か連続で被せて且つ、中を水で満たせばうまく力を発揮できなくなって・・・死んでしまいそうだから、ここは臭い物質だな。
魔法名はどうしよう。
似たような土属性魔法『グランドダッシャー』は、大地を激しく起伏させてぐっしゃぐしゃにする魔法、それの別パターン魔法ってことで同じ名前にしよう。
土石流の波にサーファーみたいに乗るのも楽しそうだ。
あっ!迷宮内を波乗りして突き進んでみたいなあ。
おっ!フローで浮いて迷宮内の魔物全て水没&渦潮でアイテムを真ん中に全部集めて回収。
メテオスウォームよりいいかも。
あれって幾つかのクレーターを回らないといけないんだよねえ。
魔法の創作って楽しい。
他どんな・・・何を考えてたんだっけ?
そんなこと考えながら数日間部屋に閉じこもっていた。