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シルバーコード  作者: 原始人
10/11

実力

side ミカエル


この男は一体何なんだ。急に雰囲気が変わったが・・・ミカエルはハーデスの

変貌を不思議にみていた。


ハーデス「さ~て、やるか。」



ハーデス「「縮弛」」



ハーデスはミカエルの前から消えたかと思うと、いつの間にかミカエルの横から槍を突き出していた。



ミカエル「!!!」



ミカエルはなんとか剣のさきで弾いた。



ハーデスは弾かれた槍を元に戻し、そこからまた槍を突き出した。



ハーデス「貫け、ロンギヌス。」



なんと、槍はミカエルに向かって槍自体が伸びていた。

しかも異常な程のスピードで。


ロンギヌスの槍は変幻自在に動きまわり、ミカエルを翻弄する。



ハーデスはそこからさらに追撃する。自身の影を使って。



ハーデス「9の舞、シャドウワルツ。」



ハーデス「さあ、今度こそ踊り狂え。」



ミカエルは剣でロンギヌスの槍を弾いていたが、ハーデスの影に捕まってしまった。



そしてついにロンギヌスの槍がミカエル腕を貫いた。



ミカエル「ぐっ」




ミカエルの腕からは、血が滴り落ちていた。



ミカエル「やってくれるな。」



ハーデス「ククク、だから言っただろう、てめえはボロ雑巾のようにやられるとな。」



ミカエル「調子に乗るでない。」



ミカエルはそう言うと、自身の剣をさらに燃やし血のように真っ赤な装飾になっていた。



ハーデス「その剣は確かレーヴァテインとかいうやつだな。」



ミカエル「ふむ、やはりこの剣の名前も知っておったか、確かにこの剣はレーヴァテインだ。炎を司る我に相応しいとおもわんか?」



ミカエルは誇らしげに言った。



ハーデス「なんとも思わねえな~。」



ミカエル「ならば、今から分からせてやろう!」


ミカエルは、身体が弾かれたような勢いでハーデスに接近した。



ミカエルはハーデスに右足のハイキックをかました。

ハーデスは頭だけ、後ろに引きかわしたが、さらにミカエルは身体を回転させ、左足で足払いをかける。



ハーデスは右足でミカエルの左足を踏んづけた。


ハーデス「させねえよ!」



だがそれこそがミカエルの狙いだった。



ミカエル「ふっ、この至近距離で我が剣術をかわせるかな。」



ミカエル「さあ、今度は貴殿が踊る番だ!」



ミカエル「超炎撃!」



ミカエルの剣のまわりには炎が渦のように舞っていた。

そしてハーデスはその攻撃をもろに受ける。



ハーデス「かはっ」



ハーデスは身体をくの字にさせてのけぞっていた。



ミカエルはそのまま剣をハーデスに突きまくった。



ミカエル「さあ、これで最後だ!」



ミカエルはハーデスの心臓を躊躇う事なく貫いた。



ハーデス「っっっ!」



ハーデスは血飛沫をあげ膝から崩れ落ちた。



ミカエル(これで邪魔者は消えた、後はあの二人だけ。)



レイアとシヴァは信じられない表情でハーデスを見ていた。



一度しか戦っていないが、ハーデスの強さは本物だった。それがこんな簡単にやられるとは思っていなかった。



だからこそ、違和感を感じた。あまりにも呆気なさすぎる。おかしいと。


ハーデスは地面に倒れている。いや、倒れていたハズだった。



しかし地面に倒れていたハーデスはなんと影だった。



ミカエル「なんだと!確かに手応えはあった!

これも影だと言うのか!」



ミカエルは目を限界まで見開いていた。



ハーデス「あ~あ、手加減してやってるってのに、このクソ天使はムキになりやがってよお。」



ミカエル「我を相手に手加減だと、やはり頭がイッテしまったのか?」



ハーデス「ククク、ある意味そうかもなあ。」



ハーデスは嘲笑っていた。



ハーデス「俺はよお、まだ全力の30%も出してないんだよ。」



ミカエル「嘘が下手だなそんな手には乗らんぞ。」



ミカエル(ふん!こちらの動揺を誘うつもりだろうが、そうはいかん。)


ハーデス「だったら試して見るか?」



ハーデスはミカエルを挑発した。



ミカエル「やってみろ!」



ハーデス「そうかいそうかい、では遠慮なく。」


ハーデスはミカエルを攻撃するはずなのに、槍を影の中に戻した。



ミカエル(何故、槍を戻す?あの槍は唯一我らに対抗できる代物のはず)


ミカエルは思考に没頭していた。

しかしそれが間違いだった。



ミカエルの右腕はいつの間にか肘から先が無かった。



ミカエル「ぐあああ!」


ハーデスはミカエルの右腕を手頭で切断したのだ。


ミカエル(ば、馬鹿な!我が視認出来なかっただと、いくら考え事をしていても、我であれば少しでも攻撃の気配があれば分かるはず。一体何故?)



ハーデス「不思議そうだな、ならば教えてやろう、なに簡単な事だ単純に実力の差だ。」



ミカエル「実力の差だと?舐めた事を言いおって!」



ミカエルは憤慨していた。



ハーデス「そうか、まだ分からないのか、お前って頭悪いのな。」



ミカエル「何だと!」



ハーデス「お前、めんどくさいわ。さっさと死ねよ、クズが」



ハーデスはまたミカエルの前から消えた。

そしてハーデスがミカエルの背後に立った頃にはミカエルの両足と左腕が無くなっていた。



ミカエル「ぐアアアアア!」



ハーデスは最後にミカエルの頭を踏んづけた。



ハーデス「どうだ、分かったか?これが俺とお前の実力の差だ。」



ミカエルは生まれて初めて恐怖を感じていた。

これほど危険な存在がいたとは夢にも思わなかった。



ミカエル(これ程の実力がありながら、魔王の側近だと言うのか?ならば魔王とはどれほどなのか想像すらできない。)



ミカエルは静かに目を閉じていた。



ハーデス「どうやら覚悟は出来たようだな。じゃあ死ね!」



ミカエルは来たるべき、時に備えた。



だが・・・



ハーデス「つまらん、ハッキリ言って殺す気すら失せた。」



ミカエル「何?」



ハーデス「お前、さっさと失せろ。邪魔だ。どうせ腕も足も再生するんだろうが。」



ハーデスは本当につまらなさそうに言った。



ミカエル「何故、見逃す?」



ハーデス「興が失せた。」



ハーデスは一言それだけ言った。



ミカエル「まあ、いいだろう。だがいつか後悔するぞ、我を倒すチャンスを逃すのだからな。」



ハーデス「それは絶対に無いな。それから警告しておく、魔王様に会ったら逃げる事だな。」



ミカエル「何故だ?」



ミカエルはそれを聞いて不思議そうだった。



ハーデス「俺からお前に仕掛けたが、魔王様は自分の敵は勿論容赦しないが、俺に敵対する者には魔王様は地獄の苦しみを与える。つまりお前は魔王様の敵にもなった訳だ。」



ミカエル「ならば、しばらくはこの身を隠しておこう。」



ハーデスの話が本当ならかなりマズイとミカエルは思った。



ハーデス「それが賢明だな。」



ミカエル「では、我はそろそろ消えるとするか。」



ミカエルの右腕と両足はもう再生していた。



ハーデス「流石は大天使と言ったところか。」



ハーデスはミカエルの腕と足を見て言った。



ミカエル「では、さらばだ。」



ミカエルは翼をはためかせて、飛んで行った。

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