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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 52話 知恵の輪

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「やっほー、元……、




白ちゃんがドアを開けると、




「〜♪」




中であさぎが目を瞑って知恵の輪をガチャガチャしていた。




「…………なに、してるの?」


「あ、白ちゃん先生。……どうです?」


「何が『どう』した。」


「ほら、こうして目を閉じて知恵の輪をガチャガチャしてると……、




あさぎは再び目を瞑って知恵の輪をガチャガチャしだした。




「してると?」


「なんかこう、知的に

「見えません。」


「食い気味に否定された……ッ!?」


「ショック受ける前に気づけ。」


「そ、そんな……『知恵』の輪なのに……!?」


「ええ、確かにそれは知恵の輪ね。」


「じゃあ何のための知恵の輪なんですか……!?」


「おバカを炙り出すための知恵の輪じゃない?」


「そ……そんなこと言うなら白ちゃん先生もやってみてくださいよ……!」


「私?……いいわよ。貸して?」




白ちゃんはあさぎから知恵の輪を借りた。




「へぇ〜、最近の知恵の輪ってトゲトゲしてるのね。」


「……。」


「なるほどなるほど……、」


「じー……。」


「ここがこうなって……、」


「じぃぃ……。」


「ほ〜う?そう来るのねぇ……?」


「……。」


「……………………、」


「……。」


「おんどりゃぁぁああ!!!」


「結局力任せ……!?」




知恵の輪は外れなかった。




「くっ……、なかなかやるわね。」


「炙り出されてどーするんですか。」


「あさぎちゃんだって炙り出されてたじゃない。」


「はぁ……。貸してください。」


「またガチャるの?」


「違いますよ……。」




あさぎはぶつくさ言いながら慣れた手つきで知恵の輪を外してみせた。




「な"……ッ!?」


「で?誰が炙り出されたんですか……♪」


「い……イカサマよ!」


「えぇぇ……。」


「きっとタネがあるんでしょう!?貸してみなさい……ッ!」


「タネがあるから知恵の輪なんですけど……。」



あさぎが再び組み込んだ知恵の輪を白ちゃんは手に取った。




「ぐぬぬぬ……!」


「説明書みます?」


「そんな惨めなことするわけないでしょ……!」




あさぎは説明書を見て何度もつけ外ししていたので空で外せるようになっていた。




「ぐおおおお……!!」




白ちゃんが力任せに唸っていると、部室のドアが開いてひいろが入ってきた。




「外まで聞こえているぞ?」


「はぁ…….、はぁ……。」


「ひいろもやる?」


「何を…………ああ、そういうことか。」




ひいろは白ちゃんが鷲掴みにしている知恵の輪を見て全てを察した。




「ふふ……ひいろちゃんも炙り出されるが良いわ……。」


「炙り出す?」


「白ちゃん先生曰く、知恵の輪はおバカを炙り出す道具なんだってさ。」


「自分で言って炙り出されてたのかよ……。」




ひいろは渡された知恵の輪をじっくりと観察すると、




「ふふ……まさに手も足も出ないという様子ねえ……!?」


「いや、別に。」




ひいろが音を立てずゆっくり知恵の輪を回して隙間を通していくと、




「……よし♪」




知恵の輪は綺麗に外れた。




「な"ぁ"ぁ"……!!?」


「やるねひいろ。」


「こういうのは得意な方だからな♪」


「嘘……お子様に……!?」


「お子様って言っても高校生だぞ?」


「そ、そうですよ!それにパズルの得意不得意って頭の良さと必ずしもイコールじゃないですし……。」


「うっせ。」




白ちゃんは半泣きでいじけた。




「おい、どうするんだよ。白ちゃん椅子の上で三角座りしちゃったぞ?」


「えぇ〜、今日のは完全に自業自得でしょ。」


「それはそうだな。……、」


「どうしたのひいろ?」


「いや、『見えそう』だなって




白ちゃんは三角座りのまま2人に背を向けた。




「「……。」」


「……ふ菓子でも食べるか。」


「食べる。」


「「……。」」




白ちゃんがおもむろに立ち上がると部室に置いてあった徳用のふ菓子を開封すると、2人も席についてふ菓子を食べ出した。




「甘いもの食べると頭にいいって言うよね。」


「ああ。脳は糖分を使い込むからな。」


「いっぱい食べればあさぎちゃんやひいろちゃんみたいに頭良くなる……?」


「な、なるんじゃないか……?なあ?」


「こっち振るかあ……。パズルって頭の良さより空間認知?……とか言うやつ使うからなあ。」


「……あさぎちゃん理系科目ミジンコレベルなのに知恵の輪できてるじゃない。」


「あれは説明書みて何度も練習してるからですよ。初見は無理ですって。」


「そうなの?」


「それなりに難易度あったなアレ。」


「『それなり』が解けない私って……。」


「あ!でも1番得意なのはきはだじゃないか?前にもルービックキューブやる前に不良品なの見抜いてたことあったし。」


「なんだっけ、ああいうの数学でも攻略法みたいなのがあるんだよね。」


「サイコロの対面足すと〜ってヤツだったかしら?」


「そうそう、7になるんだよな。」


「知っててもイカサマくらいにしか使えない知識なのにね。」


「役に立つじゃないか。」

「ありがたやありがたや……。」


「おいお子様ども。」


「サイコロがあればチンチロリンとかできるんですけど……。」


「知恵の輪って本来の用途以外使い道ないよな。」




あさぎとひいろは机の端っこに置かれた知恵の輪をチラ見した。




「そうよそうよ!誰よ?あんな性格悪いおバカ発見機なんて作ったの……!」


「何と美しいブーメラン……。」


「……、お?あったあった。」




ひいろはスマホを操作して知恵の輪について検索していた。




「昔、外国の兵士が奥さんの指にパズルリング……組み立て式の指輪を付けさせていたようだな。」


「宝石は創刊号?」


「ロマンスのかけらもないわね……。」


「宝石はないものが一般的らしい。外したらバラバラになるみたいだからな。」


「あ〜、兵隊さんが帰ってきて指輪がバラバラになってたら浮気確定……ってことかあ。」


「そういうこと。」


「やっぱりロマンスのかけらもないわね……。」








あーかい部!(4)




あさぎ:投稿完了


白ちゃん:お疲れ様♪


きはだ:今日は何してたのぉ?


あさぎ:白ちゃん先生が炙り出されてた


きはだ:脂のってたぁ?


白ちゃん:おいこら

白ちゃん:知恵の輪やってたのよ


きはだ:白ちゃんが……知恵の輪を……!?


白ちゃん:何か言いたいことでも?


きはだ:いえいえとんでもございやせん、案の定だなんてこれっぽっちも

きはだ:ハッ!?


あさぎ:炙り出されてどーする


白ちゃん:いーのよ、あんなの作った人なんてどーせろくでなしでしょーからね


きはだ:そうかなぁ?


白ちゃん:そーよそーよ


きはだ:昔の兵隊さんは取ったら元に戻せない指輪を恋人につけて愛を確かめ合ったみたいだよぉ?


白ちゃん:浮気発見機のこと知ってたの?


あさぎ:ものは言い様だなあ


きはだ:こいつぁ脂ものってねえ干物だぁ


白ちゃん:おい


ひいろ:盛り上がってるな


きはだ:ひいろちゃんだぁ〜


あさぎ:今パズルリングの話してたとこ


白ちゃん:浮気発見機のことね


ひいろ:昔の人は面白いこと考えるよな


白ちゃん:性格悪いだけじゃない?


きはだ:パズルリングってさぁ、アレみたいだよねぇ


ひいろ:アレ?


きはだ:えっとぉ……名前が出てこない


白ちゃん:パズルリングは出てきたのに


あさぎ:どんなヤツ?


きはだ:剥がしたら戻せないテープ……ええっとぉ


ひいろ:セキュリティシールだな

あさぎ:セキュリティシールのこと?


きはだ:そうそう、それそれぇ〜


白ちゃん:何それ?


あさぎ:白ちゃん先生知らないんですか?イカサマ防止にトランプとかに貼るやつですよ


ひいろ:剥がしたら元に戻せないから、貼られていたら未開封……細工をされていない証明になるんだ。


きはだ:アレ剥がす時テンション上がるよねぇ〜♪


あさぎ:わかる


ひいろ:緊張感あるよな


白ちゃん:アンタらはギャンブルから離れなさい

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