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学びの日々

読みやすくなるよう頑張ります。

転載禁止です。

午後の授業は難題である淑女教育。

今日も先生はエストラーナ先生である。


そういえば、リオン様は無事にシチュー食べられただろうか?コック長の作ったシチューは確かに肉がほろほろで複雑な酸味と甘みとコクがある素晴らしい一品だった。

待ち遠しいのも納得だった。うん、また食べたい。

美味しいものが作れる人って、本当に尊敬する。それだけで他人を幸せにしているのだもの。


今日の先生は暗い赤色のタイトなノースリーブのドレスを着ていた。美しい体型でなければ着られないデザイン。シンプルな金鎖と真珠の重ね付けされたネックレスが引き立っていた。

それにしても出るトコロはしっかり出てして締まるところは締まる。

う…羨ましいぃ。


私は先生から見本のような美しいカーテシーを受ける。


「聖女殿。ご機嫌いかがでしょうか。

本日も立ち姿の練習にございます。

前回は体調を崩されたとか。今日は授業を続けられそうですか?」


「はい。みなさまのお陰でなんとか治りました。今日も頑張りますね!」


エストラーナ先生は笑みを深め優美に頷いた。


「心意気を感じましたわ。頑張りましょう。」


前回同様に立ちそれに慣れたら次は頭に本を載せられた。1冊、2冊…5冊と増やされて行く。30分載せて我慢出来るようになったら休憩が入り、再び5冊載せられて立ち続けた。


ついつい目線がさがると背中も丸まってしまうようで、本を "バサバサっ" と何度も落としてしまう。

足は疲れた。ほんとうに疲れた。しかし少しは鍛えられたのか前回より美しい姿勢で耐えられた気がした。

休憩を入れながらの練習は4時間。

順調だと褒められて、次の練習も2日後として解散となった。



なんとなく風を感じていたくてマリアーナさんに頼んでお茶の時間はバルコニーで行ってもらう事になった。

お腹が減っておらず、果実水だけ頂く。だらしないのはわかっていたけど、授業に疲れたと、テーブルにもたれながら雲の流れ行く空を眺めてまどろんだ。


彼女はただ見守っていてくれた。


「マサミ様。そろそろ晩餐のお時間ですよ。お部屋に戻りましょう。」


マリアーナさんが小さな声で教えてくれる。


体もすっきりと疲れが取れたようで軽い。


無理の無い頼み事ができる。

それだけで少しだけ甘えられる距離感になれた…と思えた。


日が長い夏は晩餐の時間でも少し明るい。早めに思える夕食を頂き、湯殿でゆっくりと足を揉みながら1日が終わっていく。


湯殿から出て髪を乾かしてもらっていると、あっ!とトロ師との魔法授業の事を思い出す。筋肉痛のせいですっかり練習するの忘れていたや。

相性のいい人を探して練習するって言ってたからやるだてけやってみよう!と思いたった。


「マリアーナさん。少しだけ魔術の練習に付き合ってもらえませんか?」


「よろしいですよ。試して見ましょうね。」


彼女はいつも優しい。2人でソファに並んで座る。彼女の座り姿も美しい。これが貴族令嬢…。


マリアーナさんに初めて魔力を流してもらった。


「…やっぱりなにも感じないなぁ。」


流してもらいながらお喋りを続けた。


「マリアーナさんは最初から魔術が使えたんだよね?」


「はい。5歳程で学ぶ人が多いと思う思います。生活魔術には火を使うものもあるので、あまりに幼いと危ないですから。」


「生活魔術かぁ。髪を乾かして貰うやつだよね?他にもあるの?」


「生活魔術は乾燥(ドライ)着火(ファイヤー)水の生成(ウォーター)砂煙(ダスト)灯火(トーチ)、身体強化の6つです。これらは誰でも一定回数使えます。」


「一定回数?何回でも使えるわけでは無かったんだ。魔力量によるのかな。」


「その通りです。平民で2〜3回、貴族で10回程だと聞いています。皇族の方は更に強いはずです。」


「生活魔術って、どんなものがあるの?」


「先程の6種ですね。

まずは乾燥(ドライ)。これは物を乾燥させる力になります。髪や服、薬草など水を失わせる魔術ですね。

そして着火(ファイヤー)。火を付けるので物を燃やしたり、火種をつけたりします。悪用…しないで下さいね。

更には水の生成(ウォーター)。帽子1杯分の水が作り出されます。1番便利ですね。

次が砂煙(ダスト)。目眩しだったり、消火に使われたりします。謎の魔術ですね。

後は灯火(トーチ)。光を作り出せます。拳大の光の球が生まれ、暗闇で便利です。目眩しにもなります。

最後は身体強化ですが、難しいので練習しないと使えません。使う可能性を持っていても、使えない人もいます。

……………以上、ですね。」


「使えると、何かと便利そうだよね…いいなぁー。」


「そうですね。頑張りましょう…ね?」


そんな可愛いく言われると否とは言えない…魔術習得したいから言わないけれど。


「使えるようになりたいなぁ。

………うーん。まだ魔力…わかんないや。」


1時間程手伝ってもらって手を離し、練習はまた次回となった。

疲れは無いけれど変化がないなぁなどと考えながら、今日の出来事を思い出した。


1人ぼっちでこの世界にきて、支えて貰える人を得られた。それだけで幸せだ。


「今日は色々ありがとう。

これからもよろしくお願いします。」


「はい。今日も沢山疲れましたよね。

しっかりおやすみ下さいね。」


マリアーナさんの無表情に少しの微笑みが乗るようなったのは気のせいじゃないと思う。

誤字脱字あればお知らせください。

読んで頂きありがとうございます!

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