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土地神イオル

「イオル様はどうして封印されていたのですか?」


『そりゃあ此処から人がいなくなったからだよ。 神っていうのは人の信仰心も力の1つなんだよ』


 つまり、神を信じる人がいればいるほど力が増して繁栄する、という事か。


「確かに此処はかつては人が住んでいた気配がありましたが」


『賑やかで良い所だったんだよ、昔はね。 でも、ある日を境に変わってしまったんだよ』


「ある日、と言いますと?」


『国同士の争いが起こってね、ここも戦場になったんだよ』


 それはつまり戦争、という事だ。


 あれ? 私の記憶では最後に戦争が起こったのは100年ぐらい前の話だと思ったけど?


 その後に不可侵条約を締結してそれ以降は大きな争いは起こってはいない、まぁ小競り合いはあるけど。


 という事はイオル様は少なくとも100年は生きてらっしゃる、という事?


 それで見た目幼い男の子とは……、神の世界って不思議ですね。


「じゃあ戦争が起こってからは此処に人が来る事は無くなったんですか?」


『そういう事、だから君は100年ぶりの住人、という事になるね』


「それはご挨拶が遅くなって申し訳ありません」


 土地神様がいるのであれば挨拶をするのがマナーだ。


『いやいや、君がどんな人か知りたいから様子を見ていたんだよ。 井戸の修復で悪い人では無い事は確認できたからこれから協力させてもらうよ』


「ありがとうございます」


 私は素直に礼を言った。


 土地神様の力を借りれる、というのは心強い事だ。


『早速だけど水脈の流れを変えるよ。 君が住んでる家の近くに変えて潤う様にするから』


 パチンとイオル様が指を鳴らす。


 特に目立った変化は無いけどこれで水脈の流れが変わったみたい。


 こればっかりは感覚なので具体的に説明はできないけどなんとなくは分かったような気がする。

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