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ホムンクルスの少女

「まさか、ホムンクルスを生み出すとはなぁ……」


 ポーションを取りに来たエリックがホムンクルスの少女を見て呆れたように言った。


「いやいやっ!? 賢者の石を贈ってきたのは王子様だよっ!? 流石に賢者の石を作成する事はできないからねっ!?」


「わかってるって、でもミラーゼがホムンクルスを作成できる腕前がある、というのはわかったよ。 しかも結構可愛いし」


 私が生み出したホムンクルスの少女は銀髪でホムンクルスの特徴の1つであるオッドアイをしている、見た目は幼い少女そのものだ。


「それで、この子の名前は?」


「そうね、名前をつけないといけないわね……」


 確かに名無しなのは問題である。


「1番良いのは候補の中からこの子に選ばせてやれば良いんじゃないか?」


「なるほど……、それ良いアイデアね」


 私は紙に何個か候補の名前を書いた。


「この中から貴女が気に入った名前を選んで、それが貴女の名前よ」


 少女は紙をジーっと見つめていた、そして1枚の名前を指差した。


 その紙には『リーズ』と書かれていた。


「この名前が気に入ったのね?」


 少女はコクコクと頷いた。


「今日から貴女はリーズよ、私はミラーゼ、よろしくね」


「……ワタシハ……リーズ……、ミラーゼ……ママ」


「ママぁっ!?」


 私は素っ頓狂な声を出してしまった、顔が真っ赤になっているのがわかる。


「ま、まぁママだろうな、生みの親な訳だし」


「そこっ! クスクス笑うなっ!!」


 リーズ……、末恐ろしい子……。

 

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