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「何言ってんだ?女同士じゃ出来ないだろ?ここは男の俺に」

「いやいや伊藤先輩なんかに、花穂さんの初めてをあげる訳にはいきません。ここはイケメンの俺が!」

「あんたら、何と勘違いしてるの?」

 信二と歩は、何かと勘違いをして花穂を取り合う。花穂は二人に両手を左右に引っ張られ、嬉しがる。

 あぁ~生徒達が私を取り合っている。なんて嬉しい事なのでしょう。

「男という生き物は何でこうもバカなのかい?」

「男なんて、同じ人間と思わない方が良いんじゃないかしら」

 千夜とスズが憐みの目を向けて来る。何故だ?俺は少子高齢化を減らそうとしているのに。あ~そうか。あいつら。まったく世話の掛かる奴だな~。

「お前らも一緒にどうだ?」

「殺すわよ?」

「な、何故だ?お前らツンデレじゃなかったのか?」

 冷や汗を掻き、驚き隠せない信二にさらに千夜はキレる。

「ね~本当に殺してもいいかしら?」

 脇差を振り上げる千夜。

「ま、待った千夜、落ち着け。なら花穂さんに決めてもらうのはどうだ?これなら文句ないだろ?」

「まぁ~確かにそれならいいわね。で花穂様…ゴ、ゴホン。花穂さん。誰とやる…じゃなくて誰と戦うの?」

 千夜…お前。

「千夜って結構ドジなんだな」

「えぇ~。俗に言うドジっ子って奴ですね」

 そんな会話を涼太と話した。もちろん千夜なは聞こえない声で。もし聞こえていたなら、俺達はすでにこの世にいないだろう。

「う~ん、そですね~、なら新しく来てくれたランランちゃんとしようかな」

「え?私?」

 自分を指で指して、驚くルンルン。

 同時に皆から、羨ましい顔で見られる。ここでランランと言い間違えた花穂に誰もツッコミは入れなかった。何故ならそれ以上に、この二人の戦いを見てみたいと思ったからだ。もちろんルンルンが勝つとは思っていないが、花穂相手なら、ルンルンの全開を見れると思ったからだ。

「わ、私でよければ構いません」

「やったーーー!じゃ~決まりだね。早速しよう」

 俺達は二人から距離を取り、安全地帯から見守る。しかしモンスター同士の戦いだ。安全とは言えない。

「起きろ歩。って死んでるのか」

 信二は歩を蹴り起こした。

「痛たたた」

「お前生きてたんか。てっきり死んだのかと思ったぞ」

「運良く助かっただけだ」

 歩は背中から、ぶうぶうクッションの様なモノを落とした。歩はそれを持ち

「これのおかげで助かったぜ。これはな、対特殊衝撃吸収クッションでな、どんな衝撃でも吸収してくれく優れモノだ」

「お前普段そんなモノ着けているのか?」

「このクラスにいるなら着けないと危ないからな」

 信二と涼太は、うんうんと頷く。

 どうしよう。納得してしまった。

「伊藤先輩。そんな事よりも」

 涼太に言われた信二が、歩を起こした理由を思い出す。

「あ~そうだった。歩、お前に頼みがあるんだが」

「何だ信二。やっと俺の実力に気が付いたか」

 歩は、鼻で笑いながら言う。信二はそんな挑発に乗らずに話した。

「あの二人がここで戦うみたいだが…」

「おけ。俺らの身の安全を確保しろと」

「説明はいらなかったな」

 二人はその言葉で通じた。

「今の説明で何故わかるの」

「ホントにこの二人は、頭の中同じって事だね」

 千夜とスズの会話に耳を立てずに、作戦を立てる信二と歩。

「で、どうするんだ歩。何かいいもんでもあるのか?その顔見る限りだと、あるみたいだが」

「あるんですか?あの二人のやり合いに巻き込まれない方法が」

 歩はにやりと笑って答えた。

「あるさ」

 歩はポケットから、何かのスイッチを取り出した。

「なんだそれ?」

「まぁ~見てろ」

 歩はそのボタンのスイッチを押した。

 地面から、戦う二人を囲むようにして、車のサスペンションの様なモノが出てきた。均等に幅を開け、囲いの大きさは、校庭を囲うほどの大きさだった。

 俺は、足元にある、一つのモノを見ながら言った。

「それで、これが何の役に立つんだ?」

 歩は鼻で笑った後、誇らしげに話した。

「これはな、エネルギーシールドを形成できる装置だ。後このボタンを押せば」

 歩が今度は違うボタンを押した。

 するとその装置から、電機の様なパルスが出され、装置同士を結んでいく。

「何だあれ?」

 透明のガラスみたいな透明なモノが上へ伸びていく。気付けば、見えない壁に囲まれたフィールドが出来上がっていた。

「どうだ、凄いだろ~。この壁は核でも傷一つ付かないんだ」

「それはスゲーな」

 試しに壁を叩いてみると、本当に硬い。

「へぇ~確かにこれなら安全だ」

「そうだろ?まぁ俺にしてみればこんなモノ作るなんて朝飯前だ」

「うんうん確かに凄い。でも意味はないみたいだな」

 そう、この装置は確かに凄い。こいが調子乗るのは納得だ。けど今はこいつを殴りたい。褒めるどころか殴りたい、何故なら…。

「意味無いってどういう事だ?」

「だって俺ら全員、フィールドの中じゃん」

 信二は眉を細めて言った。

「あっいつの間に!!」

「いつの間にじゃねーだろ。どうすんだこの状況」

「そうですよ。さっきの憧れかけた感情返して下さい」

 信二と涼太は歩を蹴りながら言った。歩は丸くなり、その光景はいじめ、そのものだった。が誰一人止めはしなかった。

「この人達の頭の中ってどうなってんだろうね。ちょっと割って確かめたくなるね」

「見るだけ無駄よ。これに脳みそなんて無いのだから」

 落ち着け俺。ここから出る方法位準備しているハズだ。

「歩、これって解除とか出来るんだろ?」

「いや、1時間は解除出来ないけど」

「よし、涼太。今日は人間の解体ショーだ。楽しみにしとけ」

「マジっすか!それは楽しみですね」

 俺達は歩を解体しようと服を引っ張る。

「お、お前ら、まさか俺に乱暴を」

「ちょっとあんた達。もう始まってるから静かにしてくれる」

 振り返ると、既に戦いが始まっていた。ルンルンがさっきの光の矢を放ち、花穂さんがそれを避けている。仕方がない、巻き込まれないように祈ろう。


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