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月の女神に捧ぐ~沈黙の王国~  作者: てるみん
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ラシーダ・ホーゲット

ラシーダ・ホーゲットはどうしてもロミオが気に食わなかった。才能が無いくせに、シズカ・ロングフィールドの心を掴んでいるのが許せない。毎日一緒に仲良くしてる姿を見るとイライラする。


父に頼んで強引にロングフィールド家と縁を結ぼうと試みたが、両家は『闇』と『光』、『火』と『水』という真反対の魔法特性を持っており、元々相性が悪い。


しかし、父のメニエールは両家が婚姻関係を持つことに興味を持っており、以前よりロングフィールド家に話を持ちかけてはいるが、頑なに拒まれている。


シズカの父であるヨゼフ・ロングフィールドもそうであるが、傘下のクライス・ストーンパインの反対が猛烈だった。


ストーンパイン家は形の上こそロングフィールド家の傘下ではあるが、クライス自身の力は一国を相手に闘えるほど魔法省の中でも抜きん出ていた。魔法省の長官であるヨゼフはもとよりメルク王国の現在の国王、モシトハ・オルテもその力に心酔しており、軍を預かるメニエール・ホーゲットと言えども迂闊には手が出せないでいた。


そんな父の態度に不満だったラシーダは、それならば自分の力で何とかしようと考えた。


とにかくロミオを痛め付けて、出来れば2人の仲を裂きたい。そのためにも何とか自分がロミオと模擬戦闘で当たるよう画策して欲しいと父に頼んだ。


父のメニエールは『何を考えているのか知らんが、俺は責任は取らんからな』という条件で動いてくれた。


父はどうせクライスの事が恐くて大事にはしたくないのだろう。せいぜいロミオを痛め付けてやるさ。そうすれば、少しはこの気持ちがスッキリするだろう。


ラシーダは模擬戦闘の日が待ち遠しくて仕方がなかった。



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