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月の女神に捧ぐ~沈黙の王国~  作者: てるみん
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担任ニシノ2

『今回の試験は、この半年間でやって来たことのおさらいみたいなものだ。座学の悪いものは大量のレポート提出だから覚悟しとけ』


ニシノ先生がそう言うと、教室のあちらこちらで『うへぇ〜』とか『いやぁ〜』とか言葉にならない悲鳴が上がった。


メルク王国王立魔法学園は、12歳以下の初等部、13歳からの中等部、18歳以上の最高学部で構成されている。

各学部の最初の学年に上がる時には、実力試験があり、これに合格しないと留年である。


各学部には年齢制限がないため、最高学部には長らく籍を置いている生徒たちも多い。


しかし、初等部や中等部では余程の事情がない場合、留年した生徒たちは退学していくのが通例になっている。


ロミオには兄たちのような才能がないのか、いくら努力しても四大元素魔法が上手く使いこなせない。


最近になって、シズカちゃんから特訓して貰うようになってから少しはマシになって来たが、中等学年に上がる自信はまだない。今度の中間テストで、ある程度の結果を残したいところだ。


『魔法実技については2人一組で模擬戦闘をやってもらう。組み合わせは放課後に発表されるから、練習場の掲示板を見ておくように…シハヤ・ラングレー、俺が今何と言ったかもう一度言ってみろ』


教室の後ろの方で、風魔法を使って紙を飛ばして悪戯していた生徒の魔法を水魔法で撃ち落としながらニシノが怒る。


『すんましぇん、わかりましぇん。』


シハヤ・ラングレーは横に大きくなった身体を縦に小さく折り曲げるようにして謝った。


『教室で魔法は使うなと言ったはずだ。シハヤはレポート決定だからな』


『うひょ〜』


聞きようによっては、喜んでいるようにも聞こえる悲鳴をあげた。


ああ、それから模擬戦闘の内容が悪い奴は、休み期間中に特訓するからとニシノが付け加えると、再び教室中から悲鳴が上がった。



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