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S-Door  作者: 海月歌
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理由

ネット大賞という大会に出ます。そして二章からは様々なキャラクターが!

 日が照る中、セヴンスは木道を歩いていた。昨日から旅に出ているセヴンスは地図を頼りに『迷宮森林』を目指していた。ルトロシティには行かずに違う街に行き、少しでもこの世界についてのヒントを見つけるためだ。リュックには数日分の食糧といろいろな道具が入っている。つまり早めに次の街で買いだめをしておきたい状況なのだ。迷宮森林を抜けるとエイヴタウンに着く。まずそこを目指していきたい。


 《セヴンス》

「迷宮森林ってここか。ここを抜けるには最低でも三日はかかると言われたしな。急いでいこう。」 た

 地元の人でも馴れないこの森林、そこは薄暗さを纏っている。少なくとも遊園地みたいに楽しいところではないことは明確だ。

 試しに森の中に入ってみる。まるで異次元。それと同時にやはりここは日本ではないと実感させられる。迷宮みたいに広く、ただ広い。一見、罠類はないようだがどうなのだろうか。だが順調に進められれば食糧が尽きることはないみたいだ。少しほっとした。


 *******

 今は何時だろうか。見上げると木々によって空がみえないので正確な時間がわからない。小鳥のさえずりが森の不気味さを和らげてくれるが、やはり怖いものだ。

 この森の中には迷宮洞窟ガランダといういわゆるダンジョンがあるらしくそれが迷宮森林の由来の一つにもなっているのだが、どういう神経で迷宮の中に更なる迷宮を作ったのだろうか。


 森にはキノコ類が生えているのだが森の中のキノコは危ない。どうしようと思ったが、一応抜き取ってリュックにしまった。そしてまた歩きはじめる。

 俺はいろいろ森の中を探索していた。急がない状況なのは分かっているがこの臨場感は味わえずにはいられないものだ。子供のころを思い出す。セミにはよくおしっこをかけられたものだ。

 感傷に浸っていると前から人影が見えるのがわかった。人影は乱暴な口調で、

「そこのお前、ちょっと待ってくれよぉぉぉ!」と言ってこちらに近づいてくるのであった。



 **********

「あらやだ! セヴンス君にあのことを伝えるのを忘れていたわ。」

 サナエが慌てていた様子でフレムグを見る。

「どうしたサナエ。何を忘れていたんだ。」

「森の中にはあの盗賊がいるから気を付けろってことよぉ。」

 フレムグは深く考え、思い当たるものを出す。

奪者グールか……。奴らはセヴンスにとって脅威かもな。だが大丈夫だろう。」

「そうかしらねぇ。」サナエはやはり心配なようだ。

 そしてフレムグはコーヒーを口に付ける。ちょっと苦すぎたようだ。

 **********


 《セヴンス》

 俺は乱暴な口調を探ると、とてもではないがみずぼらしい恰好の男であることがわかった。その男の周りには数人の男が同じ格好でいた。第一印象は、山賊だ。

「なんだアンタ等。」その問いに男はニヤリと笑う。

「そのリュックをさ、置いてってくれよ。」

 追いはぎか。本当に山賊のようだったらしい。まあ、あげないがな。

「嫌だと言ったら?」再度質問してみる。

 山賊はまたもニヤリと笑う。そして懐から剣を取り出し、

「死体になってまたどうぞぉぉぉぉぉぉ!!!」

 剣を俺目掛けて振り下ろしてきた。俺は敵の剣の横幅の広さを利用し、拳で剣をはじいた。思惑通り山賊はバランスを失い、驚嘆の声をあげる。その隙を狙い、電気拳を相手に直撃させる。山賊は倒れたが、どうやら痺れて気絶したみたいだ。

 この光景を見ていた山賊たちは一斉に構え始める。数で抑えるつもりか。

 山賊Bは俺に剣を振り下ろす。セヴンスはリュックを後ろに放り投げ、[電]をだし、放電攻撃をだした。無差別な電撃は山賊三人を残し、一撃で山賊たちを気絶に追い込む。


 次は山賊の一人が[岩]を具現化して、俺に投げてきた。しかしこの山賊、目の前の旅人が空手道を習得していたとは思わなかったのだろう。俺の岩砕突きに驚愕している。

「つ、強えぇぇぇ……。」発した山賊に電気拳を突き出す。

( !! )目の前の光景に驚くセヴンス。

 なんと山賊の一人が仲間を庇ったではないか。思いがけず電気拳の力が緩んだが左腕に当てた。

「おいテッカン!」山賊が庇った奴に向かって言っているが、あいつは倒れていた。しかし、

「大、丈夫だ。」と言ってすぐに立ち上がる。テッカンという奴は仲間にジェスチャーで下がることを伝える。

 何故この男は無事なのだろうか。そしてなぜこれほどの男がこんな場所にいるのだろうか。

「俺も戦うぜ、テッカン!」仲間はテッカンの頼みを断り、剣を構える。

 テッカンという奴は[鉄]をだし腕に纏わせた。すると腕はまさに鉄の腕と化した。どうやら俺とまだ戦うらしい。俺はそこに疑問を感じた。故に問うた。

「なぜ、なぜあんたは俺と戦うんだ?」

 テッカンは敵に質問されたのが予想外だったらしく一瞬怯んだが、どこからか暗い表情で、

「戦わなきゃ明日を生きられないんだよ。」


 俺たちは奪者グールなんだからな。

人物紹介

セヴンス=アンツィーネ 本名: ??? 年齢: 21歳

WORD: 電

趣味  : スポーツ

特技  : 空手

技   : 電気拳

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