表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/81

78

俺は慌ててハロルドを振り返る。心配して見上げた顔は、エルヴェの厳しいう言葉を受け強張っている。

「ハロルド」

名前を呼んで、右腕へと手をかけるとはっとした様に俺のことを見下ろしてくる。

俺にしてみれば、エルヴェを兄と勘違いしていたのが驚きだ。そんな風に思われるような言動をしていただろうか?

「なんで、エルヴェが兄さんだと思った訳?」

知りたくて聞いてみれば、「オアシスで通信すると言ってただろう。部屋に戻って誰と話したと聞いたら、兄と言ったじゃないか」と答えが返ってくる。

「ああ」

俺は脱力気味に答えた。

言われてみれば、オアシスに着く前そんな話をしていた。実際、俺もエルヴェと話すつもりで通信をつないだのだ。ただ、その時に不在でズィータが出た。だから、兄と・・・。

「あの」

「お前はカインの姓を知らないのか?」

説明しようと口を開いたのだが、途中からエルヴェがハロルドに声をかける。

「受け取った資料には、カイン・Rとしか記載がありませんでした」

首を振りながらハロルドが答える。

「ズィータ!」

エルヴェが声をあげた。

呼ばれたズィータは首をすくめながら答える。

「だって。皆、知り合いだし。カインは姓が出るの、嫌がるじゃん。正式な書類は僕がちゃんと処理してるから、ハロルドには姓を略したものを渡したんだ」

「カインだって先入観もたれたくないでしょ」ズィータは小さく付け足した。

「先入観?」

ハロルドがズィータへと聞き返す。

「そう」

ズィータが肯定するのをぼんやりと聞いていた俺は、ぐいとエルヴェに肩を掴まれた。

ハロルドの真正面に移動させられ、エルヴェは俺の真後ろに立った。

「カイン・レモンド。それがカインの名前だ」

「・・レモンド」

ハロルドは復唱しながらズィータの顔を見て、エルヴェへと視線を戻した。

「そう、ズィータの弟だ。レモンド家の三男。そして私はレモンド家の第3執事だ」

エルヴェがキッパリと言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ