第八十九話『提案にならない』
『closedLive』
『それでは本編へどうぞ』
学校の屋上で俺と空が俺の前に立っていて
「イベントだけど……言わなくて良かったの?」
そう聞いてきて
「変に絡まれるのは嫌だからな。それに……イスラムにあの後尋問されたから仕方が無かったしな」
彼女は深く溜息をついて
「で、組織ごと動かす事になってしまったけど……
何か考えてるの?」
……
「さぁな。取り敢えず……イスラムにはいつも通りとは伝えてる」
下手に動いて警戒されて先ばされても困るし……
「妥当ね。それで……夜さんやお姉さん、妹さんじゃなく私を傍に置いたの?」
……
「今はまだ何も。それよりも……本当に壊していいんだな?」
俺が確認の為に聞くと
「構わないよ」
俺は立ち上がり
「なら、決まりだな。さて……ログイン次第、『八咫星龍』に行くぞ。計画をつめないとな」
彼女は俺を見てから
「分かった」
それだけ答えた
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ログインするとイスラムの他に乖離も居て……複雑な気持ちになってしまう
と言うよりかは……
完全に怒ってらっしゃる……
「んで、どうする気なんだ?」
空を見てから
「イギニリアスを潰すのは決まってるが……その後。簡単な話、帝国が取り込んで欲しい」
イスラムは深く溜息をついて
「イベントもそうだが……あれ相手にするのは厳しいぞ?。侵食でどうこう出来る問題じゃない」
……
「そこで私の提案で……」
乖離を見てから
「準備が出来たからそっちに戦争を仕掛ける」
イスラムは目を見開いて何かを言いたげにしていたが押し黙っていて
「前座よ。お遊び。私はユウ君や君達の組織にこの国の全てを渡す
その代わりに……
さっきの提案を飲んで欲しい」
イスラムは俺を見てから
「はぁ。ユウ……結局どっちなんだ?」
ん?
そんなの決まってる
「お前らだろ?。元々、俺一人でやる気だったのに、あのイベントのせいでこうなったんだ。それに……そろそろ、気がついてるんだろ?。帝王機の変化に」
イスラムはスターラッシュを手に
「まぁな。で、帝王機を管理してる俺達の全てが変わったが……どういう事だ?」
俺は『『剣箱星龍』禍箱・星喰【反転侵食】』を抜いて見せて
「これと、過去に皇帝と取引?した結果だな
まぁ、強化のようなもんだから気にしないでくれ」
そう答えるが……イスラムは俺を見て
「侵食が無いと使えないが?」
見逃してはくれなかったかぁ……
「だからよ。簡単に言えば……イギニリアスと帝国丸ごと混乱してもらうのよ。最大戦力が……帝国に寝返るように」
戦力を一気に崩すてことか……
「だが、それは結構リスクだろ?。行けるのか?」
空は微笑み
「だからユウ君達よ」
……
「簡単な話。生きた帝王機に会いにいく。そいつを味方と思わせて、所有権を維持したまま、暴れて貰ってから巻き込む形で全てを破壊して貰う」
ようは自爆する形で勝ちを譲る代わりに全てをこっちに引き寄せる
負け確の戦力を戻すだけの話
「やる事えげつないな。まぁ、良いや。で、何時?」
俺が立ち上がり
「先ずはそいつの所に行く」
そう答えて向かう事にした
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やる事をやってからの今日。空にログインさせられ、座らされてる
勿論……怒るとかじゃなく、ただ……
「今日なのは分かった。けど……本当に成功するの?。失敗したら?
私でも手に負えないよ?」
そう言う意味ね……
「五分だな。彼女の気分次第。それにあんな言い方した時点で来るなんて考えてない」
呆れた顔をして
「なら……」
手で制して
「妄想はもう止めようか。どうせ……本番しかないし、一発のみ。なら……せいぜい戦争吹っ掛ければ後はどうにかしてくれる
お前はそれを進言してくれればそれで良いからさ」
空は嫌そうに
「確証なき根拠は動いてくれない」
分かってる
だから
「確証あって今攻めるべきだと。手薄の状態の今ならな」
俺は微笑みながらそう言うと
「……出来るか分からないけどやってみるよ」
そう言って出て行く
それと同時に空間が裂け
『全く……』
彼女と彼女を所有するプレイヤーが出て来て
「動くと思ったし、煽ったかいがあった」
彼女は嫌そうに
『で、従うつもりは無いけど……過去の旧友の頼みだ。何が望みかしら?』
彼女は短刀を向けて
「星龍よりもめんどい奴が居るんだろ?。帝王機が生まれた本当の理由。お前には……国王機の強化を……侵食と同レベルの兵器を」
彼女は目を伏せてから短刀を下ろし
『私は鍛冶師とかじゃないが……それだけなら足りないな』
……
『意味を履き違えないで貰いたいのよ。侵食は星龍あってのもの
同等となると、何かの素材が居る。それだけだよ』
なるほどな
「なら、侵食を利用した新たな兵器をやってみるとかは?」
彼女は目を見開いていて
『侵食をね……考えてみるわ。行きましょ。ミウ』
そう言って消えていく。彼女は慌てて頭を下げていて着いていくけど……
「どっかで見た事あるんだよなぁ……」
会う度会う度思う事がこれだった
『解説』
『前の前編後編で一応の……』
『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』