第七十八話『水心子正秀』
『一先ず完成したので年末年始にでも……』
『それでは本編へどうぞ』
息を切らしながら震える手で水心子正秀を手に覇龍を見ていた
フラフラとなりながらも立ったまま構えようとする。頭が痛み酷く吐き気がする
だけど……それでも……
『……それこそ……星龍として異星としての侵食だ』
周囲が黒く染まるのと同時に私は一気に駆け抜けた。足から血が吹き出し、腕から血が吹き出し
それでも走り、目の前の鬼龍の下へと入り込み、上へと引き裂く勢いのまま腕を弾き飛ばし、刀を切り返して天使へと
天使の肩腕を引き裂き、向かってくる槍を弾き飛ばした
『ふむ。そこまでだな』
剣先が覇龍の目の前で止めてしまう……いや、正確には謎の力により止められてしまう
『それよりも……面倒な奴が来たな……』
歩いてくる音が聞こえて振り返ると黒髪ロングの和装美人が向かってきて
『異星。それは私のモノだ』
目を見開いてしまうが覇龍は納得したのか
『お前……人間か?』
彼女は少しだけ笑みを浮かべると
『見て分からないとは……耄碌してるな。異星……
まぁ、私にも色々とあるし……それよりも随分と遊んだな』
私の前に立つと覇龍を見て
『お前はどっちだ?。私はやっても構わないぞ?』
そう言って何かを取り出そうとしていたのを
『殺り合う気は無い。お前に勝てる気はしないし、何よりも……侵食されてるお前に我は勝てる気はしない』
そう答えると彼女は笑みを浮かべ私の方を見て
『私は所有者だ。と言っても……私が持つ本来の所有は違うが、これは彼等と契約だからな
それより……異星。聞くが……お前らだけか?』
覇龍は鬼龍と天使を見て
『居るのはな。何か問題でも有るのか?』
彼女は私の手に持つ水心子正秀を手にして……
『あぁ。少し厄介な事情がな。戦争だ』
そう言って私の手を引いて歩き始めた
『私も面倒な事に呼ばれて戦争に投入される訳だが……普通の戦争とは違う。聖戦らしいな。それもお前らにとっては祝杯のな。ハッキリ言って迷惑な上にさっさと失せて欲しいが……
そうも言ってられないからな。手を出さないで貰う』
そのまま何かを抜くのと同時に知らない男が立っていて
『何だよ師匠……て、そいつは?』
そう言うと
『皇帝のせいだな。呼んだのはこれを使って村か街を作れ』
そう言って水心子正秀を投げ渡していて
『はぁ……唐突だな……』
そう言うと
『前倒しになったんだ。文句はイギニリアスと帝国にでも言ってくれ
それと……それの最後はお前自身で何とかしろ
私は長生きだから後始末ぐらい確認出来るからな』
彼は苦笑いしていて
『分かってる。師匠は……いや。それよりも師匠もやるのか?』
彼女は私の手を引いて
『傍観者だ。それじゃあな』
そう言ってそのまま連れ去られてしまう
『解説』
『何故あったのかをちらっと』
『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』