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裏第十話『恋』

『恋難しい……』


『それでは本編へどうぞ』

「なぁ、どうして手を繋ぐ事になったんだ?」


遊璃と手を繋いでいた。その横には夜が居り、恋人だった


「良いじゃない」


良くないだろ……


「私は構わないよ。遊璃は真面目だからね」


謎の自信だな……


「お前だけズりぃな……」


居たな終夜……


「あはは。やっぱりいつも通り。この感じが平和な日常だ」


遊璃はそう言った


俺達はポカーンと遊璃を見ていて


「何でもない」


そう言って歩き始めた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


朦朧とする意識の中、血だらけで抱き締められながら頭を撫でられる


彼女は傷だらけの手を撫でて


「大丈夫……大丈夫……」


そう何度も……


「大丈夫……助けるから……大丈夫……」


そう何度も繰り返していた


サイレンの鈍い音が聞こえてきて、引き離される。手を伸ばしたが……


遊璃は確認して満足したかのように目を瞑っていた


俺の記憶はそこまでだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


伏せていた目を開けると白と黒のモノトーンのワンピースに何時ものタイツとポニーテール……


「聞きたいけどさ……」


お互いが向き合い椅子に座ってる。彼女は紅茶を優雅に飲むかのようにしていて、俺は足を組んでいた


「私が何者かて?」


分かってるのかよ……


「そりゃ、心臓、臓器の一部、腕と移植されてるもの


分かりたくなくても分かるさ


で、問題の私が何者かて……そのまま悠那岐遊璃(ゆうなぎゆうり)


まぁ、ほら、良くあるじゃない……前世の記憶とか、臓器……特に心臓を移植した時の元の持ち主の記憶を持つとか


それに近いのが私よ


それと生前はちょっとした未来が感で分かったくらいかな?」


……


「痛いヤツだったのか?」


彼女は怒る訳でも無く微笑み


「傍から見ればね


ただ……昔からよ。ほんの先の未来と偶然による数日先のね


私が死ぬ事も、私がどうするのかも分かっていた


だから貴方の思いを留めたのよ。後悔しない為に」


そういう事か……


「はて、それじゃ、どうして今頃かて言うのは……


簡単な話……見ていたからよ」


……


「貴方が今通ってる正史と……過去による追憶を思い出のように語ったけど……


アレは……正史の中の伏せた部分よ」


何の話?


「分からなくてもいいよ。私が見えていたものを見せていただけだから」


はぁ……?


「さて……それじゃ……整理しよっか」


そう言うとカップを置いて


「この正史が本来はどうだったのかをね」


……


「軌道修正と言う奴。ゲームで言う所の選択しよ


一つ。私が死んだ正史のルート


もう一つが私が生き、君が死んだifのルート


この二つが私には見えていた。結果的に前述の方になったけど……後述はどういう事の話……になると……


君がゲーム内でAIと起こした奇跡……解離性同一性障害(アルターエゴ)の世界が後述の私が生き、君が死んだifルートになる」


……


…………


「意味が分からねえよ」


彼女は微笑み


「噛み砕くと……ゲームの世界だけは私の生きている世界になるという事よ


んで、君は私の未来視のせいで現実と仮想の区別がつかなくなっただけよ」


……


「おいおい分かるよ


んで問題点が特異点が起きた事


どっちかの未来が消え、どっちかの未来が残る


それをどうするかだけど……


簡単な話……選ばなくてもいいのよ」


はぁ……


「私はどちらにせよ死人。出てこれるのが向こうなだけ……深く考えなくても良いのよ」


何だよ……それ……


「そうそう……私は君の味方よ。絶対的なね」


怖いわ……!





『解説』


『平和な日です』


『それでは今回はここまで。次の話まで……またね!』

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